福島第二原子力発電所トップ


平成16年10月21日

福島第二原子力発電所4号機の原子炉起動状況について


  当所4号機につきましては、原子炉起動中ですが、平成16年10月17日、原子炉隔離時冷却系*1の運転確認試験において、本系統の蒸気加減弁が全開となるべきところ、中間位置で停止しました。このため、原子炉隔離時冷却系が動作可能な状況にないことから、同日午前8時37分、保安規定第41条で定める「運転上の制限*2」を満足していないと判断し、原子炉の起動操作を中断し、原因について調査することといたしました。(平成16年10月17日お知らせ済み)

  当該弁を調査した結果、弁内部の部品がゆるんでいたことが分かりました。
  当該部品は、弁の軸封部
*3を構成するもので、振動で部品がゆるむことを防止する措置(カシメ*4)が施されていますが、分解点検の結果、今回実施したカシメが、前回の分解点検時のものと比べ小さかったこと、かつ、カシメを施す位置が外側であったことが確認されました。
  これらにより、カシメ本来のゆるみ防止機能が十分に働かず、今回の運転確認試験時に内部部品がゆるんで弁体側に抜け出し、弁が全開しなかったものと推定いたしました。

  このため、当該部については、再度、ゆるみ防止のカシメを施すとともに、念のため、部分的に溶接を実施しました。

  その後、改めて原子炉隔離時冷却系の運転確認試験を行い、その結果が良好であったことから、昨日午後7時7分、運転上の制限を満足していることを確認いたしました。

  これにより、原子炉起動の作業を再開いたしました。

以 上


*1原子炉隔離時冷却系
   何らかの原因により、通常の原子炉給水系が使用不可となり、原子炉水位が低下した場合等
   において、原子炉の蒸気を駆動源にしてポンプを回し、原子炉の水位確保および炉心の冷却を行う
   系統。なお、本系統は非常用炉心冷却系ではありません。

*2運転上の制限
   保安規定では原子炉の運転に関し、「運転上の制限」や「運転上の制限を満足しない場合に要求
   される措置」等が定められており、運転上の制限を満足しない場合には、要求される措置に基づき
   対応することになります。

*3軸封部
   蒸気加減弁内部の蒸気が弁外に漏れないように、弁棒と弁ふたのすきまを封じている部分。

*4カシメ
   器具などの継ぎ目を、たがねで打って固く密着させること。


図面



menu


ページの先頭へ戻ります

公式アカウント:
  • 東京電力 公式Xアカウントのご案内ページへリンクします
  • facebook公式アカウントサイトへリンクします
  • Instagram公式アカウントサイトへリンクします
  • youtube公式アカウントサイトへリンクします
  • 東京電力 公式LINEアカウントのご案内ページへリンクします