平成25年10月18日
東京電力株式会社
平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
当社福島第一原子力発電所への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。
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下線部が新規事項
【福島第一原子力発電所】
1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
5、6号機 地震発生前より定期検査中
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10月18日午前8時40分頃、福島第一原子力発電所構内中央の五差路交差点付近の重機置場から作業場所である体育館前に50tラフタークレーンを移動してきたところ、運転手である協力企業作業員が同クレーンからの油漏れを発見。その後、午前8時46分に重機置場に戻り、油の滴下箇所を確認。滴下した油は燃料フィルターから漏れた燃料油(軽油)であり、油の滴下については、午前10時40分に停止していることを確認。重機置場の路面への油の漏えい範囲は50cm×50cm程度で、午前9時40分に吸着マットによる処理を終了。また、体育館前の油の漏えい範囲は200cm×200cm程度で午前10時20分に処理を終了。今後、移動経路の路面の油については、中和剤を散布する予定。なお、午前9時15分、富岡消防署へ連絡している。
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10月18日午前7時53分頃、3号機原子炉建屋5階中央部近傍より、湯気が発生していることをカメラにて確認。なお、同日午前8時5分までに確認したプラント状況、モニタリングポストの指示値等に異常は確認されていない(午前8時時点の気象データは、気温12.5℃、湿度80.8%)。その後、同日午前11時頃には、湯気が確認されなくなった。なお、同日午前11時20分時点におけるプラント状況、モニタリングポスト指示値等に異常は確認されていない(午前11時時点で気温17.4℃、湿度49.5%)。
※10月17日午前7時40分頃、1・2号機東側に設置したウェルポイントおよび集水ピットにて汲み上げた地下水を受ける仮設ノッチタンク上部から水が溢水していることを当社社員がウェブカメラにて確認。そのため、午前7時43分ウェルポイントおよび集水ピットの汲み上げを停止。現場の状況を確認したところ、仮設ノッチタンク下に設置してあるシートで養生されている堰内に留まっており、漏えいした水はウェルポイントに戻るようライン(溝)が構成されていることから、周辺土壌および海への流出はないことを確認。なお、ウェルポイントおよび集水ピットの汲み上げを停止したことにより、仮設ノッチタンク上部からの溢水は停止。モニタリングポスト指示値の有意な変動は確認されていない。
その後、現場を確認したところ、仮設ノッチタンクから水タンクへ移送するポンプの電源(ディーゼル発電機)が停止し、それにより、当該ポンプが停止。ディーゼル発電機が停止した原因は、当該ポンプと同じ電源に接続されていた予備のポンプが絶縁不良を起こしたことから、漏電遮断器が動作したためであることが判明。このことから、絶縁不良を起こした予備のポンプの取り外しを行い、ディーゼル発電機を再起動し、午後1時20分頃、移送ポンプの運転を再開。なお、ウェルポイントからの汲み上げポンプ(吸引ポンプ)と仮設ノッチタンクからの移送ポンプを同一電源(ディーゼル発電機)で接続して、電源が停止した場合、ウェルポイントからの汲み上げおよび仮設ノッチタンクからの移送が停止するように対策を講じている。
※10月9日、2号機の取水口スクリーンのシルトフェンス内側および外側において、セシウム134およびセシウム137の値が、10月8日の分析結果と比較して有意な上昇傾向を確認。
今回の上昇は1,2号機取水口付近止水対策工事の影響による可能性が考えられるが、これを受けて10月11日から1週間を目途に、港湾内5地点(物揚場前、1~4号取水口内北側(東波除堤北側)、2号機スクリーン(シルトフェンス内側)、2,3号機取水口間、港湾口)のサンプリング頻度を上げてモニタリングを強化。
10月17日に採取した海水のサンプリング結果が以前のレベルに低下したことから、サンプリング頻度を従来に戻し、引き続き監視を継続。
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、同様の構造のタンクの監視、および詳細な調査を継続実施中。
<最新のパトロール結果>
10月17日のパトロールにおいて、新たな高線量当量率箇所(β+γ線(70μm線量当量率))は確認されなかった。また、堰内床部近傍は、堰内に溜まった雨水による遮へいにより、引き続き線量当量率が低い状態となっている。さらに、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)を確認。サーモグラフィーによる水位確認(10月16日撮影分の分析結果)については、10月16日の雨の影響により撮影が出来なかったため、実施していない。
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えい、およびB南エリアタンク(B-A5)上部天版部からの滴下を受け、福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路、H4エリアタンク周辺および地下水バイパス揚水井No.5~12のサンプリングを継続実施中。
<最新のサンプリング実績>
10月17日採取分のH4エリア周辺の地下観測孔E-1において、全ベータ放射能が過去の変動に対して高い値となっている。引き続き監視を継続するとともに、汚染土壌のさらなる除去に努める。なお、10月16日採取分と、10月17日採取分のその他の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
10月17日採取分のB排水路B-2、B-3においては、全ベータ放射能が過去の変動に対して高い値となっている。B排水路B-2、B-3の全ベータ放射能が上昇した原因は台風により排水溝周辺の汚れが排水溝に流入し、B-3の下流に土のうを設置しており溜まり水となっているためと考えており、今後排水溝の清掃を実施予定。その他の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化するとともに、1・2号機タービン建屋東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)から地下水をくみ上げ中。
<最新の地下水移送実績>
9月7日からウェルポイントおよび集水ピット(南)地下水を2号機タービン建屋へ移送中。
<サンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
※7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリング(地下貯水槽No.1~7のドレン孔水、地下貯水槽No.1~4,6,7の漏えい検知孔水、地下貯水槽観測孔、地下水バイパス調査孔、地下水バイパス揚水井No.1~4、海側観測孔)は継続実施中。
<拡散防止対策>
地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1、No.2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を適宜実施中。
<サンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
以 上
添付資料
参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
※上記資料の最新版は、
【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。