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福島第一原子力発電所の状況について(日報)
平成26年2月10日
東京電力株式会社
平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う当社福島第一原子力発電所の事故により、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに、大変なご心配とご迷惑をおかけしていることにつきまして、心より深くお詫び申しあげます。
福島第一原子力発電所の事故に関し、平成23年4月17日、「東京電力福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋」をとりまとめ、同年7月19日に、「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を目標とするステップ1を達成しました。その後、同年12月16日に、「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」を目標とするステップ2の達成を確認し、同年12月21日には、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップをとりまとめました。
平成25年11月18日、4号機使用済燃料プールからの燃料取り出し作業を開始しました。これに伴い、中長期ロードマップの第1期(ステップ2完了から2年以内に使用済燃料プールからの燃料取り出し開始)を前倒しして達成し、中長期ロードマップの第2期へ移行しました。
引き続き、プラントの安定状態の確実な維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰還の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。
※下線部が新規事項
※2月10日午前11時30分頃、5,6号機北側のFタンクエリアにおいて、5,6号機地下滞留水を浄化した構内散水用の水を、散水車へポンプで移送していたところ、ポンプから水が漏えいしていることを当社社員が発見。漏れた水は堰内の鉄板上に留まっており、漏えいは停止していることを確認。その後現場を確認したところ、当該ポンプのケーシング部が凍結の影響により破損し、漏えいが発生したものと推定。当該ポンプについては交換を行う。
なお、漏えい量については、破断面積と流出時間より、約20リットルと推定。また、漏えい水の過去の分析結果は以下のとおり。
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:1.4×10-3Bq/cm3)[平成26年2月6日採取]
・セシウム137:2.9×10-3Bq/cm3[平成26年2月6日採取]
・全ベータ:検出限界値未満(検出限界値:1.4×10-2Bq/cm3)[平成25年11月8日採取]
※2月6日午前10時50分頃、5,6号機北側のFタンクエリアに設置しているAタンクとBタンク(A,Bタンクともに、5,6号機タービン建屋地下滞留水を貯水)の間にある流量調整弁と逆止弁間のフランジ部より、水が鉛筆1本程度の太さで漏れていることを当社社員が発見。漏れた水は堰内に留まっているが、一旦ビニール袋での養生を実施。なお、モニタリングポストの指示値に有意な変動は確認されていない。
その後、AタンクからBタンクへの移送配管のAタンク側出口フランジ接合部を切り離して配管内の残水を抜いたことにより、同日午後0時8分、フランジ部からの漏えいが停止。
漏えい量は、漏えい範囲が約2m×約2m×厚さ約1mmであること(約4リットル)、ビニール袋等で漏えい水を受けた量が約74リットルであることから、総量約78リットルであることを確認。漏えい水の分析結果は以下のとおり。
・セシウム134:2.6×10-2Bq/cm3
・セシウム137:6.5×10-2Bq/cm3
・コバルト60:検出限界値未満(検出限界値:1.3×10-2Bq/cm3)
・マンガン54:検出限界値未満(検出限界値:8.4×10-3Bq/cm3)
・ヨウ素131:検出限界値未満(検出限界値:1.1×10-2Bq/cm3)
・全ベータ:4.6×10-1Bq/cm3
・γ核種合計:約7.1×103 Bq
・β核種合計:約3.6×104Bq
漏えい停止後に目視にて漏えい部を確認したところ、ガスケットの損傷が見られたことから、当該ガスケットを交換。漏えいの原因は凍結によるガスケットの損傷と考えている。その後、当該漏えい部および通水ラインの水張りを行い、漏えいがないことを確認し、2月10日、滞留水の移送を再開した。
《1号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
《2号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・2号機タービン建屋→3号機タービン建屋へ高濃度滞留水を移送中(平成26年2月10日午前10時~)
《3号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・3号機タービン建屋→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年1月24日午後2時37分~)
《4号機(平成24年4月19日廃止)》
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
《5号機(平成26年1月31日廃止)》
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
《6号機(平成26年1月31日廃止)》
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
《共用プール》
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
《水処理設備および貯蔵設備の状況》
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
《H4エリアタンクおよび周辺排水路の状況》
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、同様の構造のタンクの監視、および詳細な調査を継続実施中。
<最新のパトロール結果>
平成26年2月9日のパトロールにおいて、目視点検により漏えい等がないこと(降雪や凍結により漏えい確認ができない箇所を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路、H4エリアタンク周辺および地下水バイパス揚水井No.5~12のサンプリングを継続実施中。
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。なお、平成26年2月9日の福島第一南放水口付近および福島第一構内排水路については、積雪による影響のため採取できていない。
《1~4号機タービン建屋東側の状況》
※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、平成25年6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化するとともに、1,2号機タービン建屋東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)から地下水をくみ上げ中。
平成25年11月27日に採取した2,3号機取水口間ウェルポイント北側における分析結果で全ベータが高い値で検出されたことから、計画的に2,3号機東側に設置したウェルポイントから地下水のくみ上げを実施。
<最新の地下水移送実績>
平成25年9月7日から1,2号機東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)地下水を2号機タービン建屋へ移送中。
1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.0-3-2でトリチウムが検出されていることから、平成25年12月11日より当該観測孔からの地下水の汲み上げを試験的に実施中。
<最新のサンプリング実績>
2月7日、地下水観測孔No.2-9のサンプリングを実施(初採取)。分析結果は以下のとおり。
[地下水観測孔No.2-9の分析結果:2月7日採取分]
・トリチウム:13,000 Bq/L
・全ベータ:1,700 Bq/L
地下水観測孔No.2-9の分析結果については、採取した水に懸濁物が多いため参考値扱いとしているが、トリチウムの分析結果が、2,3号機取水口間におけるウェルポイント汲み上げ水のトリチウム濃度と比べ約2倍となっており、採取時に放射性物質が混入した可能性が考えられることから、準備が整い次第、再サンプリングを実施予定。
《地下貯水槽の状況》
※平成25年7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリング(地下貯水槽No.1~7のドレン孔水、地下貯水槽No.1~4,6,7の漏えい検知孔水、地下貯水槽観測孔、地下水バイパス調査孔、地下水バイパス揚水井No.1~4、海側観測孔)は継続実施中。
※地下貯水槽No.1~3における貯水槽内部の残水について、H1東エリアタンクへの移送を実施中。
<拡散防止対策>
地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1、No.2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を適宜実施中。
<最新のサンプリング実績>
平成26年2月9日は、積雪による影響のため採取できていない。
以 上
添付資料
参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。PDFファイルをご覧いただくには、Adobe Reader(無料)が必要です。Adobe Readerのダウンロード
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