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東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
【午後3時現在】

平成25年10月7日
東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
 また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
 プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

当社福島第一原子力発電所への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。

下線部が新規事項

【福島第一原子力発電所】
 1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
 5、6号機 地震発生前より定期検査中

10月7日午前9時47分頃、共通電源設備において、「母線電圧低」警報が発生し、所内共通電源設備M/C(3B)が停止していることを確認。所内共通電源設備M/C(3B)の停止を受けて、以下の状況を確認。なお、モニタリングポスト指示値の有意な変動、この停止によるけが人の発生、その他主要設備の異常は確認されてない。
<原子炉注水ポンプ>
 ・1号復水貯蔵タンク(CST)炉注ポンプ(B)が停止したが、直ちにポンプ(A)が自動起動し、原子炉へ注水
 ・2、3号復水貯蔵タンク(CST)炉注ポンプ 運転中(影響なし)
<使用済燃料プール代替冷却設備>
 ・1~4号機 使用済燃料プール代替冷却設備 運転中(影響なし)
 ・共用プール冷却設備 運転中(影響なし)
<原子炉格納容器ガス管理システム>
 ・1、2号機原子炉格納容器ガス管理システム排気ファン(B)が停止したが、直ちに排気ファン(A)が自動起動
 ・3号機原子炉格納容器ガス管理システム 運転中(影響なし)
<原子炉建屋排気設備>
 ・2号原子炉建屋排気ファン(B)停止

 1号復水貯蔵タンク(CST)炉注ポンプ(B)が停止しポンプ(A)が直ちに起動したことにより、一時的に原子炉注水量(合計流量)が約4.6m3/h→約0.6m3/h→約4.6m3/hと変動。このため1号機について、同日午前10時25分に、福島第一原子力発電所 特定原子力施設に係わる実施計画 特定原子力施設の保安 1~4号炉に係わる保安措置のうち第18条 原子炉注水系に定める運転上の制限である「原子炉の冷却に必要な注水量が確保されていること(1号機の必要注水量:2.3m3/h)」を満足できないと判断し、また、同時刻に原子炉の注水量が安定していることから、運転上の制限からの逸脱解除を判断。1号機原子炉注水流量は約4.6m3/hで安定しており、関連パラメータに有意な変動はない。

 調査の結果、電源停止の原因は、当社社員による定例の現場パトロール(週2回)において、所内共通電源設備M/C(3B)のデータ確認を実施する際、誤って遮断器を動作させるボタンを操作したことにより、所内共通電源設備M/C(3B)の受電遮断器が動作し、電源停止に至ったものであることを確認。
 その後、復旧操作を実施し、異常のないことを確認。
  ・所内共通電源設備M/C(3B)午前11時58分受電
  ・所内共通電源設備P/C(3D)午後0時7分受電
  ・所内共通電源設備P/C(3B)午後0時23分受電

*P/C(パワーセンター:電源盤)はM/C(メタクラ:電源盤)の下流側にあり、M/C(3B)の停止により、P/C(3B)および(3D)も停止している

10月7日午前11時10分頃、3号機原子炉建屋がれき撤去作業に従事していた協力企業作業員が、瓦礫処理用ジブクレーン(600トン)交換修理中に、クレーンと治具の間に右手人差し指を挟まれ負傷。入退域管理棟救急医療室にて医師の診察を受けたところ、緊急搬送の必要があると判断したため、同日午後0時23分に救急車を要請。その後、同日午後0時54分に急患移送車にて福島第一原子力発電所から富岡消防署(救急車待機場所)に搬送。なお、当該作業員に身体汚染はない。

10月7日午前11時45分頃、6号機原子炉建屋3階において、当社社員が制御棒駆動機構の系統圧抜き作業時に排水ラインの排水ホースに傷があり、床面に水が滴下していること確認。漏えい範囲は、約3cm×約5cm×深さ約1mm程度(約1.5cc)であり、堰内に留まっており、漏えいが停止していることを確認。当該滴下水を汚染測定したところ、バックグラウンドと同等であり、滴下水に汚染がないことを確認。なお、モニタリングポスト指示値の有意な変動は確認されてない。
 *制御棒駆動機構:原子炉内の制御棒を引き抜いたり、挿入するための設備

※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、同様の構造のタンクの監視、および詳細な調査を継続実施中。

<最新のパトロール結果>
 10月6日のパトロールにおいて、高線量当量率箇所(β+γ線(70μm線量当量率))は確認されなかった。また、堰内床部近傍は、堰内に溜まった雨水による遮へいにより、引き続き線量当量率が低い状態となっている。さらに、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)を確認。なお、サーモグラフィーによる水位確認(前日撮影分の分析結果)については、前日の雨の影響により撮影ができなかったため、実施していない。

※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えい、およびB南エリアタンク(B-A5)上部天版部からの滴下を受けH4エリアタンク周辺および排水路のサンプリングを継続実施中。

<最新のサンプリング実績>
 福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路で水を採取し、セシウム134、セシウム137、全ベータの核種分析を実施(10月6日採取)。分析結果については、前回(10月5日採取)と比較して大きな変動は確認されていない。

※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化するとともに、1・2号機タービン建屋東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)から地下水をくみ上げ中。

<最新の地下水移送実績>
 9月7日からウェルポイントおよび集水ピット(南)地下水を2号機タービン建屋へ移送中。

<サンプリング実績>
 前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

※7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリングは継続実施中。

<拡散防止対策>
 地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1、No.2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を適宜実施中。

<サンプリング実績>
 10月6日、地下貯水槽No.1~7のドレン孔水(14箇所)、地下貯水槽No.1~4,6の漏えい検知孔水(10箇所のうち2箇所は試料採取不可)、地下貯水槽観測孔(22箇所)についてサンプリングを実施。分析結果については、前回(10月5日採取)実施したサンプリングの分析結果と比較して大きな変動は確認されていない。

※10月5日午前7時55分頃、3号機原子炉建屋5階中央部近傍(機器貯蔵プール側)より、湯気が発生していることをカメラにて確認。なお、同日午前8時までに確認したプラント状況、モニタリングポストの指示値等に異常は確認されていない(午前7時50分時点の気象データは、気温15.7℃、湿度97.3%)。

以 上

添付資料

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。

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