プレスリリース 2012年

東北地方太平洋沖地震による影響などについて

【午後3時現在】

                             平成24年2月28日
                             東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震
により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、
立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけし
ておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を
取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となって
いること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性
物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いた
しました。
 また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた
中長期ロードマップを取りまとめました。
 プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて
必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰
宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り
組んでまいります。

当社設備への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。

※下線部が新規事項
 
【原子力発電所】

・福島第一原子力発電所 1~3号機 地震により停止中
 (4~6号機については地震発生前から定期検査中)

※温度指示値上昇に伴い流量を増加していた2号機原子炉への注水について、増加
 操作前の流量(給水系:約3.0m3/h、炉心スプレイ系:約6.0m3/h)へ戻す
 操作を段階的に実施しており、2月22日の給水系からの注水量減少操作後、パラ
 メータを監視していたところ、圧力容器下部(底部ヘッド上部135°)温度が、他
 の圧力容器温度上昇と異なる挙動を示したため、2月23日午後0時21分から同日
 午後2時48分にかけて当該計器の調査を実施。直流抵抗値測定の結果、断線して
 おらず、使用可能ではあるものの、前回測定時と比較し直流抵抗値が上昇してい
 ることが判明。今後、当該計器の健全性について評価を実施するとともに、対応
 を検討する。なお、モニタリングポストの値に有意な変動がないこと、2号機原
 子炉格納容器ガス管理システムの気体のサンプリングの結果、キセノン135が検出
 限界値未満であることから、再臨界していないと判断。
 ・2月28日午前11時現在の圧力容器下部(底部ヘッド上部135°)温度:約44.6℃
 ・2月28日午前11時現在の圧力容器下部(底部ヘッド上部270°)温度:約40.9℃
                                 (参考)

※2月27日午前10時50分、2号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設(プロ
 セス主建屋)へ溜まり水の移送を開始。2月28日午後1時41分、移送ポンプ切り
 替えのため、移送を停止。同日午後2時、移送を再開。
 
※2月25日午後2時9分、3号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設(雑固
 体廃棄物減容処理建屋[高温焼却炉建屋])へ溜まり水の移送を開始。2月28日
 午後1時45分、移送ポンプ切り替えのため、移送を停止。同日午後1時56分、移
 送を再開。
 
・福島第二原子力発電所 1~4号機 地震により停止中

※平成23年12月27日午前10時6分、1号機原子炉格納容器および内部設備等の健全
 性を確認するため、所員用エアロック(格納容器内に人が出入りするためのハッ
 チ)を開放し、目視点検を開始。その後、平成24年1月10日より清掃および除染
 を実施し、2月7日より格納容器および格納容器内の設備の外観目視点検を開始。
 2月28日、目視点検が一通り完了。その結果、原子炉冷却材の漏えいがないこと、
 また、格納容器内の各設備・機器・配管等に大きな変形・損傷等はなく、冷温停
 止機能に影響を及ぼすものはないことを確認。なお、冷温停止に至るまでの高温・
 高湿環境の影響等により、機器表面の塗装面のはがれや錆等が見られたものの、
 いずれも冷温停止機能に影響を与えるものではない。今後、格納容器内も含め機
 器等の詳細調査を実施する予定。
 
・柏崎刈羽原子力発電所 6号機は通常運転中
 (1~5、7号機は定期検査中)

【火力発電所】
・電気の供給については、すべて復旧済み
 (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中)

【水力発電所】
・電気の供給については、すべて復旧済み
 (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中)

【流通設備等への影響】
・電気の供給については、すべて復旧済み
 (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中)

【電力需給への影響】
 今冬につきましては、柏崎刈羽原子力発電所5号機の定期検査などの減少要因が
あるものの、一方で、地震により被災した共同火力の一部運転開始などの増加要因
を織り込んだ結果、5,370万kW(2月末)の供給力を確保できる見通しとなりました。
 なお、これは、昨年冬期の最大電力である5,150万kWに対して220万kW程度の供給
予備力を確保できることになります。

 今冬は安定供給を確保できる見通しですが、電源の計画外停止や急激な気温の変
化による需要増加の可能性もあることから、お客さまにおかれましては、無理のな
い範囲での節電へのご協力をお願いいたします。
 当社は、引き続き計画停電の「原則不実施」を継続するために、供給力を着実に
確保するとともに、電力設備の確実な運転・保守に努めてまいります。

                                  以 上

添付資料
・過去の実績(平成23年8月1日以降)(PDF 503KB)
 
参考資料(最終更新日時:平成23年8月19日午前9時)
・過去の実績(平成23年3月11日~7月31日)(PDF 337KB)
 
※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績
 ファイル】ページをご覧ください。 

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