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福島第二原子力発電所2号機の社内検査時における
原子炉自動スクラム(A系)警報発生の調査結果について
 
 
平成16年5月19日
東京電力株式会社
福島第二原子力発電所
 
 当所2号機は平成16年5月6日、原子炉格納容器隔離弁機能検査の社内検査を実施中、原子炉水位低の検査用の模擬信号を発生させたところ、「A系原子炉自動スクラム」および「原子炉水位低トリップ」の警報が発生いたしました。
  警報が発生した直接的な原因は、当該社内検査を行う際にスクラム信号などが発生しないような処置が行われていなかったため、警報が発生したものと推定いたしました。
  なお、当該事象は警報のみが発生したもので、制御棒は全挿入の状態であり、原子炉の水位に変化はありませんでした。従って安全上の問題はなく、また、これによる外部への放射能の影響はありませんでした。(平成16年5月6日お知らせ済み)

  調査の結果、検査要領書・手順書に、検査に必要な処置が一部記載されていませんでした。これは、今回の検査が通常の検査と異なり、全ての隔離弁でなく一部の隔離弁を対象に実施した検査であったことから、検査の計画段階である検査要領書・手順書の作成・審査過程において、対象弁以外の隔離弁が不要に作動することを防止する処置の確認に意識が集中し、「不要な警報発生の防止」という観点からのチェックが不十分となり、当該検査と関係のない上記警報が発生したものです。

  このため、必要な処置を検査要領書・手順書の安全処置一覧表に追加するとともに、当該処置以外に必要な処置が不足していないことを確認した上で、再度検査を実施いたしました。

  今後、内容を変更して検査を行う場合は、その計画段階において検査に必要な処置を検討する際に、「プラント設備の不要な作動を防止すること」および「不要な警報発生を防止すること」を明確にした上で、検査要領書等の確実な作成・審査を行うことといたします。また、その実施段階においては、検査実施グループと関係箇所が事前に要領書の手順と必要な処置内容を照合すること等について、具体的にマニュアルに明記し再発防止を図ってまいります。これら改善については他プラントにおいても展開してまいります。

以 上
原子炉格納容器隔離弁機能検査
  原子炉水位低などの事故時に放射性物質が外部に放出されないように設置されている隔離弁の機能を確認する検査。具体的には原子炉水位低の模擬信号を発信させ、検査対象となる隔離弁が全閉となることを確認する。
 


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