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福島第一原子力発電所の状況について(日報)
平成25年12月24日
東京電力株式会社
平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う当社福島第一原子力発電所の事故により、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに、大変なご心配とご迷惑をおかけしていることにつきまして、心より深くお詫び申しあげます。
福島第一原子力発電所の事故に関し、平成23年4月17日、「東京電力福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋」をとりまとめ、同年7月19日に、「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を目標とするステップ1を達成しました。その後、同年12月16日に、「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」を目標とするステップ2の達成を確認し、同年12月21日には、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップをとりまとめました。
平成25年11月18日、4号機使用済燃料プールからの燃料取り出し作業を開始しました。これに伴い、中長期ロードマップの第1期(ステップ2完了から2年以内に使用済燃料プールからの燃料取り出し開始)を前倒しして達成し、中長期ロードマップの第2期へ移行しました。
引き続き、プラントの安定状態の確実な維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰還の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。
※下線部が新規事項
※12月22日午後4時13分頃、H5タンクエリア北東側の堰の継ぎ目部から漏水していることを、パトロール中の協力企業作業員が確認。土のう及びビニルシートにて水受けを設置し、漏えい水受け内の水をH5堰内へ戻し中。また、同日午後4時33分頃G6北タンクエリア北側、午後6時40分頃G6北タンクエリア西側の堰の下部より漏水していることを、パトロール中の協力企業作業員が確認。漏えいの拡大防止策として、G6北タンクエリア北側堰について土のう及びビニルシートによる漏えい受けの設置、及び西側堰についてコーキング剤による補修を実施し、それぞれ同日午後9時15分に完了。G6北タンクエリア堰内水のG6南タンクエリア堰内への移送については、同日午後7時20分に移送を開始したが、G6北タンクエリア堰内の水位が約2cmまで低下し、仮設ポンプでの吸い上げが難しくなったことから、同日午後11時10分に停止。移送停止後にパトロールを実施し、移送配管や移送先で漏えい等の異常がないことを確認。堰から漏えいした水の量については、パトロールにて堰内水が漏えいしていないことを確認した同日午前11時頃から、漏えいの拡大防止策の完了までを漏えい継続時間とした場合、漏えい量(土壌への染み込み量)はH5タンクエリア北東側において約1.0m3、G6北タンクエリアにて約0.8m3であると推定。H5タンクエリアおよびG6北タンクエリアにおいて同日採取した堰内の水のサンプリングを実施した結果、H5タンクエリア堰内水の全ベータは1,000Bq/L、G6北タンクエリア堰内水の全ベータは25Bq/Lであった。H5エリアタンク及びG6北エリアタンクの水位に有意な低下が見られなかったこと、H5エリアのタンク内水の全ベータは約3.6×108Bq/L、G6北エリアのタンク内水の全ベータは約1.4×108Bq/Lであり、わずかなタンク内水の漏えいで堰内水の全ベータが上昇することになるため、今回漏えいした堰内水は雨水であり、タンク内水の漏えいは無かったものと考える。
同日午後3時20分、H5タンクエリア堰からの漏水について、当該タンクエリア堰の西側および北東側の漏えいに対し、止水処理を行い漏えいが停止したことを確認。
※12月24日午前9時56分頃、発電所構内西側中央付近交差点から5・6号機へ向かう道路において協力企業のトラックが横転し、構内の浄水場から5・6号機へ浄化した水を供給する配管に接触して、水が漏えいしているとの連絡を受けた。同日午前11時2分に当該配管の元弁を「閉」にして損傷した配管を2m程度切断し、新しい配管に取り替えを実施。その後、同日午前11時14分に当該配管の元弁を「開」にし、当該配管は復旧。
※1~4号機建屋に隣接している井戸(サブドレンピット)の浄化試験をした結果、ピット内の溜まり水から放射性物質が検出されており、その流入経路としてフォールアウトの可能性があることから、新たに1~4号機建屋周辺に観測井を設置し、フォールアウトの影響について確認することとしている。
今回新たに設置した1号機原子炉建屋(山側)のサブドレン(N2)のガンマ核種、全ベータ、トリチウム(12月18日採取)の分析を実施。
[サブドレンN2:12月18日採取分]
・セシウム134 :検出限界値未満(検出限界値:0.66 Bq/L)
・セシウム137 :検出限界値未満(検出限界値:0.71 Bq/L)
・全ベータ :検出限界値未満(検出限界値:11 Bq/L)
・トリチウム :110 Bq/L
《1号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
《2号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・2号機タービン建屋→3号機タービン建屋へ高濃度滞留水を移送中
《3号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・3号機タービン建屋→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中。
