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4号機残留熱除去系海水ポンプ流量低下の点検調査結果について
 
 当所4号機(沸騰水型、定格出力78万4千キロワット)は、定格出力にて運転中ですが、平成16年6月8日、残留熱除去系*1A系の定例試験を実施したところ、残留熱除去系熱交換器等の冷却水である海水を供給する残留熱除去系海水ポンプ(2台)の流量が、通常値より若干低いことを確認いたしました。
 当該事象は、残留熱除去系の蒸気凝縮運転*2時に必要としている冷却水流量を若干下回っており、保安規定に定める運転上の制限*3を満足していないと判断したことから、運転上の制限を満足しない場合に要求される措置として、残りのB系統の機能が健全であることを確認しております。
平成16年6月8日お知らせ済み
 
 当該海水ポンプ2台の分解点検を実施した結果、両ポンプの吸い込み部に海生物が多く付着しており、流量が低下した原因は、海生物が付着して吸い込み口が狭くなったためと判断いたしました。
 その後、当該ポンプに付着した海生物を取り除き、本日確認運転を実施した結果、通常の流量が確保されていることを確認したことから、午後2時33分、保安規定に定める運転上の制限を満足する状態に復帰いたしました。
 対策として、次回の定期検査まで、1~6号機の非常用冷却海水系*4ポンプについては、定期的(2週間に1回)に運転し、海生物の付着を防止するとともに流量を確認することといたします。
 

*1 残留熱除去系
 原子炉を停止した後の冷却(燃料の崩壊熱の除去)や非常時に原子炉水位を維持する系統。
 
*2 蒸気凝縮運転
 原子炉隔離時の原子炉の減圧などを目的とした運転モード。なお、通常の運転方法としては、逃がし安全弁、原子炉隔離時冷却系による原子炉の冷却と水位制御が可能であり、現在は手動の隔離弁を設置して使用しない運用としており、次回定期検査時に蒸気凝縮配管を撤去する予定。
 
*3 運転上の制限
 保安規定では原子炉の運転に関し、「運転上の制限」や「運転上の制限を満足しない場合に要求される措置」等が定められており、運転上の制限を満足しない場合には、要求される措置に基づき対応することになっています。
 
*4 非常用冷却海水系
 1号機は格納容器スプレイ海水系、2~6号機は残留熱除去海水系

 
以 上

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