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6号機活性炭ホールドアップ出口放射線モニタの指示値上昇について |
当所6号機(沸騰水型、定格出力110万キロワット)は平成16年11月3日より原子炉起動中ですが、同日午後1時30分頃から活性炭ホールドアップ*出口放射線モニタの指示値が上昇し、午後9時5分頃、「活性炭ホールドアップ出口放射線モニタ高高」警報が発生し、気体廃棄物処理系統が隔離いたしました。
このため、制御棒の引き抜き操作を中断し、原因を調査したところ、放射線モニタのサンプリングポンプが停止状態であったことから放射線モニタに活性炭ホールドアップ装置入口側から放射性希ガスが逆流して入り込んだ処理前のガスを測定したため、放射線モニタの指示値が上昇したものと推定いたしました。
気体廃棄物処理系統の隔離後、モニタ指示値は徐々に下降し、滞留したガスを排出したことから、翌日午前3時55分、警報は解除され、指示は通常値に戻りました。その後、サンプリングポンプを起動しております。
今後、原子炉起動前にサンプリングポンプの運転状態の確認項目を手順書に追記し、標準化を図ります。
なお、当該モニタ指示値以外の放射線モニタに指示の変動はなく、当事象による外部への放射能の影響はありません。
6号機は気体廃棄物処理系統の隔離中、制御棒引き抜き操作を中断しておりましたが、系統が正常に復帰したことから、11月4日午前5時17分、制御棒引き抜き操作を再開しております。
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以 上 |
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* 活性炭ホールドアップ
原子炉から発生する放射性希ガスを、気体廃棄物処理系に設置された活性炭フィルタで吸着することにより、放射能を減衰させる装置。
気体廃棄物処理系統は、復水器の真空を維持するために放射性希ガスを抽出し、環境へ放出可能なレベルまで放射能を減衰させる系統。 |
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<気体廃棄物処理系統概略図> |
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