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6号機原子炉建屋内における水漏れの調査結果について
 
 当所6号機(沸騰水型、定格出力110万キロワット)につきましては、平成15年9月30日より第18回定期検査を実施しておりますが、平成15年12月5日、原子炉建屋3階南側において、作業員が水漏れを発見いたしました。
 確認した結果、工事のため切断していた原子炉水位計計測配管の養生部*1からの水漏れであり、当該配管につながっている弁を閉めたことにより、水は止まりました。漏れた量は約145リットル、放射能量は約3.5×106ベクレルでした。(平成15年12月5日お知らせ済み

 調査の結果、水漏れの原因は当該配管につながる計装ラック入口弁(L)が開いている状態で、計装ラック内の均圧弁*2を当社社員が開けたことにより水の流路が形成され、当該配管の切断部から水が漏れたことが分かりました。

 計装ラック入口弁(L)が開いていた理由は、当該配管の切断作業に先立ち作業担当部署が作成した安全処置*3において計装ラック入口弁(L)を閉める処置が不足していたこと、および作業許可申請書に添付した図面に計装ラック入口弁が記載されていなかったことから、安全処置が不足していることに気づかずに当直が作業を許可していたものです。
 また、当該ラック内の均圧弁を開けた理由は、別の作業をしていた当社社員が炉心差圧計*4の指示が振り切れていることを発見し、炉心差圧計の保護が必要と考え、本来計器入口弁を閉めた状態で均圧弁を開けるべきところ、均圧弁のみを開けたもので、その際、上司への相談等をしていませんでした。

 再発防止対策として、以下の対策を実施いたします。
 ・ 計装配管切断作業における安全処置の基本ルール研修を実施する。
計装配管切断作業における安全処置内容の審査を徹底するため、作業許可申請者は計装ラック内の弁が確認できる図面等の添付を義務付けるよう社内マニュアルに反映する。また、計装ラック図面等の図書環境整備を実施する。
事例検討会を実施するとともに、報告、連絡、相談の重要性を認識できるように社内マニュアルに反映し、研修を実施する。
 なお、本事象による外部への放射能の影響はありません。
以 上
 

*1 養生部
 原子炉水位計計測配管の切断部をテープにより、異物混入防止のため塞いでいたもの。
*2 均圧弁
 計器点検に伴い計器内の圧力を均一にするための弁。
*3 安全処置
 作業のために必要な準備
*4 炉心差圧計
 原子炉圧力容器内上部と下部の圧力差を検出し、その圧力差で原子炉運転中の炉心内の水と蒸気の流動状態を確認している。

<参考図>

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