トップページ > リリース・お知らせ一覧 > プレスリリース > 2013年 > 当社原子力発電所で確認された燃料集合体ウォータ・ロッドの曲がりに係る福島第二原子力発電所における点検について
平成25年3月5日
東京電力株式会社
当社は、平成24年10月16日に定期検査中の柏崎刈羽原子力発電所5号機で確認された使用済燃料集合体2体のウォータ・ロッド*1の一部曲がり*2に関して、平成24年11月28日に原子力規制委員会より指示文書*3を受領し、現在、同発電所において、同指示文書に基づき燃料集合体の外観点検を進めているところですが、このたび、福島第二原子力発電所4号機において、同様の点検を平成25年3月6日より実施しますのでお知らせいたします。
福島第二原子力発電所4号機における点検においては、平成10年の作業方法見直し以前に水中でチャンネルボックス*4を装着した履歴を持つ使用済燃料集合体(35体を抽出)を対象といたしました。
当社は、現在、柏崎刈羽原子力発電所において点検を進めておりますが、引き続き点検を行い状況把握および原因究明を進めるとともに、燃料集合体を模擬したモックアップ試験や安全解析への影響評価を進めてまいります。
また、これらの結果については、とりまとまり次第、原子力規制委員会に報告してまいります。
以 上
*1 ウォータ・ロッド
燃料集合体の中央部に燃料棒と並行して設けられている中空の管で、内部に水を通すことにより燃料集合体内部の出力の最適化を図るもの。
*2 ウォータ・ロッドの一部曲がり
ウォータ・ロッドの曲がりは、水中で燃料集合体にチャンネルボックスを装着する作業を行なった際、過大な力がウォータ・ロッドに加わったことで発生したものと推定している。
これまでに行ったウォータ・ロッドの曲がりに関する調査(モックアップ試験)において、平成10年の作業方法の見直し以前のチャンネルボックス装着作業時に発生する荷重によって、ウォータ・ロッドが曲がる可能性があることを確認するとともに、見直し後の作業方法においては、ウォータ・ロッドに過大な力を加えないよう荷重管理等を行っており、曲がりが発生しないことを確認している。
*3 指示文書
東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所第5号機の燃料集合体ウォータ・ロッドの曲がりについて(指示)
原子力規制委員会(以下「当委員会」という。)は、東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所第5号機の燃料集合体ウォータ・ロッドの曲がりについて、沸騰水型原子炉を設置する事業者に対し、本事象の原因として燃料集合体のチャンネルボックスの装着に起因する可能性が高いため、以下のとおり対応することを求めることとする。
記
1. 原子力発電所の燃料集合体について以下の事項を確認の上、平成25年1月7日までに当委員会に報告すること。
(1) 燃料集合体の取り替え回及び製造メーカー
(2) チャンネルボックスの新品・再使用品等の区分とその数
(3) 燃料集合体へのチャンネルボックスの取り付け方法
(4) 再使用チャンネルボックスを装着した燃料集合体及び点検等によりチャンネルボックスを脱着した履歴のある燃料集合体の数及び所在場所
2. 再使用チャンネルボックスを装着した燃料集合体及びチャンネルボックスの脱着履歴のある燃料集合体の異常の有無等について、統計上十分なサンプル点検を実施し、その結果についても平成25年1月7日までに当委員会に報告すること。
3. 原子炉内に装荷している燃料集合体又は今後原子炉に装荷を予定している燃料集合体のうち、再使用チャンネルボックスを装着した燃料集合体又はチャンネルボックスの脱着履歴のある燃料集合体について、当該燃料集合体を装荷した原子炉を起動する前に点検を実施し、その結果について速やかに当委員会に報告すること。
4. 2.3.のそれぞれの点検において、燃料集合体の異常が確認された場合、その状況把握及び原因究明を行い、その結果について速やかに当委員会に報告すること。
*4 チャンネルボックス
燃料集合体に取り付ける四角い筒状の金属製の覆いのこと。チャンネルボックスを取り付けることにより、燃料集合体内の冷却材の流路を定めるとともに、制御棒作動の際のガイドや燃料集合体を保護する役割を持つ。
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