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東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
平成25年11月26日
東京電力株式会社
平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認するとともに、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
平成25年11月18日、福島第一原子力発電所4号機使用済燃料プールからの燃料取り出し作業を開始いたしました。燃料取り出し開始に伴い、中長期ロードマップにおいて、ステップ2完了から2年以内に使用済燃料プールからの燃料取り出し開始とした目標を前倒しして達成し、中長期ロードマップの第1期が終了、第2期へ移行いたしました。
プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
当社福島第一原子力発電所への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。
※下線部が新規事項
【福島第一原子力発電所】
1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
5、6号機 地震発生前より定期検査中
※11月26日午前0時39分頃、3号機タービン建屋海側にある海水配管トレンチ内の滞留水の放射能濃度を低減するモバイル式処理装置の漏えい検知器が動作し、ポンプが停止。現場確認を行った結果、検知器が設置してあるドレンパン内の検知升のみに水たまりを確認。当該装置からの漏えいは確認されず、検知升にたまった水をサンプリングした結果、検出限界値未満であったことから、養生シートのすき間から入った雨水であると判断。
<分析結果>
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:430 Bq/L)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:650 Bq/L)
その後、雨水養生の見直しを実施し、同日午後1時20分に当該装置を再起動。
※11月25日午後3時35分、5号機補機冷却海水系のストレーナ点検およびタービン補機冷却水系熱交換器(A)海水入口弁および海水出口弁の点検による全台停止に伴い、5号機使用済燃料プール冷却系を停止(停止時の使用済燃料プール水温度は19.6℃)。12月13日まで停止予定であるが、停止期間中は残留熱除去系による原子炉停止時冷却運転(炉心冷却)と非常時熱負荷運転(使用済燃料プール冷却)を交互に切り替えることで、使用済燃料プール冷却を実施予定。なお、炉水温度上限65℃、使用済燃料プール温度上限35℃を目安とし、保安規定で定める運転上の制限値を超えないよう管理する。また、冷却停止時における原子炉水および使用済燃料プール水の温度上昇率は、それぞれ0.5℃/h、0.3℃/hと評価。
※11月25日、3号機原子炉建屋内1階のガレキ撤去作業にて使用している遠隔操作の無人重機〔ASTACO-SoRa(アスタコ・ソラ)〕のアーム部から作動油が漏れていることを協力企業作業員が発見。ただちに作業を中断しており、油の漏えいは停止している。漏えい発生場所は高線量区域内であることから、ガレキ撤去用ロボットを移動させ点検したところ、油タンク液位の低下から油の漏えい量は約120ccであると判断。なお、双葉消防本部へ連絡し、消防署にて現場状況を確認した結果、危険物の漏えいに該当すると判断された。
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、同様の構造のタンクの監視、および詳細な調査を継続実施中。
<最新のパトロール結果>
11月25日のパトロールにおいて、新たな高線量当量率箇所(β+γ線(70μm線量当量率))は確認されていない。また、堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。さらに、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、サーモグラフィーによる水位確認(前日撮影分の分析結果)によりタンク水位に異常がないことを確認。
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えい、およびB南エリアタンク(B-A5)上部天版部からの滴下を受け、福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路、H4エリアタンク周辺および地下水バイパス揚水井No.5~12のサンプリングを継続実施中。
<最新のサンプリング実績>
11月25日採取分のH4エリアタンク周辺の地下水観測孔の全ベータの測定結果において、今回初めて分析した観測孔E-9は380 Bq/Lであることを確認。その他の分析結果については、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
11月26日午前11時3分、汚染水拡散の防止策として、H4エリア周辺に設置したウェルポイント(5箇所)から地下水の汲み上げを開始。汲み上げた水については、一旦、仮タンク(ノッチタンク・水タンク)に貯留し、その後4000tノッチタンク群へ移送する。
※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化するとともに、1・2号機タービン建屋東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)から地下水をくみ上げ中。
<最新の地下水移送実績>
9月7日からウェルポイントおよび集水ピット(南)地下水を2号機タービン建屋へ移送中。
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
※7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリング(地下貯水槽No.1~7のドレン孔水、地下貯水槽No.1~4,6,7の漏えい検知孔水、地下貯水槽観測孔、地下水バイパス調査孔、地下水バイパス揚水井No.1~4、海側観測孔)は継続実施中。
<拡散防止対策>
地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1、No.2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を適宜実施中。
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
※11月23日午後3時57分頃、福島第一原子力発電所1~3号機の原子炉圧力容器および原子炉格納容器へ窒素を封入している窒素ガス分離装置2台(A・B)が運転中のところ、「ドライヤ異常過電流またはドライヤ高圧カット」の警報が発生し、窒素ガス分離装置1台(A)が停止。もう1台の窒素ガス分離装置(B)は運転を継続しており、原子炉格納容器および原子炉圧力容器内への窒素供給は継続中。また、プラントデータ(原子炉格納容器内水素濃度・原子炉格納容器内温度等)、モニタリングポストの値に有意な変動は確認されていない。
待機中の窒素ガス分離装置(C)については、同日午後5時3分に起動し、同日午後5時12分に窒素ガス分離装置2台(B・C)による窒素供給を開始。起動後の運転状態に異常はない。
その後、調査を実施したところ、制御回路の補助リレーに断線を確認。窒素ガス分離装置(A)の停止原因については、引き続き、調査を実施予定。
※11月12日より12月9日の間、1号機原子炉圧力容器への窒素封入が停止した際に、予備として原子炉格納容器へ窒素封入を維持するため、O2サンプリングラインを用いて、段階的に流量を変更する試験を実施中。
・11月26日午前10時13分から午前10時31分実施(試験前の値に戻し)
原子炉圧力容器(RPV)窒素封入量:11m3/h→30m3/h
サプレッションチェンバ(S/C)窒素封入量:0m3/h→5m3/h
原子炉格納容器(PCV)窒素封入量:19m3/h→0m3/h
原子炉格納容器(PCV)ガス管理システム排気流量:21m3/h(変更なし)
今後、1週間程度プラントパラメータの監視強化を実施予定。
以 上
添付資料
参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。PDFファイルをご覧いただくには、Adobe Reader(無料)が必要です。Adobe Readerのダウンロード
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