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福島第一原子力発電所の状況について(日報)
平成26年4月5日
東京電力株式会社
平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う当社福島第一原子力発電所の事故により、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに、大変なご心配とご迷惑をおかけしていることにつきまして、心より深くお詫び申しあげます。
福島第一原子力発電所の事故に関し、平成23年4月17日、「東京電力福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋」をとりまとめ、同年7月19日に、「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を目標とするステップ1を達成しました。その後、同年12月16日に、「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」を目標とするステップ2の達成を確認し、同年12月21日には、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップをとりまとめました。
平成25年11月18日、4号機使用済燃料プールからの燃料取り出し作業を開始しました。これに伴い、中長期ロードマップの第1期(ステップ2完了から2年以内に使用済燃料プールからの燃料取り出し開始)を前倒しして達成し、中長期ロードマップの第2期へ移行しました。
引き続き、プラントの安定状態の確実な維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰還の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。
※下線部が新規事項
※4月4日午前4時46分、モニタリングポストNo.8は、本設備の機器故障が発生して、無線式の代替測定器にて監視を継続していたが、同日午前6時3分に無線式代替測定器の機器故障が発生し、午前6時10分より欠測。なお、その他のモニタリングポストについては、異常なし。モニタリングポストNo.8の欠測の対応として、午前7時から人為的な測定を開始。なお、線量当量率は2.5μSv/hであり、無線式代替測定器が欠測する前の測定値と同じ値であった。また、無線式代替測定器の機器故障から人為的な測定を開始するまでの欠測時間は、午前6時10分から6時50分であり、欠測時間におけるモニタリングポストおよびプラントパラメータに異常なし。本設備のモニタリングポストNo.8の機器故障については、正常に復旧したことから、午前8時10分から本設備による測定に切り替えを実施。
モニタリングポストNo.8の欠測の原因については、4月4日朝方の強い降雨の影響により、モニタリングポストNo.8局舎前の側溝において、排水量以上の雨水が流入したことによりオーバーフローし、当該局舎に流入したことから、電気部品が浸漬し欠測したものと推定。浸漬した機器の点検および部品の交換を実施するとともに、今後、モニタリングポスト局舎周辺の側溝を定期的に清掃していく。
※海水核種分析結果(沿岸:採取日 4月4日)における福島第一原子力発電所5,6号機放水口北側については、セシウム134が前回値(4月2日採取)の検出限界値未満(検出限界値0.66 Bq/L)から8.7 Bq/Lに、セシウム137が前回値(4月2日採取)の0.66 Bq/Lから22 Bq/Lに上昇。また、福島第一南放水口付近については、セシウム137が前回値(4月2日採取)の0.89 Bq/Lから12 Bq/Lに上昇。
また、港湾内海水核種分析結果(採取日 4月4日)における福島第一原子力発電所3号機スクリーン海水のセシウム137が前回値(4月2日採取)の29 Bq/Lから290 Bq/Lに、4号機スクリーン海水(シルトフェンス内側)のセシウム134が前回値(4月2日採取)の10 Bq/Lから210 Bq/L、セシウム137が前回値(4月2日採取)の25 Bq/Lから560 Bq/Lとなり、いずれも前回値の10倍以上に上昇。原因としてはいずれも、4月4日朝方の強い降雨の影響により、福島第一原子力発電所構内外の汚染土壌が海に流れ込んだ影響と推定。
《1号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
※4月4日午前4時49分から、1号機原子炉格納容器内温度計(PCV温度計:TE―1625T3)の指示値が、17.2℃(午前4時00分時点)から-20.0℃に低下。その他の原子炉格納容器内温度計およびプラントパラメータには、有意な変化なし。
現場調査の結果、当該温度計のケーブル接続部(コネクタ)が、保護管(エフレックス)内で水に浸かっていることを確認。また、保護管内の水からケーブル接続部を引き上げたところ、当該温度計の指示値が変動前と同等の値に復帰したことを確認。よって、ケーブル接続部における浸水が指示変動の原因と推定。今後、ケーブル接続部の乾燥を行い、健全性評価を実施予定。
《2号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・2号機タービン建屋地下→3号機タービン建屋地下へ高濃度滞留水を移送中(平成26年3月27日午前9時49分~)
《3号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年3月12日午後3時48分~)
《4号機(平成24年4月19日廃止)》
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
《5号機(平成26年1月31日廃止)》
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
《6号機(平成26年1月31日廃止)》
