平成11年12月7日
東京電力株式会社
当社は、12月8日から、福島第一原子力発電所5号機(沸騰水型、定格
出力78万4千キロワット)の第17回定期検査を開始いたします。
1.定期検査のための停止期間
平成11年12月8日から316日間の予定
2.定期検査を実施する主な設備
(1)原子炉本体
(2)原子炉冷却系統設備
(3)計測制御系統設備
(4)燃料設備
(5)放射線管理設備
(6)廃棄設備
(7)原子炉格納施設
(8)非常用予備発電装置
(9)蒸気タービン
3.定期検査中に実施する主な工事等
(1)燃料集合体の取替え
燃料集合体548体中約140体を取り替える予定です。なお、取替燃
料のうち約120体については、燃料の効率的な使用及び使用済燃料の
発生量の低減を目的とした9×9燃料を装荷する予定です。
(2)出力領域計装検出器の取替え
出力領域計装検出器31本全数を取り替える予定です。
(3)シュラウド等の取替え
応力腐食割れに対する予防保全として一層の信頼性向上を図るた
め、シュラウド等を取り替える予定です。
(4)アクシデントマネジメント対策工事
当社はアクシデントマネジメント(注) の整備案をとりまとめてい
ますが、このたび、アクシデントマネジメント対策として、原子炉
減圧の自動化、耐圧強化ベント設備の追加等の工事を実施する予定
です。
(注)アクシデントマネジメントとは、原子炉施設の安全性に関し、その安全性をよ
り一層高めるために努力を重ねることが大切であるとの観点から、原子炉の設計
における多重防護の配慮に加えて、現実には起こるとは考えられない炉心損傷に
至る事故(シビアアクシデント)に対しても、その発生の防止、影響を緩和する
ための措置を講じておくというもので、原子炉設置者である電力会社が自主的に
行うこととしています。
以 上
<参考>当社原子力発電所の現況
福島第一・1号機( 46万キロワット) 運転中
2号機( 78万4,000キロワット) 運転中
3号機( 78万4,000キロワット) 定期検査中
4号機( 78万4,000キロワット) 運転中
5号機( 78万4,000キロワット) 12月8日から
定期検査開始予定
6号機(110万キロワット) 運転中
福島第二・1号機(110万キロワット) 運転中
2号機(110万キロワット) 運転中
3号機(110万キロワット) 運転中
4号機(110万キロワット) 運転中
柏崎刈羽・1号機(110万キロワット) 運転中
2号機(110万キロワット) 運転中
3号機(110万キロワット) 運転中
4号機(110万キロワット) 運転中
5号機(110万キロワット) 運転中
6号機(135万6,000キロワット) 運転中
7号機(135万6,000キロワット) 運転中
シュラウド等の取替えについて
定期検査中に実施する主な工事のうち(3)シュラウド等の取替えにつ
いては、炉内構造物の予防保全対策工事として、応力腐食割れの感受性が
比較的高いステンレス鋼(SUS304)を使用しているシュラウド等を感受性
が極めて低い材料(SUS316L)に取り替えるものです。
今後、福島第一原子力発電所のSUS304を使用している1号機のシュラウ
ドについても、定期検査のスケジュールに合わせて取り替える計画です。
* シュラウド:燃料集合体全体を包んでいる円筒形の隔壁で炉心を下か
ら上に流れる水の流路を確保している。
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