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1号機社内検査における原子炉自動スクラム(A系)警報発生の調査結果について

 当所1号機(沸騰水型、定格出力46万キロワット)は、平成14年11月20日より第23回定期検査を実施しておりますが、平成16年7月16日、総合インターロック検査*1中に「原子炉自動スクラム(A系)*2」の警報が発生いたしました。
 警報発生の原因は、手順書に記載されたスクラム信号の発生を防止する手順を実施しなかったことによるものです。
 なお、当該号機は定期検査中で制御棒が全挿入状態となっており、制御棒の動作はなく、安全上の問題はありませんでした。
平成16年7月16日お知らせ済み

 調査の結果、スクラム信号の発生を防止するために「原子炉自動スクラム」警報発生の有無に関わらず、当該の警報を解除する操作を行うべきものでありましたが、手順書の記載が不明確であったこと並びにその手順の必要性について認識が不足していたことから、検査関係者は「原子炉自動スクラム警報」が出ていないため、警報を解除する操作は不要との判断をしてしまったためであることが分かりました。
 また、警報が発生した段階で検査を中断し、速やかに関係者に報告すべきところ、警報発生の原因を調査してから報告しようとして検査を再開し、当該警報を再度発生させていたことが分かりました。

 再発防止対策として、当検査における処置の目的や検査にともない発生または解除する警報等を当該手順書に明記し、検査関係者への事前教育を行うとともに、手順書に記載のない想定外事象が発生した場合は検査を中断し、是正措置を実施するよう再徹底いたします。

以 上

*1 総合インターロック検査
 定期検査の最終段階の原子炉起動前に事業者のみで確認する検査で、原子炉、タービンおよび発電機相互間のインターロックが正常に作動することを確認する検査。具体的には、発電機、タービンが停止する模擬信号を発信させ、タービン、発電機、原子炉が自動停止する機能等を確認する。
 
*2 原子炉自動スクラム(A系)
 原子炉を緊急停止するための信号が片系統だけ発生した状態であり、制御棒は動作しない。スクラム信号はA・B両系が同時に発生することで制御棒を全挿入し、原子炉を緊急停止させる。

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