東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
【午後3時現在】
平成24年5月10日
東京電力株式会社
平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
当社原子力発電所(福島第一および福島第二原子力発電所)への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。
※下線部が新規事項
【福島第一原子力発電所】
1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
5、6号機 地震発生前より定期検査中
※5月8日、2号機原子炉格納容器ガス管理システムの気体のサンプリングを実施。分析の結果、当該システム入口でキセノン135が検出限界値(1.0×10-1Bq/cm3)未満であり、再臨界判定基準である1Bq/cm3を超えていないことを確認。
※4月29日午前11時13分、3号機使用済燃料プール塩分除去装置において、電気透析装置の異常を示す警報が発生し、塩分除去装置が自動停止。インターロックにより塩分除去装置の隔離弁が全て全閉となっている。なお、使用済燃料プール代替冷却システムは継続して運転しているため、冷却に影響はない。また、現場確認の結果、同装置における水の漏えいはない。警報の発生原因については、電気透析装置の詰まりが考えられるため、同日午後5時39分、電気透析装置を除外し、ROユニット単独での運転を再開。その後、原因を調査した結果、4月28日に行った電気透析装置のフィルタ交換後の運転において、電気透析装置処理水を再処理するための希釈水(RO処理水)と濃縮水のバランスが崩れたことで、プール水に溶解しているカルシウム成分が溶解限度を超え、電気透析装置内イオン交換膜に炭酸カルシウム等の堆積物が析出しやすい状況が発生した。その結果、電気透析装置内の流量が低下したことによりポンプが停止したことが確認されたことから、同装置の洗浄運転(希塩酸による電気透析装置内での循環運転)を行い、堆積物の除去を実施。5月8日より試運転を行い、問題ないことを確認できたことから、5月9日午後3時30分、本格運転を再開。
※5月9日午前10時、6号機タービン建屋地下の溜まり水について、仮設タンクへ移送を開始。同日午後4時、移送を停止。
※5月9日午前8時2分、第二セシウム吸着装置において、フィルタの逆洗をするため、当該装置を一時停止。その後、フィルタの洗浄作業を完了し、同装置の水源を集中廃棄物処理施設(雑固体廃棄物減容処理建屋[高温焼却炉建屋])から集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ切り替えた上で、同日午後5時29分に同装置を起動し、同日午後5時50分、定常流量(約40.0m3/h)に到達。
※5月9日午後0時45分頃、旧事務本館前にある、ろ過水送水用ポンプ室付近から水が霧状に吹き出していることを監視カメラにより確認。その後、午後1時に当該ポンプを停止し、午後1時7分にろ過水の供給元弁を閉にする操作を行った。なお、午後1時3分に水の漏えいが停止していることを監視カメラにて確認。漏えいした水の表面線量率は300~400μSv/h程度で周辺の雰囲気線量率と同等。現場を確認した結果、当該ポンプに接続しているホース(ろ過水用)に亀裂が発生していたことにより漏えいが発生したことを確認。なお、漏えいした水はろ過水であり、側溝の下流側に水が流れていないこと、漏えい箇所付近に水が流れた痕が無いことから敷地外への漏えいが無いことを確認。同日午後4時頃、当該ホースの交換を実施し、漏えいがないことを確認。
※5月10日午後1時30分、3号機使用済燃料プールへ循環冷却系を用いたヒドラジンの注入を開始。
【福島第二原子力発電所】
1~4号機 地震により停止中
以 上
- 添付資料
- ・過去の実績(平成24年1月1日以降)(PDF 394KB)
- 参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
- ・過去の実績(平成23年3月11日~12月31日)(PDF 523KB)