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6号機燃料装荷作業中の警報発生に関する調査結果について
 
 当所6号機(沸騰水型、定格出力110万キロワット)は、平成15年9月30日より第18回定期検査を実施しておりますが、平成16年6月5日から燃料装荷作業を開始したところ、6月9日、764体中305体目の燃料を装荷作業中に、装荷状況の異常を示す警報(荷重異常)が発生いたしました。
 このため作業を中断し、当該燃料を取り出し外観点検を実施したところ、6月10日、チャンネルボックス*1表面の一部に上部格子板*2および制御棒と接触したと考えられる痕が確認されました。
 なお、燃料はチャンネルボックスで覆われており、燃料自体への影響はありません。また、上部格子板および制御棒についても、機能上特に問題となる異常は認められておりません。(平成16年6月11日お知らせ済み
 
 水中カメラによる点検の結果、チャンネルボックス、上部格子板および制御棒に付着しているクラッド*3がこすれた痕を確認しましたが、いずれも変形や損傷は認められませんでした。また、チャンネルボックスの曲がりについて測定した結果、これまでの使用実績の範囲内にあり、継続使用に支障のないことを確認いたしました。
 なお、今回の当該燃料装荷時に警報が発生した原因は、装荷時における燃料の傾きや上部格子板等との隙間の大きさなどの要因が重なった結果、当該燃料のチャンネルボックスが上部格子板に比較的強めに接触し、燃料の荷重が見かけ上軽くなり、荷重異常の警報が発生したものと推定いたしました。また、燃料と上部格子板等との隙間を評価した結果、通常通り装荷されれば問題のないことを確認いたしました。
 
 これらを踏まえ、燃料装荷作業につきましては、6月14日午後7時30分頃から再開し、当該燃料は問題なく装荷いたしました。残りの燃料装荷作業についても慎重に実施してまいります。
 
以 上
 

*1 チャンネルボックス
 燃料集合体を覆っている四角い筒状のもの。原子炉冷却材流路の確保、制御棒のガイドの機能を持っている。
 
*2 上部格子板
 燃料集合体を横方向に支持するため、梁で補強したステンレス鋼の円板。
 
*3 クラッド
 不溶解性物質の呼称であり、原子力発電所では、給復水系等の鋼材から発生する鉄サビ等金属不純物が主成分である。
 

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