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1号機中央操作室換気空調系の社内検査における不適合について(続報)
 
 平成15年11月15日(土)、定期検査中の当所1号機において、2台ある中央操作室の換気空調機※1(1台は予備機)のうち、2台中1台を自動起動させる試験(社内検査)※2を実施したところ、午後4時頃、「流量低警報」※3が発生し、予備機も自動起動(合計2台が起動)する事象が発生いたしました。(11月18日お知らせ済み)
 
 調査の結果、以下のことが分かりました。
 今定期検査において、換気空調機の風量(流量)を検知する方法を、大気圧の影響を受けにくくするため、風圧による方法※4から風量(流量)による方法※5に変更いたしました。
 その結果、換気空調機が起動した際に、換気空調機の出口弁が開くまでに時間がかかることから、所定の風量(流量)に達するまでの時間が、風圧が達するまでの時間よりも長くかかり、2台目の予備機が自動起動したものです。
 
 このため、所定の風量(流量)に達するまでの時間を短くするように、換気空調機の出入口に設置されている空気作動弁を制御している電磁弁を交換し、出入口弁の動作をより速くいたしました。
 
 なお、今回の事象は、実際の空調機の起動には問題はなく、空調機の機能に影響はありません。
 
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※1 換気空調機とは
  中央操作室は、通常、外気を取り入れて室内の換気を行っております。
 この換気空調機は、原子炉建屋で放射能が漏れた場合に、中央操作室を隔離し室内の空気を循環させる設備で、中央操作室の環境を清浄に保つための機能を持っています。
 
※2 自動起動させる試験(社内検査)とは?
 自動起動信号(「原子炉建屋で放射能が漏れた」ことを意味する電気信号)を模擬し、この換気空調機が正常に動作することを確認する試験です。
 
※3 「流量低警報」とは?
 「空調の風量が少ない」ことを知らせる警報のことです。
 
※4 風圧による方法とは?
 大気圧と空調機出口の圧力差により空調機の起動を検知する方法です。
 
※5 風量(流量)による方法とは?
 空調機フィルタ出入口の圧力差により風量(流量)を検出することにより空調機の起動を検知する方法です。
 
【補足説明】
 通常では、自動起動信号入力と同時にこの警報が発生し、1台の換気空調機の風量が定格風量まで達すると解除されます。
 今回の試験では、1台の換気空調機の起動では警報が解除されず、予備機が風量を補うために自動起動し、定格風量に達したことから警報が解除されました。

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