地下水が原子炉建屋等に流れ込むことで増加する汚染水の量を減らすため、サブドレン(建屋近傍の井戸)を設置して、汚染源に「近づけない」取り組みを行っています。この取り組みでは、まず、山側から海側に流れている地下水を、原子炉建屋等の近くにある井戸から汲み上げます。汲み上げた地下水は、浄化処理を行い、排水基準を満たしていることを確認後に、海洋へ排水することで、原子炉建屋等に近づく地下水の量を減少させます。
建屋近傍の井戸(サブドレン)の概要
建屋近傍の井戸(サブドレン)俯瞰図
建屋近傍の井戸(サブドレン)断面図
汲み上げから排水までの作業ステップ
- ※1:専用浄化設備は、放射性物質濃度(トリチウムを除く)を1/1,000~1/10,000程度まで小さくする能力を持っています。
- ※2:地下水バイパスで設定した運用目標(水質基準)を更に厳格化した運用目標を満たすことを、当社および第三者機関で確認します。
- ※3:関係省庁や漁業関係者さま等のご理解なしには行いません。
サブドレン等の集水タンク・一時貯水タンクの運用状況
浄化プロセスと分析基準
浄化では、二段階でセシウム、ストロンチウムを軽減します。
分析では、セシウム134、セシウム137、全ベータ(ストロンチウム等)、トリチウムが運用目標未満であること、その他ガンマ核種が検出されていないことを確認し排水します。
※4:セシウム、全ベータが運用目標以上の場合、再浄化のプロセスに戻ります。
浄化前の集水タンクにおいてトリチウムが運用目標以上の場合は、発電所構内のタンク等へ移送するなど、汚染濃度の高い水が海に排出されないよう管理します。
サブドレン等のサンプリング状況
汲み上げた水の中継タンクや浄化処理後に一時的に貯水するタンクは、定期的に放射能分析を行っています。また、海洋への影響を把握するため、排水時や港湾の内外をはじめとする発電所周辺等でも、放射能濃度を測定しています。