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プレスリリース

「リサイクル燃料備蓄センター」の事業構想について
 
 
はじめに
 
 わが国では、原子力発電所の使用済燃料を再処理し、有用資源であるウラン・プルトニウムを回収したうえで、再び燃料として有効に活用する原子燃料サイクルをエネルギー政策の基本としています。
 今後、国内の原子力発電所における使用済燃料の発生量やこれまでの貯蔵量、ならびに再処理工場の処理能力等を考慮すると、使用済燃料を再処理するまでの間、安全に貯蔵する「リサイクル燃料備蓄センター」が必要とされています。
 このため、平成12年6月に「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」が一部改正施行され、原子力発電所の敷地外において使用済燃料の貯蔵事業(中間貯蔵事業)が可能となりました。

 こうした中で、当社では、平成12年11月29日にむつ市から「リサイクル燃料備蓄センター」の立地に係る技術調査(立地可能性調査)のご依頼をいただきました。この調査結果については、去る平成15年4月3日に、施設の建設は技術的に可能であることをむつ市へご報告いたしました。
 その際、むつ市からご要請のありました「事業構想」につきまして、今回ここに取りまとめ、ご報告申しあげます。
 
 
事業の内容
 
 事業の主な内容は、「リサイクル燃料備蓄センター」を建設し、原子力発電所から発生する使用済燃料を安全に貯蔵・管理することです。
 
1.運営計画
(1) 事業主体
 当社を中心に、他の電力会社の参画を得て、共同して新たに設立する貯蔵・管理会社が、国から貯蔵事業の許可を受けて施設の建設を行い、事業を運営します。
 
(2) 事業開始時期
 2010年までに操業を開始したいと考えておりますが、地元のご理解を得ながら、できるだけ早期の操業開始を目指します。
 
(3) 貯蔵量
 最終的な貯蔵量:5,000トン~6,000トン程度
 
 当社および事業に参画する電力会社の原子力発電所から発生する使用済燃料を貯蔵します。
 
(4) 貯蔵期間
 施設ごと(注)の使用期間は50年間とします。キャスク(貯蔵容器)ごとにおいても最長50年間の貯蔵とします。また、操業開始後40年目までに、貯蔵した使用済燃料の搬出について、ご協議させて頂きたいと考えています。
(注)「施設ごと」とは、順次設置する貯蔵建屋ごとをいいます。
 
(5) 使用済燃料の搬入予定量
 年間200トン~300トン程度の使用済燃料を、4回程度に分けて搬入したいと考えています。
 
2.施設計画
(1) 貯蔵方式
 乾式貯蔵方式
 
(2) 施設の建設
 当初、3,000トン規模の貯蔵建屋を1棟建設し、その後2棟目を建設します。
 なお、建設工事期間については、1棟あたりおよそ3年程度の見通しです。
(3) 施設・機器の構成
 リサイクル燃料備蓄センターの主な施設・機器等は次のとおりとなります。
(a) 使用済燃料を搬入・貯蔵・搬出するための設備
・金属キャスク
・貯蔵建屋
・金属キャスク取扱設備
・その他付帯設備(放射線監視設備等)
(b) 港湾施設
・日本原子力研究所関根浜港の使用を希望
(c) 輸送道路
(d) 事務・管理棟
 
3.安全対策
 施設・機器につきましては、「金属製乾式キャスクを用いる使用済燃料中間貯蔵施設のための安全審査指針(平成14年10月3日 原子力安全委員会決定)」に十分適合するよう設計いたします。
 また、施設の建設・運営におきましては、法令等を遵守することはもとより、安全確保を最優先とし、人身、設備、交通などの安全確保に万全を期します。
 
4.事業許可申請のための詳細調査
 なお、立地の可能性を判断するための調査は完了しましたが、今後、事業許可を国に申請するためには、より詳細な調査が必要となります。
 

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