プレスリリース 2012年

東北地方太平洋沖地震による影響などについて

【午後3時現在】

平成24年3月27日
東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
 また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
 プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

当社設備への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。

下線部が新規事項

【原子力発電所】

・福島第一原子力発電所 1~3号機 地震により停止中
 (4~6号機については地震発生前から定期検査中)

※3月26日午前8時30分頃、協力企業作業員が淡水化装置(逆浸透膜式)の濃縮水貯槽があるタンクエリアにおいて、淡水化装置から濃縮水を濃縮水貯槽に送る配管(耐圧ホース)より水が漏えいしていることを発見。水の漏えいを停止するために、午前8時50分頃、同装置の移送ポンプを停止したことから、水の漏えいは停止し、その後、漏えいが確認された配管(耐圧ホース)の前後弁の閉操作を実施。現場を詳細に確認したところ、漏れた水の一部が付近の一般排水用の排水溝に流れ込んでいることが確認されたため、漏れた水、排水溝内の水および排水溝出口付近の海水について、サンプリングを実施。その結果、1~4号機側放水口から南側に約300m離れた一般排水用の排水溝出口から、放射性物質を含む水が海に流出したものと判断。なお、現在、淡水化装置(逆浸透膜式および蒸発濃縮装置)は運転を停止しているが、淡水化処理した水は十分にあることから、原子炉注水への影響はない。総漏えい量については、ポンプの運転時間等から約120m3と推定され、その内、海へ流出した量は最大で約80リットルと推定。その後、午後5時、セシウム吸着装置、午後5時29分、第二セシウム吸着装置をそれぞれ停止。

※3月26日午前10時、6号機タービン建屋地下の溜まり水について、仮設タンクへの移送を開始。同日午後4時、移送を停止。3月27日午前10時、同移送を再開。

※3月26日午前10時10分、3号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設(雑固体廃棄物減容処理建屋[高温焼却炉建屋])へ溜まり水の移送を開始。同日午後4時34分、移送を停止。

3月26日午前9時40分から午後0時30分頃にかけて、工業用内視鏡による2号機格納容器内部の水位確認および水温調査を実施。調査の結果、水位は格納容器底部から約60cm程度、測定した水温は約48.5℃から約50.0℃の範囲であることを確認。

4号機使用済燃料プール一次冷却系のフレキシブルホース交換および二次冷却系のポンプ吸込ストレーナ交換等を実施するため、3月27日午前5時41分、プールの冷却を停止(停止時プール水温度:約24℃)。なお、停止期間は3月28日までを予定しており、プール水温度の上昇率は約0.5℃/hと評価していることから、プール水温度の管理に問題はない。

3月27日午前9時30分頃、4号機原子炉建屋付近にて、協力企業作業員が4号機カバーリング工事に向けた地盤整備作業として、重機による地中埋設配管(4号機変圧器防災配管)の撤去作業を実施していたところ、当該配管より漏水を確認。その後、現場確認の結果、当該配管はすでに隔離操作済みであり、漏れた水はろ過水で、配管内の残留水であることが判明。
 *ろ過水(淡水):坂下ダムを水源とした水

3月27日午後0時10分、2号機原子炉格納容器内部調査が終了したことから、原子炉格納容器への窒素封入量を0m3/hから約5m3/hに変更。

3月27日午後2時、4号機原子炉ウェルへ炉内計装配管を用いたヒドラジンの注入を開始。

・福島第二原子力発電所 1~4号機 地震により停止中

3月26日午後3時30分、2号機の緊急時対策支援システム(ERSS)へのデータ伝送が出来ない不具合が発生。同日午後4時10分、回線終端装置の再起動により不具合を解消。その後、正常にデータ伝送が行われていることから、一過性の現象と推定。

3月26日午後4時20分、4号機海水熱交換機建屋内の足場材撤去作業に伴い、4号機残留熱除去系(A)を停止。同日午後4時26分、4号機残留熱除去系(B)を起動。

3月27日午後0時42分頃、福島第一原子力発電所から分析のために搬入された試料(水)の受け入れ作業を行っていたところ、福島第二原子力発電所3・4号機サービス建屋において、管理区域から退域する際に物品の汚染確認を行うチェックポイントにある小物モニタ脇の机上(非管理区域)に放射性物質による汚染があることを、当社社員が確認。原因については調査中。なお、汚染が確認された机上およびその他汚染の可能性がある箇所については、汚染拡大防止のため、区画整理等による管理を実施。
 *管理区域は放射線による無用な被ばくを防止するため、また、放射性物質による放射能汚染の拡大防止をはかるため管理を必要とする区域で、非管理区域は管理区域外の区域を指す。

発電所敷地境界に設置されているモニタリングポスト(計7基:No.1~7)について、3月27日から定期点検を実施。
 No.1:3月27日午前10時11分~午前11時30分
 No.2:3月27日午後2時21分~

・柏崎刈羽原子力発電所 1~7号機 定期検査中

【火力発電所】
・電気の供給については、すべて復旧済み
 (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中)

【水力発電所】
・電気の供給については、すべて復旧済み
 (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中)

【流通設備等への影響】
・電気の供給については、すべて復旧済み
 (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中)

【電力需給への影響】
 3月は安定供給を確保できる見通しです。
 日々の需給状況は「でんき予報」でお知らせしてまいります。

以 上

添付資料
過去の実績(平成23年8月1日以降)(PDF 531KB)
参考資料(最終更新日時:平成23年8月19日午前9時)
過去の実績(平成23年3月11日~7月31日)(PDF 337KB)
※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。

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