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東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
【午後3時30分現在】

平成25年4月11日
東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
 また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
 プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

 当社原子力発電所(福島第一および福島第二原子力発電所)への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。

下線部が新規事項

【福島第一原子力発電所】
 1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
 5、6号機 地震発生前より定期検査中

4月3日、発電所構内に設置した地下貯水槽No.2において、貯水槽の内側に設置された防水シート(地下貯水槽は三重シート構造となっている)の貯水槽の一番外側のシート(ベントナイトシート)と地盤の間に溜まっていた水を分析した結果、101Bq/cm3オーダーの放射能を検出。そのため、4月5日、一番外側のシート(ベントナイトシート)と内側のシート(二重遮水シート)の間に溜まっている水の分析を行ったところ、放射能を検出。検出された全β放射能濃度は、約5.9×103Bq/cm3。なお、付近に排水溝がないことから、海への流出の可能性はないと考えている。
4月6日午前5時10分、サンプリングの結果より、実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則第19条の17の十号を準用できる事態であり、漏えいにあたると判断。4月6日午前5時43分、地下貯水槽No.2に貯水してある水について、本設ポンプ1台で地下貯水槽No.1への移送を開始。
本件については、漏えい量が約120m3、全γ放射能濃度が約1.5×100Bq/cm3、全β放射能濃度が約5.9×103Bq/cm3であったことから、漏えいしたγ線放射能量が約1.8×108Bq、β線放射能量が約7.1×1011Bqと推定しているが、詳細については調査を行っているところ。仮設ポンプ3台を追加し、同日午前9時38分、地下貯水槽No.2から地下貯水槽No.1への移送を開始。さらに、仮設ポンプ1台を追加するため、移送を行っている本設ポンプ1台を除く仮設ポンプ3台の運転を、同日午後0時27分、一時停止。同日午後0時52分に地下貯水槽No.2から地下貯水槽No.1への移送を開始。また、先に停止した仮設ポンプ3台については、同日午後0時57分に地下貯水槽No.2から地下貯水槽No.1への移送を開始。本設設備による移送を地下貯水槽No.6へ切り替えるため、同日午後3時33分に地下貯水槽No.1への移送を停止。同日午後4時10分、地下貯水槽No.2から地下貯水槽No.6への移送を開始。なお、仮設ポンプによる地下貯水槽No.1への移送は継続。
4月6日、地下貯水槽(No.1ドレン孔水、No.2漏えい検知孔水(北東側・南西側)とドレン孔水(北東側・南西側)、No.3ドレン孔水、No.4ドレン孔水)、No.3の漏えい検知孔水(北東側・南西側)についてサンプリングを実施。
4月7日、地下貯水槽No.3の水位について監視強化を行うとともに、漏えい箇所を調査するため、地下貯水槽No.3のドレン孔水(南西側)および漏えい検知孔水(南西側)についてサンプリングを実施。サンプリングの結果、地下貯水槽No.3の漏えい検知孔水およびドレン孔水において、全β核種が検出されたことから、地下貯水槽No.3の水位低下はないものの、同日午前8時53分に実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則第19条の17の十号を準用できる事態に該当するおそれがあり、一番外側のシート(ベントナイトシート)から外部へわずかな漏えいのおそれがあるものと判断。同日、地下貯水槽No.3のドレン孔水(北東側)および漏えい検知孔水(南西側:バキューム方式*により実施)についてサンプリングを実施。
4月7日、地下貯水槽No.1~No.7のドレン孔水(14箇所)ならびに漏えい検知孔水(10箇所の内、3箇所は試料採取不可)のサンプリングを実施。
4月8日午前6時25分、地下貯水槽No.1の水位が高くなってきたことより、仮設ポンプによる地下貯水槽No.2から地下貯水槽No.1への移送を停止。4月8日、地下貯水槽No.1~No.7のドレン孔水(14箇所)ならびに漏えい検知孔水(10箇所の内、2箇所は試料採取不可)のサンプリングを実施。
4月9日午前10時、仮設ポンプ4台による地下貯水槽No.2から地下貯水槽No.1への移送を再開。同日午前にサンプリングした地下貯水槽No.1ドレン孔水(2箇所)および地下貯水槽No.1漏えい検知孔水(2箇所)の分析の結果、漏えい検知孔水(北東側)の塩素濃度が前日の分析結果4ppmから910ppmに上昇。同日午後0時47分、仮設ポンプによる地下貯水槽No.2から地下貯水槽No.1への移送を停止。漏えい箇所の調査のため地下貯水槽No.1漏えい検知孔水においてサンプリングを行った結果、全β核種が検出されたことから、地下貯水槽No.1の水位低下はないこと、また、地下貯水槽No.1ドレン孔水の分析結果は確認できていないものの、内側のシート(二重遮水シート)から一番外側のシート(ベントナイトシート)へわずかな漏えいのおそれがあるものと判断。そのため、同日午後4時34分に実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則第19条の17の十号を準用できる事態に該当するおそれがあると判断。
4月9日午前、地下貯水槽No.1ドレン孔水(北東側・南西側)および漏えい検知孔水(南西側)のサンプリングを実施。
4月9日午後、地下貯水槽No.1ドレン孔水(北東側・南西側)および漏えい検知孔水(北東側・南西側)のサンプリングを実施。
その他、地下貯水槽No.2~No.7のドレン孔水(12箇所)およびNO.2~NO.4、6の漏えい検知孔水(8箇所のうち2箇所は試料採取不可)のサンプリングを4月9日実施したが、4月8日の分析結果と比較して、大きな変動はないことを確認。
4月10日、地下貯水槽からの汚染水の漏えいによる周辺環境への影響を評価するため、地下貯水槽No.1~3の東側に位置する地下水バイパス揚水井No.1~No.4についてサンプリングを実施し、放射性物質は検出されなかった。
同日、地下貯水槽No.1の漏えい検知孔内に漏えいした水が周辺の地盤へ拡散するのを防止するため、漏えい検知孔(北東側)内の水を午後3時40分~41分(約1分間)に、漏えい検知孔(南西側)内の水を午後4時5分(約30秒間)に、仮設ポンプを起動して当該地下貯水槽内へ戻す処置を実施。また、地下貯水槽No.2漏えい検知孔(北東側)貫通部の目視確認のため、貫通部を覆っている覆土の撤去作業を実施。4月11日以降も引き続き遮水シート、砕石等の撤去作業を継続する予定。さらに、地下貯水槽周辺の汚染状況の確認および海側への汚染拡大の有無等を確認するためのボーリング調査については、資機材の設置および試掘作業を実施。こちらについても、4月11日以降継続して作業を実施する予定。
地下貯水槽No.1~7のドレン孔水(14箇所)および地下貯水槽No.1~4、6の漏えい  検知孔水(10箇所のうち2箇所は試料採取不可)について、4月10日に実施したサンプリングの塩素濃度と全βを分析した結果、前日(4月9日)の分析結果と比較して、大きな変動はないことを確認。
地下貯水槽No.2からNo.6へ水の移送を4月6日午後4時10分から実施していたが、計画通り4月11日午後1時6分に移送を停止。地下貯水槽No.3からNo.6への移送について、同日午後2時から移送を開始したが、同日午後2時3分に移送ポンプ出口配管の接続部(フランジ部)より漏えいが確認されたことから、同時刻に移送ポンプを停止。漏えいについては、移送ポンプを停止したこと等により停止。漏えいは、No.3タンクマンホール付近の貯水槽上部の覆土(盛土)で2m×3mの範囲、漏れた水は覆土に染み込んでおり、敷地境界からの流出のおそれはない。なお、漏えい量は約22リットル(計算値)と推定。本件については、管理対象区域で発生したものであるが、同日午後2時35分(*1)に実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則第19条の17の十号である「原子炉施設の故障その他不測の事態が生じたことにより、核燃料物質等が管理区域内で漏えいしたとき。」を準用できると判断。また、本件は福島第一原子力発電所原子炉施設保安規定第168条(報告)に基づき報告を行う。
<参考:地下貯水槽No.3>
水質:2.9×105 Bq/cm3
漏えい量:約22L
法令判断:3.7×106 Bq
*バキューム方式:吸引機を使用し、ホースを垂らして吸引する方法。

