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福島第一原子力発電所の状況について(日報)
平成25年12月28日
東京電力株式会社
平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う当社福島第一原子力発電所の事故により、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに、大変なご心配とご迷惑をおかけしていることにつきまして、心より深くお詫び申しあげます。
福島第一原子力発電所の事故に関し、平成23年4月17日、「東京電力福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋」をとりまとめ、同年7月19日に、「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を目標とするステップ1を達成しました。その後、同年12月16日に、「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」を目標とするステップ2の達成を確認し、同年12月21日には、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップをとりまとめました。
平成25年11月18日、4号機使用済燃料プールからの燃料取り出し作業を開始しました。これに伴い、中長期ロードマップの第1期(ステップ2完了から2年以内に使用済燃料プールからの燃料取り出し開始)を前倒しして達成し、中長期ロードマップの第2期へ移行しました。
引き続き、プラントの安定状態の確実な維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰還の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。
※下線部が新規事項
※12月27日午前9時32分頃、H4エリアにおいて、作業員が大型土のう袋運搬中に右足を挫いて負傷したことから、入退域管理棟救急医療室にて医師の診断を受け、右足腓骨骨折と診断された。その後、患部の固定を行い、企業業務車にて福島労災病院(いわき市)に搬送され、再度医師の診断を受けた結果、手術が必要であると判断されたため、入院することとなった。なお、作業員に身体汚染はなかった。
《1号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
《2号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・12月27日午前11時32分、原子炉への注水量の低下が確認されたため、給水系からの注水量を約1.8 m3/hから約2.0 m3/h、炉心スプレイ系からの注水量を約3.4 m3/hから約3.5 m3/hに調整。
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
《3号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・3号機タービン建屋→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(12月17日午後4時~)
※12月27日午前7時48分頃、3号機原子炉建屋5階中央部近傍より、湯気が発生していることをカメラにて確認。同日午前7時54分時点のプラント状況、モニタリングポストの指示値等に異常は確認されていない(午前7時50分時点の気象データは、気温5.1℃、湿度93.1%)。
《4号機(平成24年4月19日廃止)》
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
《5号機(地震発生前より定期検査中)》 ※平成25年12月18日に廃止を届出
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
《6号機(地震発生前より定期検査中)》 ※平成25年12月18日に廃止を届出
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
《共用プール》
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
《水処理設備および貯蔵設備の状況》
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
《H4エリアタンクおよび周辺排水路の状況》
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、同様の構造のタンクの監視、および詳細な調査を継続実施中。
<最新のパトロール結果>
12月27日のパトロールにおいて、新たな高線量当量率箇所(β+γ線(70μm線量当量率))は確認されていない。また、堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路、H4エリアタンク周辺および地下水バイパス揚水井No.5~12のサンプリングを継続実施中。
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
《1~4号機タービン建屋東側の状況》
※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化するとともに、1,2号機タービン建屋東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)から地下水をくみ上げ中。
11月27日に採取した2,3号機取水口間ウェルポイント北側における分析結果で全ベータが高い値で検出されたことから、計画的に2,3号機東側に設置したウェルポイントから地下水のくみ上げを実施。
<最新の地下水移送実績>
9月7日から1,2号機東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)地下水を2号機タービン建屋へ移送中。
1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.0-3-2でトリチウムが検出されていることから、12月11日より当該観測孔からの地下水の汲み上げを試験的に実施中。
<最新のサンプリング実績>
12月26日に採取した地下水観測孔No.1-11について、全ベータの測定値が前回値と比較して高い値を検出されたことから、12月27日にあらためて水を採取し測定した結果、250Bq/Lであり、前回(12月26日)と比較すると低下している。
[地下水観測孔No.1-11の測定結果]
今回:12月27日採取分
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:0.41 Bq/L)
・セシウム137:1.3 Bq/L
・全ベータ :250 Bq/L
前回:12月26日採取分
・セシウム134:0.72 Bq/L
・セシウム137:1.4 Bq/L
・全ベータ :2,300 Bq/L
前々回:12月23日採取分
・セシウム134:0.45 Bq/L
・セシウム137:0.93 Bq/L
・全ベータ :検出限界値未満(検出限界値:24 Bq/L)
地下水観測孔No.1-11は、1,2号機間の地盤改良箇所の内側であり、当該エリア内については全ベータが高いレベルで検出されている地点もあることから、地下水の動きなどにより一時的に上昇した可能性が考えられる。その他は、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。今後も監視を継続していく。
《地下貯水槽の状況》
※7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリング(地下貯水槽No.1~7のドレン孔水、地下貯水槽No.1~4,6,7の漏えい検知孔水、地下貯水槽観測孔、地下水バイパス調査孔、地下水バイパス揚水井No.1~4、海側観測孔)は継続実施中。
<拡散防止対策>
地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1、No.2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を適宜実施中。
<最新のサンプリング実績>
12月26日に採取した地下貯水槽観測孔(No.1~3)A1について、全ベータの測定値が前回値と比較して高い値を検出したことから、12月27日にあらためて当該観測孔内の水を採取し測定した結果、検出限界値未満(検出限界値:2.8×10-2 Bq/cm3)であった。
[地下貯水槽観測孔(No.1~3)A1の測定結果]
今回:12月27日採取分
・全ベータ:検出限界値未満(検出限界値:2.8×10-2 Bq/cm3)
・塩素濃度:9ppm
前回:12月26日採取分
・全ベータ:1.3 Bq/cm3
・塩素濃度:9ppm
前々回:12月25日採取分
・全ベータ:検出限界値未満(検出限界値:2.8×10-2 Bq/cm3)
・塩素濃度:7ppm
地下貯水槽観測孔(No.1~3)A1の12月26日採取分の全ベータが高い値を示した原因は、以下の理由より、観測孔内の水を採取してから分析するまでの過程において、何らかの放射性物質が混入したものと考えている。
・採取開始からこれまでの間、殆どが検出限界値未満で推移していること。
・当該箇所近傍において影響を与えるような作業等は行っていなかったこと。
なお、地下貯水槽観測孔(No.1~3)A1以外の21箇所については、塩素および全ベータともに前回と比較して有意な変動はなかった。
以 上
添付資料
参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。PDFファイルをご覧いただくには、Adobe Reader(無料)が必要です。Adobe Readerのダウンロード
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