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2号機原子炉建屋換気空調系における微量な放射性物質の検出について |
(運転保守情報) |
平成15年10月3日
福島第一原子力発電所 |
10月2日(木)、2号機原子炉建屋換気空調系※1出口において、サンプリングにより微量な粒子状放射性物質(コバルト60※2等)が検出されました。
検出された原因は、換気空調系を停止して実施したバグフィルター※3交換作業中にもサンプリングを継続していたため、交換作業中に舞い上がった粒子状放射性物質が一時的にサンプリングされて検出された可能性が高いことがわかりました。
バグフィルター交換後は清掃作業を実施して同換気空調系を再起動しており、1・2号機主排気筒※4でのサンプリングではコバルト60等は検出されませんでした。
なお、本件の調査の一環で、1・2号機主排気筒からセシウム137※5が検出されました。
検出された濃度は、9.7×10-9 Bq/cm3(検出限界値:2.0×10-9 Bq/cm3)で、放出量は報告基準の5×1011 Bqに対して5.8×105 Bq(報告基準に対して100万分の1以下)と十分低い値です。
原因については、現在調査中です。
また、1・2号機主排気筒モニタ及びモニタリングポストに有意な変動はありません。
なお、3・4号機および5・6号機主排気筒は異常ありません。
※1 原子炉建屋換気空調系
原子炉建屋の中の換気を行うための空調設備。
建屋内を適切な温度、湿度に保ち、空気を放射性物質による汚染から防止するために、フィルター等を備えています。
※2 コバルト60
放射性物質の1つ。
原子炉圧力容器や配管などにはコバルトが含まれており、放射化されるとコバルト60という放射性物質が生成されます。
※3 バグフィルター
換気空調系に取りつけられているフィルターの名称。
空気を放射性物質による汚染から防止する目的で取りつけられており、定期的に交換しています。
※4 1・2号機主排気筒
発電所の建物内の空気や復水器を真空にしておくための排ガスを一元的に放出するための設備。
排気筒からは、原子炉建屋などから排気される空気が出てきます。
※5 セシウム137
放射性物質の1つ。
原子炉の燃料となるウランなどの核分裂によって発生します。
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