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東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
平成25年10月12日
東京電力株式会社
平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
当社福島第一原子力発電所への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。
※下線部が新規事項
【福島第一原子力発電所】
1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
5、6号機 地震発生前より定期検査中
※10月9日午前9時35分頃、ジャバラハウス内にある淡水化装置(逆浸透膜式:RO-3)近傍での作業において、協力企業作業員が*淡水化装置ドレン配管の取り外しを行うため、当該配管の接続部を外すところ、誤って淡水化装置入口側配管の耐圧ホース接続部を外したため水漏れが発生。その後、配管の接続部をつなぎ直すとともに、配管付近の弁を閉めたことにより、午前10時50分に水漏れは停止。漏えい範囲は、ジャバラハウス内の堰全域の約60m×約12m×深さ数cm程度で、ジャバラハウス内の堰内に留まっており、外部への影響はない。また、漏えい箇所は淡水化装置(逆浸透膜式:RO-3)上流側の配管であり、漏えいした水は第二セシウム吸着装置(サリー)処理後の水(淡水化装置処理前の水)であることを確認。
10月4日に公表している8月13日採取の淡水化装置処理前の水の分析結果は、全ベータで3.7×107 Bq/L であり、漏えい量の範囲から、本件については、本日午前11時10分に東京電力株式会社福島第一原子力発電所原子炉施設の保安及び特定核燃料物質の防護に関する規則第18条第12号「発電用原子炉施設の故障その他の不測の事態が生じたことにより、核燃料物質等(気体状のものを除く)が管理区域内で漏えいしたとき。」に該当すると判断した。
当該作業および漏えい発生後の対応に従事していた11名の作業員のうち、5名については、放射性物質の付着は確認されなかったが、その他の6名については、身体への放射性物質の付着を確認。身体への放射性物質の付着が確認された6名については、測定の結果、顔面部に付着がないことから、内部取り込みの可能性はないと判断。
その後、堰内に溜まった漏えい水の分析を実施。分析結果は、セシウム134: 3.9×102 Bq/L、セシウム137: 1.3×103 Bq/L、コバルト60: 1.1×103 Bq/L、マンガン54: 3.1×102 Bq/L、アンチモン125: 9.4×103 Bq/L、全ガンマ:1.3×104 Bq/L、全ベータ:3.4×107 Bq/L、全放射能:3.4×107 Bq/L。
漏えい量については、推定約7m3と判断。
10月9日午後5時15分、身体への放射性物質の付着が確認された6名全員の除染を終了。
10月11日午後1時頃、堰内に漏れた水の回収を終了。回収した漏えい水を基に確認を行い、最終的に漏えい量は約11m3と判断。その後、配管の漏えい確認等の健全性確認が完了したことから、同日午後3時46分に淡水化装置(RO-3)の再起動。同日午後4時4分、起動後の運転状態に異常なしを確認。
※ 10月9日、2号機の取水口スクリーンのシルトフェンス内側および外側において、セシウム134およびセシウム137の値が、10月8日の分析結果と比較して有意な上昇傾向を確認。
今回の上昇は1,2号機取水口付近止水対策工事の影響による可能性が考えられるが、これを受けて10月11日から1週間を目途に、港湾内5地点(物揚場前、1~4号取水口内北側(東波除堤北側)、2号機スクリーン(シルトフェンス内側)、2,3号機取水口間、港湾口)のサンプリング頻度を上げてモニタリングを強化。
10月11日採取分の5地点の測定結果については、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
※10月11日午後7時00分頃、固体廃棄物貯蔵設備入口において、取水口付近の地盤改良工事に伴い発生した残土と瓦礫を収納したコンテナを運搬中に、コンテナから水が滴下したことを協力企業作業員が確認。滴下した水跡について、表面線量当量率、スミヤ法による表面汚染密度を測定した結果、いずれもバッググラウンドと同等であることが確認できたため、滴下した水はコンテナ上部にたまった雨水が、運搬時の振動により地面にこぼれたものと判断。
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、同様の構造のタンクの監視、および詳細な調査を継続実施中。
<最新のパトロール結果>
10月10日に確認されたH3-A-No.1タンクの高線量当量率箇所(β+γ線(70μm線量当量率))については、10月11日のパトロールにおいて確認されませんでしたが、同タンクの別の箇所で新たに高線量当量率箇所を確認。当該タンクの目視点検の結果から、漏えいは確認されていない。
・H3-A-No.1タンク(南側)
(50cm距離*1) 70μm線量当量率(ガンマ線+ベータ線) 14.0 mSv/h
(5cm距離*2) 70μm線量当量率(ベータ線) 34.75mSv/h
(5cm距離*2) 1cm線量当量率(ガンマ線) 0.25mSv/h
*1:床面から50cm、タンク側面から100cm離れた位置
*2:高線量率箇所から5cm離れた位置
なお、10月10日に確認されたH3-A-No.2タンク(北側)、H3-B-No.6タンク(東側)の高線量当量率箇所については、10月11日のパトロールにおいては確認されなかった。
その他のタンクについては、新たな高線量当量率箇所は確認されなかった。目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、サーモグラフィーによる水位確認(10月10日撮影分の分析結果)によりタンク水位に異常がないことを確認。
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えい、およびB南エリアタンク(B-A5)上部天版部からの滴下を受け、福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路、H4エリアタンク周辺および地下水バイパス揚水井No.5~12のサンプリングを継続実施中。
<最新のサンプリング実績>
10月11日採取分のH4エリア周辺のB排水路のB-1地点およびB-2地点については、排水路に水がなくサンプリングができなかった。なお、H4エリア周辺のその他の地点の分析結果については、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化するとともに、1・2号機タービン建屋東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)から地下水をくみ上げ中。
<最新の地下水移送実績>
9月7日からウェルポイントおよび集水ピット(南)地下水を2号機タービン建屋へ移送中。
<サンプリング実績>
地下水観測孔については、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
※7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリング(地下貯水槽No.1~7のドレン孔水、地下貯水槽No.1~4,6の漏えい検知孔水、地下貯水槽観測孔、地下水バイパス調査孔、地下水バイパス揚水井No.1~4、海側観測孔)は継続実施中。
<拡散防止対策>
地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1、No.2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を適宜実施中。
<サンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
以 上
*:RO-3の水漏れについて、「淡水化装置入口側の配管取り外しを行うため、当該配管の接続部を外すところ、誤って他の配管の接続部を外したため」と記載しておりましたが、正しくは「淡水化装置ドレン配管の取り外しを行うため、当該配管の接続部を外すところ、誤って淡水化装置入口側配管の耐圧ホース接続部を外したため」です。お詫びして訂正させていただきます。(平成25年10月17日訂正)
添付資料
参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。PDFファイルをご覧いただくには、Adobe Reader(無料)が必要です。Adobe Readerのダウンロード
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