プレスリリース 2012年

電気料金値上げの認可について

平成24年7月25日
東京電力株式会社

 当社は、本年5月11日、電気料金の値上げに関わる電気供給約款の変更について経済産業大臣に申請をいたしましたが、7月20日に経済産業省よりお示しいただいた査定方針に基づき、本日、認可申請の修正を経済産業大臣に提出し、同日、認可をいただきました。
 また、認可をいただいた新たな料金原価に基づき、選択約款等の料金見直しについて、経済産業大臣に届出をいたしました。

1.実施期日
  平成24年9月1日

2.新単価および値上げ率
  ご家庭や商店・事務所等のお客さまの電気料金につきまして、平均で1.97円/kWh、8.46%の値上げとなります。

(1)平均値上げ率

(2)主なご契約種別の値上げ率
  主なご契約種別の平均的な使用形態(契約容量、使用量等)に基づく値上げ率は、以下の通りです。



3.料金メニューの見直し

 査定方針を踏まえ、料金メニューにつきまして、以下の通り見直しを行いました。
 なお、選択約款につきましても、認可をいただいた新たな料金原価に基づき、料金が見直しとなることから、本日、経済産業大臣に変更届出を行いました。

(1)3段階料金の見直し
 一般的なご家庭向け料金(従量電灯メニュー)については、現在ご使用量の増加に伴い料金単価が上昇する、いわゆる3段階料金制度を採用しております。
 今回の値上げにおきましては、第1段階料金の値上げ幅を相対的に軽微に留めることで、照明や冷蔵庫など生活に必要不可欠な電気のご使用への影響を軽減することといたしましたが、加えて、査定方針に基づき申請時の原価が削減される中、平均的なご使用量に応じた第2段階料金について、申請時からの引下げ幅を大きくすることで、よりお客さまのご負担の軽減につながるよう見直しをいたしました。

 (2)ピークシフトプランの料金単価見直し
 夜間時間の料金を安く設定し、電気のご使用をピーク時間から昼間時間・夜間時間に、または昼間時間から夜間時間に移行していただくことにより、比較的電気のご使用量の多いお客さまなどにおいて、電気料金の低減が可能となる料金メニューとして、ピーク抑制型季節別時間帯別電灯(以下「ピークシフトプラン」)を6月1日より設定しております。
 今回の見直しにおいては、よりお客さまにご利用いただきやすくすることを目的に、昼間時間の値上げ幅を相対的に軽微に留めることといたしました。

(3)その他選択約款の見直しについて
・時間帯別電灯[夜間10時間型]、電化厨房住宅契約および第2深夜電力の各選択約款、ならびに各メニューの5時間通電機器割引につきましては、本年5月11日の申請時点で料金値上げの実施日に合わせて新規加入を停止することとしておりました。
 このうち、時間帯別電灯[夜間10時間型]につきましては、お客さまの多様な選択肢を確保できるよう、引き続き新規加入をお受けすることといたしました。
 また、その他につきましては、お客さま等への十分な周知期間を設ける観点から、平成25年3月31日をもって新規加入を停止することといたしました。なお、既にご加入済みのお客さまにつきましては、経過措置として引き続きご利用いただけます。

・季節別時間帯別電灯(電化上手)の夜間蓄熱要件とオール電化割引については、査定方針を踏まえ、今後スマートメーターの本格導入に伴い新たな料金メニューをきめ細かく設定していく中で、より広くピークシフトが可能となるよう、メニューのラインアップ全体として検討してまいります。

「主な選択約款メニュー」一覧

4.お客さまへのお知らせ・ご説明

 値上げをさせていただくにあたり、改めて、丁寧かつわかりやすいお知らせやご説明を実施していくために、各種ツールを活用したお知らせの充実やお客さまからいただくお問い合わせへの対応強化を行ってまいります。