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
《共用プール》
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
《水処理設備および貯蔵設備の状況》
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
・4月4日午前10時15分、集中廃棄物処理施設において、サイトバンカ建屋からプロセス主建屋への溜まり水の移送を開始。同日午後6時10分、移送を停止。
《H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果》
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、同様の構造のタンクの監視、および詳細な調査を継続実施中。
<最新のパトロール結果>
4月4日のパトロールにおいて新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない(一部実施できない場所を除く)。また、堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による水位監視(トレンドによる監視または警報監視)においても異常がないことを確認。
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路、H4エリアタンク周辺および地下水バイパス揚水井No.5~12の
サンプリングを継続実施中。
<最新のサンプリング実績>
4月4日に採取したC排水路35m盤出口(C-2)については、全ベータ値が前回値(4月3日採取)の検出限界値未満(検出限界値15 Bq/L)から360 Bq/Lに上昇。原因として、4月4日朝方の強い降雨の影響により、福島第一原子力発電所構内の汚染土壌がC排水路に流れ込んだ影響と推定。
その他については、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
※H6エリアC1タンクからの漏えいを受け、H6エリアタンク周辺のサンプリングを継続実施中。
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
《1~4号機タービン建屋東側の状況》
※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、平成25年6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化するとともに、1,2号機タービン建屋東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)から地下水をくみ上げ中。
平成25年11月27日に採取した2,3号機取水口間ウェルポイント北側における分析結果で全ベータが高い値で検出されたことから、計画的に2,3号機東側に設置したウェルポイントから地下水のくみ上げを実施。
<最新の地下水移送実績>
平成25年9月7日から1,2号機東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)地下水を2号機タービン建屋へ移送中。
1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.0-3-2でトリチウムが検出されていることから、平成25年12月11日より当該観測孔からの地下水の汲み上げを適宜実施中。
1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.1-16で高い濃度の全ベータが検出されていることから、平成26年1月29日より当該観測孔近傍に設置した地下水汲み上げ用の孔(No.1-16(P))からの地下水の汲み上げを適宜実施中。
<最新のサンプリング実績>
地下水観測孔No.3-5の全ベータ放射能濃度が300 Bq/L(4月2日採取)と前回値(3月26日採取:22 Bq/L)から10倍以上に上昇した件について、4月4日に採取した値で170 Bq/Lに低下。地下水観測孔No.3-5については、監視を強化していたが、通常の監視に戻す予定。
その他については、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
《1~4号機サブドレン観測井の状況》
※1~4号機建屋に隣接している井戸(サブドレンピット)の浄化試験をした結果、ピット内の溜まり水から放射性物質が検出されており、その流入経路としてフォールアウトの可能性があることから、新たに1~4号機建屋周辺に観測井を設置し、フォールアウトの影響について確認することとしている。
《地下貯水槽の状況》
※平成25年7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリング(地下貯水槽No.1~7のドレン孔水、地下貯水槽No.1~4,6,7の漏えい検知孔水、地下貯水槽観測孔、地下水バイパス調査孔、地下水バイパス揚水井No.1~4、海側観測孔)は継続実施中。
<拡散防止対策>
地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1、No.2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を適宜実施中。
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
以 上
添付資料
参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。PDFファイルをご覧いただくには、Adobe Reader(無料)が必要です。Adobe Readerのダウンロード
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