東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
【午後3時現在】
平成24年11月30日
東京電力株式会社
平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
当社原子力発電所(福島第一および福島第二原子力発電所)への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。
※下線部が新規事項
【福島第一原子力発電所】
1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
5、6号機 地震発生前より定期検査中
※11月29日午後6時55分、2・3号機原子炉への注水量の変動が確認されたため、以下の通り注水量の調整を実施。
・2号機:給水系からの注水量を約1.8 m3/hから約1.9 m3/h、炉心スプレイ系からの注水量を約4.1 m3/hから約3.9 m3/hに調整。
・3号機:給水系からの注水量を約1.8 m3/hから約2.1 m3/h、炉心スプレイ系からの注水量を約3.6 m3/hから約4.0 m3/hに調整。
※11月25日午後1時54分、1号機使用済燃料プール代替冷却システムにおいて、所内共通電源改造工事に伴い当該系統の電源が停止すること(電源停止期間は11月27日から28日までを予定)から、事前に同システムを停止(停止時プール水温度:16.0℃)。なお、11月28日に冷却を再開する予定だったが、当該系統の電源停止予定が変更となったことから11月29日に冷却を再開する予定。11月29日に当該系統の電源を復旧し、使用済燃料プール代替冷却システムの起動操作前の状態確認を行ったところ、熱交換器二次系放射線モニタ異常の警報が発生しており、放射線モニタの指示がダウンスケールしていることを確認。このため、11月30日、放射線モニタの点検を行ってから冷却を再開する予定。1号機使用済燃料プール水温度の上昇率は約0.088℃/hと評価しており、11月30日午前0時現在、約25.3℃と推定されることから、運転上の制限値65℃に対して余裕があり、使用済燃料プール水温管理上問題はない。
※3号機使用済燃料プールの塩分除去装置(モバイルRO装置)については、10月4日にバッファタンク水位が高いことを示す異常警報の発生により停止。また、10月24日、運転停止中だった同装置において、25%塩酸タンクより塩酸が漏えいする事象が発生。バッファタンク水位が上昇した原因は、一部の水位計がスケール*の固着により動作しなかったことであると推定したため、当該水位計等に対して酸洗浄を実施し、塩酸注入運転によるスケール除去効果の確認を実施。また、塩酸が漏えいした原因は、塩酸注入運転によって25%塩酸に耐性のない接続部材が損傷したことであると推定したため、耐酸性で使用実績を有する部材への交換を実施。その後、試運転開始に向けた準備が整ったことから、同装置を起動。運転状態に問題がないことを確認したことから、11月30日午前10時50分、同装置の本格運用を開始。
*使用済燃料プール水に溶解しているカルシウムが、炭酸カルシウムとして析出したもの
【福島第二原子力発電所】
1~4号機 地震により停止中
以 上
- 添付資料
- ・過去の実績(平成24年1月1日以降)(PDF 611KB)
- 参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
- ・過去の実績(平成23年3月11日~12月31日)(PDF 523KB)