※4月11日、3号機原子炉格納容器ガス管理システムのチャコールフィルタ・粒子状フィルタのサンプリングを実施。(*2)

※4月11日、3号機原子炉建屋上部において、ダストサンプリングを実施。(*2)

※4月10日午後3時38分、3号機原子炉への注水量の低下が確認されたため、以下の通り注水量の調整を実施。
・給水系からの注水量を約1.9 m3/hから約2.0 m3/hに調整。炉心スプレイ系からの注水量を約3.3 m3/hから約3.5 m3/hに調整。

※4月11日午後0時10分、常用高台炉注水ポンプの切替に伴い、1~3号機原子炉への注水量の低下が確認されたため、午後0時50分、以下の通り注水量の調整を実施。
・1号機:給水系からの注水量を約2.4 m3/hから約2.5 m3/hに調整。炉心スプレイ系からの注水量は約2.0 m3/hで継続。
・2号機:給水系からの注水量は約1.8 m3/hから約2.0 m3/hに調整。炉心スプレイ系からの注水量を約3.4 m3/hから約3.5 m3/hに調整。
・3号機:給水系からの注水量を約1.9 m3/hから約2.0 m3/hに調整、炉心スプレイ系からの注水量を約3.4 m3/hから約3.5 m3/hに調整。

【福島第二原子力発電所】
 1~4号機 地震により停止中

以 上

*1 地下貯水槽No.3からNo.6への移送について、4月11日午後2時から移送を開始し、同日午後2時3分に移送ポンプ出口配管の接続部(フランジ部)より漏えいが発生した件について、実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則第19条の17の十号を準用できると判断した日時を「4月11日午後2時43分」と記載しておりましたが、正しくは、「4月11日午後2時35分」となります。お詫びして訂正させていただきます。(訂正:平成25年4月15日)

*2 3号機原子炉格納容器ガス管理システムのチャコールフィルタ・粒子状フィルタのサンプリング、原子炉建屋上部におけるダストサンプリングの実施につき、記載が漏れておりました。お詫びして訂正させていただきます。(訂正:平成25年4月21日)

添付資料

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。

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