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福島第一原子力発電所廃棄物焼却炉(海生物焼却炉)の改善報告書
の提出について |
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平成15年11月20日
東京電力株式会社
福島第一原子力発電所 |
当所構内における廃棄物焼却炉(海生物焼却炉)につきましては、排出するダイオキシン類濃度が「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」および「ダイオキシン類対策特別措置法」で定める基準を超過しているため、平成15年6月20日および7月4日、福島県より各法に基づく改善命令ならびに改善措置後の結果報告の徴収を受けました。
当社は、当該焼却炉の改善措置を実施し、廃棄物焼却炉(海生物焼却炉)の改善報告書としてとりまとめ、本日、福島県に提出いたしましたのでお知らせいたします。
当該焼却炉は、平成14年12月1日施行の「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき設備の改造を実施しましたが、改造後の福島県の立入調査において、ダイオキシン類濃度の排出基準を超過したものであります。
その原因を調査した結果、 |
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脱臭炉*1バーナの燃焼空気過剰により、排ガス中のばい塵の増大、また脱臭炉内流速の増大に伴う排ガス滞留時間の減少によるダイオキシン類の分解不足 |
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前回の改造工事におけるバーナチップ*2の変更に伴う火炎形状の変化により、脱臭炉内面に排ガス中のばい塵が溶融付着し、脱臭炉内径の減少に伴う排ガス滞留時間の減少によるダイオキシン類の分解不足 |
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湿式洗浄装置*3の洗浄水補給水配管の詰まり傾向による補給水不足のため、装置内で十分な水置換が行われず、ばい塵を含んだ洗浄水が装置内を循環し、その洗浄水分が排ガスとともに排出 |
などの原因が複合的に影響したものと推定いたしました。
対策として、 |
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脱臭炉内の燃料および燃焼空気量を最適燃焼状態に調整 |
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脱臭炉内での付着物抑制のための最適なバーナチップへの交換 |
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湿式洗浄装置の清掃および洗浄水配管の清掃 |
などを行い、改善措置後の確認運転を実施したところ、ダイオキシン類濃度の測定結果は1.2ng-TEQ/m3Nであり、排出基準(10ng-TEQ/m3N)を下回るものでした。
今後は、最適燃焼状態への調整、脱臭炉内の付着物有無の確認などを定期的に実施し、ダイオキシン類の排出抑制に努めてまいります。
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以 上 |
*1 |
脱臭炉 |
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一次焼却炉で発生した排ガスを高温焼却し、ダイオキシン類等の分解を行うための焼却炉 |
*2 |
バーナチップ |
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焼却炉内で燃料および空気を噴霧させ燃焼させるために、バーナ先端部の噴射口に取り付けられるもので火炎形状を決定するもの。 |
*3 |
湿式洗浄装置 |
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装置内を洗浄水が循環し、その中を排ガスが通過することで脱硫等を行う装置 |
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