※12月19日午前7時46分頃、3号機原子炉建屋5階中央部近傍より、湯気が発生していることをカメラにて確認。同日午前7時55分時点のプラント状況、モニタリングポストの指示値等に異常は確認されていない(午前7時40分時点の気象データは、気温5.6℃、湿度93.7%)。その後、12月24日午前7時58分頃には、湯気が確認されなくなった。なお、同日午前8時3分時点におけるプラント状況、モニタリングポスト指示値等に異常は確認されていない(午前7時50分時点の気象データは、気温4.1℃、湿度74.9%)。
※3号機原子炉建屋1階の無人重機による障害物等の撤去作業において、炉心スプレイ系の注水ライン近傍で作業を実施することから、念のため、炉心スプレイ系からの注水を停止し、給水系のみで全量注水を行う。
12月9日午前10時41分、3号機の原子炉注水について給水系を2.0m3/hから5.5m3/h、炉心スプレイ系を3.3m3/hから0.0m3/hへ変更。
当該撤去作業が一旦終了したことから、12月24日午後2時2分、3号機の原子炉注水について給水系を5.3m3/hから2.0m3/h、炉心スプレイ系を0.0m3/hから3.5m3/hへ変更。
《4号機(平成24年4月19日廃止)》
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
《5号機(地震発生前より定期検査中)》 ※平成25年12月18日に廃止を届出
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
《6号機(地震発生前より定期検査中)》 ※平成25年12月18日に廃止を届出
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
《共用プール》
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
《水処理設備および貯蔵設備の状況》
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
《H4エリアタンクおよび周辺排水路の状況》
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、同様の構造のタンクの監視、および詳細な調査を継続実施中。
<最新のパトロール結果>
12月23日のパトロールにおいて、新たな高線量当量率箇所(β+γ線(70μm線量当量率))は確認されていない。また、堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。上記H5エリア等の堰からの漏水を除き、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路、H4エリアタンク周辺および地下水バイパス揚水井No.5~12のサンプリングを継続実施中。
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
《1~4号機タービン建屋東側の状況》
※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化するとともに、1,2号機タービン建屋東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)から地下水をくみ上げ中。
11月27日に採取した2,3号機取水口間ウェルポイント北側における分析結果で全ベータが高い値で検出されたことから、計画的に2,3号機東側に設置したウェルポイントから地下水のくみ上げを実施。
<最新の地下水移送実績>
9月7日から1,2号機東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)地下水を2号機タービン建屋へ移送中。
1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.0-3-2でトリチウムが検出されていることから、12月11日より当該観測孔からの地下水の汲み上げを試験的に実施中。
<最新のサンプリング実績>
地下水観測孔No.2-7の全ベータについては、12月20日に採取した結果は270Bq/Lであったが、その後低下して、12月22日に採取した結果では26Bq/Lであった。なお、その他の測定結果については、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
《地下貯水槽の状況》
※7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリング(地下貯水槽No.1~7のドレン孔水、地下貯水槽No.1~4,6,7の漏えい検知孔水、地下貯水槽観測孔、地下水バイパス調査孔、地下水バイパス揚水井No.1~4、海側観測孔)は継続実施中。
<拡散防止対策>
地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1、No.2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を適宜実施中。
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
※12月18日午後10時20分頃、協力企業作業員がFエリアタンク(5,6号機北側)のパトロールを実施していたところ、C5タンクとC6タンク連絡管(C5タンク側)のフランジ部(継手部)より水が約1分に1滴ほど滴下していることを発見。滴下を発見した際、パトロール員が確認した滴下の範囲は約30cm×約5cm×約1mm(厚さ)で、堰内に止まっており海への流出はなく、当該継手部はビニールでの養生を実施。
12月19日午前0時48分に当該継手部の増し締めを実施したが、滴下量に変化なし。
その後、C5タンク内水の移送を12月19日から12月24日まで実施し、当該フランジ部を目視点検した結果、同日午後0時45分、漏えいが停止したことを確認。
以 上
添付資料
参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
※上記資料の最新版は、《「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル》ページをご覧ください。PDFファイルをご覧いただくには、Adobe Reader(無料)が必要です。Adobe Readerのダウンロード
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