(1)継続して実施する内容

(a)検針にあわせて配布するチラシにより、広くお客さまにお知らせするとともに、当社ホームページを通じてより詳細でタイムリーな情報をご提供するなど、様々なご説明ツールを活用した丁寧な情報提供に取り組んでまいります。
(b)5月11日以降、申請内容等についてご説明訪問をさせていただいた各種団体さま約9,000箇所(自治体さま、中小企業を統括する団体さま、消費者団体さま等)へ個別にご説明させていただきます。
(c)お電話をいただいたお客さまや、出向作業時においてお会いするお客さまに対し、丁寧なご説明を実施させていただきます。

(2)新たに実施する内容

(a)「電気料金お問い合わせダイヤル」を新規に開設し、お客さまからのお問い合わせに対応する体制を強化いたします。
(b)料金メニューのお問い合わせに対して、お客さまのご使用状況にもとづく最適メニューのご提案を行うとともに、試算表を送付させていただきます。
(c)ホームページにおいて、料金シミュレーションに従量電灯等と低圧電力の合計料金とおまとめプランとの比較ができる機能を7月末に追加いたします。また、今後、料金の試算による最適な料金メニューをご紹介するコンテンツも掲載してまいります。
(d)9月3日から(1ヶ月)の検針に合わせて、ピークシフトプランやおまとめプランでメリットが生じる可能性が高いお客さま(ご契約が50A以上でご使用量が月平均600kWh以上)に、試算をおすすめするご案内を配布いたします。

<電気料金お問い合わせダイヤル>
電話番号 0120-993-052
受付時間 月~金曜(休・祝日を除く)9時~19時
        土曜(休・祝日を除く)9時~17時
※ 当社サービス区域外からはご利用になれません。
※ ご利用になれない場合は、「電気ご使用量のお知らせ(検針票)」等に記載のカスタマーセンターまでご連絡ください。
※ 電話番号はおかけ間違いのないようご注意ください。

5.自由化部門の電気料金の見直しについて

(1)規制部門の認可をふまえた自由化部門の電気料金の見直しについて
 自由化部門のお客さまにつきましては、本年4月より、順次、電気料金の値上げ(高圧のお客さま+2.61円/kWh(下図①)、特別高圧のお客さま+2.58円/kWh)をお願いしておりますが、このたび規制部門(ご家庭や商店・事務所等のお客さま)の電気料金が認可をいただいたことを踏まえ、自由化部門の電気料金につきましても、その内容を反映し、見直しをいたしました。
 その結果、4月よりお願いしている値上げ後の単価(6月分燃料費調整単価※を含む(下図③))から、25銭(下図②)差し引いた単価を見直し後の電力量料金単価(下図B)とさせていただきます。
※ 規制部門の値上げ申請(平成24年5月11日)時の燃料費水準で見直しを実施しているため、その時点で確定していた最新の燃料費調整単価である6月分の単価を使用しております。

(2)燃料費調整単価の算定基準の変更について
 今回の見直しにより、規制部門と同様、燃料費調整にともなう基準単価が変更になったことから、燃料費調整単価の変動幅(プラスマイナス)は見直し前より大きくなります。

(3)差額相当分の割り引きについて
○ 平成24年8月31日以前より4月からの値上げ料金でご契約いただいているお客さまにつきましては、今回の見直しによる差額相当分(▲25銭/kWh)に加え、早期にご契約いただいていることを踏まえた割引単価により、平成24年10月分の電気料金にて割引額としてお返しいたします。

(4)お客さまへのお知らせ方法およびご意向の確認について
 本日以降、自由化部門の全てのお客さまに、訪問・書面の郵送・電話等により、今回の見直し内容についてお知らせし、見直し後の料金への変更についてご意向を確認させていただきます。

※ 見直し後の料金へご変更いただいてもご契約期間の変更はございません。
※ 4月からの値上げ以前の料金でご契約いただいているお客さまにつきましては、ご契約期間中の値上げとなることから、引き続き、ご契約期間満了まで現在のご契約を継続させていただきます。

