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東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
平成25年10月9日
東京電力株式会社
平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
当社福島第一原子力発電所への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。
※下線部が新規事項
【福島第一原子力発電所】
1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
5、6号機 地震発生前より定期検査中
※10月9日午前9時35分頃、ジャバラハウス内にある淡水化装置(逆浸透膜式:RO-3)近傍での作業において、協力企業作業員が*淡水化装置ドレン配管の取り外しを行うため、当該配管の接続部を外すところ、誤って淡水化装置入口側配管の耐圧ホース接続部を外したため水漏れが発生。その後、配管の接続部をつなぎ直すとともに、配管付近の弁を閉めたことにより、午前10時50分に水漏れは停止。漏えい範囲は、ジャバラハウス内の堰全域の約60m×約12m×深さ数cm程度で、ジャバラハウス内の堰内に留まっており、外部への影響はない。また、漏えい箇所は淡水化装置(逆浸透膜式:RO-3)上流側の配管であり、漏えいした水は第二セシウム吸着装置(サリー)処理後の水(淡水化装置処理前の水)であることを確認。
10月4日に公表している8月13日採取の淡水化装置処理前の水の分析結果は、全ベータで3.7×107 Bq/L であり、漏えい量の範囲から、本件については、本日午前11時10分に東京電力株式会社福島第一原子力発電所原子炉施設の保安及び特定核燃料物質の防護に関する規則第18条第12号「発電用原子炉施設の故障その他の不測の事態が生じたことにより、核燃料物質等(気体状のものを除く)が管理区域内で漏えいしたとき。」に該当すると判断した。
当該作業および漏えい発生後の対応に従事していた11名の作業員のうち、5名については、放射性物質の付着は確認されなかったが、その他の6名については、身体への放射性物質の付着を確認。身体への放射性物質の付着が確認された6名については、測定の結果、顔面部に付着がないことから、内部取り込みの可能性はないと判断。
その後、堰内に溜まった漏えい水の分析を実施。分析結果は、セシウム134: 3.9×102 Bq/L、セシウム137: 1.3×103 Bq/L、コバルト60: 1.1×103 Bq/L、マンガン54: 3.1×102 Bq/L、アンチモン125: 9.4×103 Bq/L、全ガンマ:1.3×104 Bq/L、全ベータ:3.4×107 Bq/L、全放射能:3.4×107 Bq/L。
漏えい量については、現在調査中。
※10月4日午前6時43分頃、多核種除去設備(ALPS)C系について、工程異常の警報が発生して停止。漏えい等の異常は確認されていない。
多核種除去設備(ALPS)C系の停止について、原因調査および再発防止対策の検討が終了し、その後、暫定対策の実施が終了したことから、10月4日午後6時31分、多核種除去設備(ALPS)C系を起動。
多核種除去設備(ALPS)A系の処理再開に向けて、A系の吸着材を交換する際に排出される廃液をC系バッチ処理タンクで受け入れることから、10月5日午後1時58分、C系によるRO濃縮水の受入・処理を一時的に中断。
10月8日、多核種除去設備(ALPS)A系の吸着材の交換が終了したことから、同日午後10時30分C系によるRO濃縮水の受入・処理を再開。
※1号機サプレッションチェンバ内の残留水素を排出するため、7月9日より窒素封入を断続的に実施しているが、9月9日より当面継続的に実施することとしたため、原子炉格納容器への窒素封入量が増加している状態が続いている。
この状態におけるアウトリーク量を減らすため、10月9日午前10時8分頃、原子炉圧力容器への窒素封入量を30Nm3/hから24Nm3/hへ調整を実施。
※10月8日、3号機原子炉建屋がれき撤去作業に使用している600tクローラクレーンのジブと主マストの接合部材の損傷の再発防止対策を行うとともに、免震重要棟前におけるダスト濃度上昇等の対策として、連続ダストモニタを用いた作業中のダスト監視の追加などを行い、準備が整ったことからがれき撤去作業を再開。
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、同様の構造のタンクの監視、および詳細な調査を継続実施中。
<最新のパトロール結果>
10月8日のパトロールにおいて、新たな高線量当量率箇所(β+γ線(70μm線量当量率))は確認されなかった。また、堰内床部近傍は、堰内に溜まった雨水による遮へいにより、引き続き線量当量率が低い状態となっている。さらに、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、サーモグラフィーによる水位確認(前日撮影分の分析結果)によりタンク水位に異常がないことを確認。
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えい、およびB南エリアタンク(B-A5)上部天版部からの滴下を受け、福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路、H4エリアタンク周辺および地下水バイパス揚水井No.5~12のサンプリングを継続実施中。
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化するとともに、1・2号機タービン建屋東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)から地下水をくみ上げ中。
<最新の地下水移送実績>
9月7日からウェルポイントおよび集水ピット(南)地下水を2号機タービン建屋へ移送中。
<サンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
※7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリング(地下貯水槽No.1~7のドレン孔水、地下貯水槽No.1~4,6の漏えい検知孔水、地下貯水槽観測孔、地下水バイパス調査孔、地下水バイパス揚水井No.1~4、海側観測孔)は継続実施中。
<拡散防止対策>
地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1、No.2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を適宜実施中。
<サンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
以 上
*:RO-3の水漏れについて、「淡水化装置入口側の配管取り外しを行うため、当該配管の接続部を外すところ、誤って他の配管の接続部を外したため」と記載しておりましたが、正しくは「淡水化装置ドレン配管の取り外しを行うため、当該配管の接続部を外すところ、誤って淡水化装置入口側配管の耐圧ホース接続部を外したため」です。お詫びして訂正させていただきます。(平成25年10月17日訂正)
添付資料
参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。PDFファイルをご覧いただくには、Adobe Reader(無料)が必要です。Adobe Readerのダウンロード
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