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関西電力美浜発電所3号機蒸気漏れ事故と東京電力の
現在の状況について(速報)



  平成16年8月9日、関西電力美浜発電所3号機において、蒸気漏れによる死亡事故が発生いたしましたが、当社原子力発電所においては、配管の減肉の発生する可能性がある箇所については、点検を行って管理しております。また、今後とも調査を継続し、必要な対策を実施してまいりますので、取り急ぎお知らせいたします。

1.事象の概要(8月9日、10日関西電力報道発表内容より)
 ・美浜発電所3号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力82万6千キロワット)において、運転中
  の8月9日15時28分、警報が鳴り、原子炉が自動停止しました。
 ・現場においては、タービン建屋内に蒸気が充満し、負傷者が発生したため、救急車で病院
  へ搬送しました。負傷者は11名、そのうち4名の方が亡くなられました。
 ・被災された方は、協力会社の社員で、当日は8月14日から開始される定期検査の事前
  準備のため、タービン建屋に入っていたものです。なお、タービン建屋内では221名が作業
  中でした。
 ・タービン建屋の現地確認を実施したところ、タービン建屋2階の天井付近にある復水配管
  に破口を確認しました。なお、当該の系統は加圧水型軽水炉(PWR)※1における2次系で
  あり、蒸気には放射性物質は含まれておらず、周辺環境への放射能の影響はありません
  でした。
 ・その後の調査において、当該部位の肉厚を確認したところ、大幅な減肉が認められまし
  た。当該部位については、過去に点検を実施した実績はありませんでした。

 ※1:東京電力のプラントは、沸騰水型軽水炉(BWR)


図面



2. 原子力安全・保安院の対応状況
 ・現地に保安院幹部を派遣し緊急調査を開始。9日、経済産業省現地対策本部を設置。10
  日、美浜発電所3号機2次系配管破損事故調査委員会を設置。
 ・11日、原子力発電所および火力発電所を保有する事業者に対して、8月18日までに配
  管減肉事象に係る点検に関する調査・報告を指示。
 ・国際原子力事象評価尺度※2による暫定評価は0プラス。

 ※2:国際原子力事象評価尺度
    「所外への影響」「所内への影響」「深層防護の劣化」の三つの基準により事象を評
    価し、レベル0から原子力としての事象が重大になるにつれてレベル7までに分類さ
    れています。



3. 当社の状況
 ・美浜発電所3号機の配管破損の原因が明らかではありませんが、当社原子力発電所で
  は、同様な復水配管の減肉の発生する可能性がある箇所(曲管部、オリフィス、弁のある
  部分等)に対して、配管の肉厚測定を実施し、適切に管理しております。
 ・これまでの点検実績等について調査を実施してまいります。
 ・事象の原因が究明され次第、何らかの対策が必要であれば、福島第一、福島第二原子力
  発電所ならびに広野火力発電所において適切に対応いたします。



お問い合わせ先
◆福島第二原子力発電所 広報部
  TEL 0240-25-1353


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