<特別高圧、高圧(500キロワット以上)のお客さま>
○ 当社担当者がご訪問させていただき、個別にお知らせしたうえで、ご契約締結のご意向をお伺いさせていただきます。

<高圧(500キロワット未満)のお客さま>
○ 準備が整いしだい(8月中旬目途)、順次、今回の見直しの概要およびご契約のお願いについて、書面にて、毎月の電気料金等請求書のご郵送先へお送りさせていただき、あわせて、当社よりお電話等でご契約締結のご意向をお伺いさせていただきます。
○ ご意向を確認させていただくまでの間におきましても、4月からの値上げ料金をお支払いいただいているお客さまに今回の見直し内容をすみやかに反映させていただくため、平成24年9月1日から見直し後の料金にてご請求させていただきます。
○ お客さまのご意向を確認させていただいた結果、4月からの値上げ料金の継続をご希望の際は、その料金により改めて電気料金をご請求させていただきます。

6.電気最終保障約款の料金見直し

 当社は、自由化部門のお客さまが、どの事業者とも契約の合意に至らないような例外的な場合に、当社が供給保障を行う際の料金を電気最終保障約款に規定しておりますが、このたび自由化部門のお客さま向け標準メニュー料金と同様、値上げをさせていただきました。(従前通り、電気需給約款の臨時電力料金相当といたしました。)

7.託送供給約款の料金見直し

 特定規模電気事業者(新電力)および特定電気事業者が、当社のネットワークを利用される場合の料金につきまして、9月1日より見直しを行うこととし、本日、経済産業大臣に託送供給約款の変更届出をいたしました。
 新たな原価に基づく託送料金(接続送電サービス料金)は、特高の場合、平均1.95円/kWh、高圧の場合、平均3.81円/kWhであり、送配電設備関連のコストダウン等により、それぞれ0.29円/kWh(12.95%)、0.41円/kWh(9.72%)の値下げとなります。

<参考1> 総原価表
(1)前提諸元
■原価算定期間   平成24年度~平成26年度の3年間
■燃料費    ・為替レート   78.5円/ドル
          ・原油価格    117.1ドル/バーレル
          ・LNG価格    860.5ドル/トン
          ・石炭価格    145.9ドル/トン
          ※認可申請日(5月11日)における、直近3ヶ月の貿易統計価格(平成24年1月~3月)
■原子力利用率   18.8%
→柏崎刈羽原子力発電所については、今後、安全・安心を確保しつつ、地元のご理解をいただくことを大前提として、今回の申請における3年間の原価算定期間においては、平成25年4月から順次再稼働がなされるものと仮定しております。具体的には、柏崎刈羽1、5、6、7号機は平成25年度から順次、同3、4号機は平成26年度から順次再稼働がなされるものと仮定しております。(今回の原子力利用率の算定においては、廃止した福島第一1~4号機を除いております)
■事業報酬率    2.9%

(2)総原価内訳
 このたび認可をいただいた新原価と、平成20年に設定した料金の基礎となる旧原価または申請時原価との比較は以下の通りです。なお、査定方針を踏まえた修正指示に基づき、申請時より841億円(平成24年度から平成26年度の年平均)の原価削減を反映いたしました。

<参考2> 主要な料金

 料金には、消費税等相当額が含まれています。また、旧料金には、平成24年1~3月の貿易統計実績に基づく燃料費調整分が含まれています。

(1)供給約款

(2)選択約款

 ※料金には、消費税等相当額が含まれています。また、旧料金には、平成24年1~3月の貿易統計実績に基づく燃料費調整分が含まれています。

(3)電気需給約款

(4)託送供給約款

(1)接続送電サービス

(2)負荷変動対応電力

以 上

※目の不自由なお客さまはこちら


<参考資料>
認可料金の概要について(PDF 509KB)
※7月26日、47ページ目の電圧別基準価格を「税抜」から「税込」に修正しております。

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