東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
【午後3時現在】
平成24年12月8日
東京電力株式会社
平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
当社原子力発電所(福島第一および福島第二原子力発電所)への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。
※下線部が新規事項
【福島第一原子力発電所】
1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
5、6号機 地震発生前より定期検査中
※2号機使用済燃料プール代替冷却システムについては、所内共通メタクラ1A~2Aの連系線ケーブル損傷の復旧作業としてケーブル接続作業を行うため、所内共通メタクラ1Aを停止*することから、12月5日午後2時23分に同システムを停止(停止時プール水温度:14.5℃)。所内共通メタクラ1Aの復旧に伴い、12月7日午後3時27分、同システムを起動(冷却再開時プール水温度:20.3℃)。
*所内共通メタクラ1A停止期間:12月6日午前11時20分~午前11時27分
※第二セシウム吸着装置の信頼性向上を目的として、滞留水処理の移送ラインにおけるバックアップラインのうちの耐圧ホースを使用している範囲のポリエチレン管への取り替え工事に伴い、12月4日午前8時42分に同装置を停止。なお、同装置の停止に伴い、同日午前10時34分、セシウム吸着装置を起動し、同日午前10時38分、定常流量に到達。
その後、ポリエチレン管への取り替え工事が完了したことから、12月7日午後3時42分、第二セシウム吸着装置を起動し、午後4時42分、定常流量に到達。それに伴い、同日午後4時46分、セシウム吸着装置を停止。
※12月7日午後5時、3号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設(雑固体廃棄物減容処理建屋[高温焼却炉建屋])への溜まり水の移送を開始。
※12月7日午後5時18分頃、三陸沖を震源とするM7.3の地震が発生。その後、各プラントの点検を行った結果、異常がないことを確認。
※12月7日午後11時40分、1~3号機原子炉への注水量の低下が確認されたため、以下の通り注水量の調整を実施。
・1号機:給水系からの注水量を約2.3 m3/hから約2.5 m3/h、炉心スプレイ系からの注水量を約1.8 m3/hから約2.0 m3/hに調整。
・2号機:給水系からの注水量を約1.8 m3/hから約2.0 m3/h、炉心スプレイ系からの注水量を約3.8 m3/hから約4.0 m3/hに調整。
・3号機:給水系からの注水量を約1.7 m3/hから約2.0 m3/h、炉心スプレイ系からの注水量を約3.9 m3/hから約4.0 m3/hに調整。
※12月8日午前10時40分、1~3号機原子炉への注水量の低下が確認されたため、以下の通り注水量の調整を実施。
・1号機:給水系からの注水量を約2.3 m3/hから約2.5 m3/h、炉心スプレイ系からの注水量を約1.8 m3/hから約2.0 m3/hに調整。
・2号機:給水系からの注水量を約1.8 m3/hから約2.0 m3/h、炉心スプレイ系からの注水量は約4.0 m3/hで継続中。
・3号機:給水系からの注水量を約1.8 m3/hから約2.0 m3/h、炉心スプレイ系からの注水量は約4.0 m3/hで継続中。
※12月8日午後1時50分、2号機タービン建屋地下から3号機タービン建屋地下への溜まり水の移送を開始。
【福島第二原子力発電所】
1~4号機 地震により停止中
※12月7日午後5時18分頃、三陸沖を震源とするM7.3の地震が発生。その後、各プラントの点検を行った結果、異常がないことを確認。
なお、1号機において、原子炉建屋内を外気に対して負圧に維持していたが、正圧になったため、運転員の判断により非常用ガス処理系*を起動。非常用ガス処理系の起動直後に、0.05キロパスカル程度まで上昇し、その後、原子炉建屋内と外気との差圧は、安定して負圧を維持。原子炉建屋内と外気との差圧が正圧となった原因調査の一環として、12月8日、非常用ガス処理系を停止し、原子炉建屋換気空調系を起動。切替後の原子炉建屋内と外気との差圧は、安定して負圧を維持。
原子炉建屋内と外気との差圧が正圧となった原因については、引き続き調査中。
*非常用ガス処理系
原子炉建屋内の空気を高性能のフィルタで浄化して排気筒より放出する系統で、(A)、(B)の2系列ある。
以 上
- 添付資料
- ・過去の実績(平成24年1月1日以降)(PDF 765KB)
- 参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
- ・過去の実績(平成23年3月11日~12月31日)(PDF 523KB)