東北地方太平洋沖地震による影響などについて
【午後3時現在】
平成24年2月24日 東京電力株式会社 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震 により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、 立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけし ておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。 福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を 取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となって いること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性 物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いた しました。 また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた 中長期ロードマップを取りまとめました。 プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて 必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰 宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り 組んでまいります。 当社設備への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。 ※下線部が新規事項
【原子力発電所】 ・福島第一原子力発電所 1~3号機 地震により停止中 (4~6号機については地震発生前から定期検査中) ※2月24日午前10時5分、3号機原子炉への注水量の変動が確認されたため、給
水系からの注水量を約1.6m3/hから約2.0m3/h、炉心スプレイ系からの
注水量を約5.2m3/hから約5.0m3/hに調整。
※2月24日午前8時21分、第二セシウム吸着装置において、徐々に処理流量に低 下傾向が見られることから、フィルタの逆洗をするため、当該装置を一時停止。 同日午前10時30分に同装置を起動し、午前10時32分、定常流量(約36.0
m3/h)に到達。
※温度指示値上昇に伴い流量を増加していた2号機原子炉への注水について、増 加操作前の流量(給水系:約3.0m3/h、炉心スプレイ系:約6.0m3/h)へ 戻す操作を段階的に実施しており、2月22日の給水系からの注水量減少操作後、 パラメータを監視していたところ、圧力容器下部(底部ヘッド上部135°)温 度が、他の圧力容器温度上昇と異なる挙動を示したため、2月23日午後0時21 分から同日午後2時48分にかけて当該計器の調査を実施。直流抵抗値測定の結 果、断線しておらず、使用可能ではあるものの、前回測定時と比較し直流抵抗 値が上昇していることが判明。今後、当該計器の健全性について評価を実施す るとともに、対応を検討する。なお、モニタリングポストの値に有意な変動が ないこと、2号機原子炉格納容器ガス管理システムの気体のサンプリングの結 果、キセノン135が検出限界値未満であることから、再臨界していないと判断。 ・2月24日午前11時現在の圧力容器下部(底部ヘッド上部135°)温度:約47.1℃
(参考) ・2月24日午前11時現在の圧力容器下部(底部ヘッド上部270°)温度:約38.5℃
※2月24日午前6時、5号機補機冷却海水系ポンプ(A)の吐出弁の交換作業を 行うため、補機冷却海水系ポンプ(C)を停止。これにより、使用済燃料プー ルの冷却が停止(停止時使用済燃料プール水温度:約17.4℃)。同日午後0時
8分、作業完了に伴い補機冷却系を再起動し、使用済燃料プールの冷却を再開
(冷却再開時使用済燃料プール水温度:約18.2℃)。
※2月24日午前9時40分、窒素封入の信頼性向上のため、1号機原子炉格納容器 側の窒素封入ラインへの流量計追設作業を開始。同作業に伴い、この間一時的 に窒素封入を停止*。その後、同作業の完了に伴って窒素封入を再開し、午後
1時10分、パラメータに有意な変動がないことを確認。
*原子炉施設保安規定第12章「中期的安全確保の考え方」に基づく設備の管理 においては、「運転上の制限」や「運転上の制限を満足しない場合に要求さ れる措置」等が定められており、運転上の制限を満足していない場合には、 要求される措置に基づき対応することになっている。今回の場合は、保全作 業の実施のため計画的に運転上の制限外に移行(2月24日午前9時40分から
同日午後1時10分)して、1号機原子炉格納容器側の窒素封入を停止した。 ・福島第二原子力発電所 1~4号機 地震により停止中 ・柏崎刈羽原子力発電所 6号機は通常運転中 (1~5、7号機は定期検査中) 【火力発電所】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【水力発電所】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【流通設備等への影響】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【電力需給への影響】 今冬につきましては、柏崎刈羽原子力発電所5号機の定期検査などの減少要因が あるものの、一方で、地震により被災した共同火力の一部運転開始などの増加要因 を織り込んだ結果、5,370万kW(2月末)の供給力を確保できる見通しとなりました。 なお、これは、昨年冬期の最大電力である5,150万kWに対して220万kW程度の供給 予備力を確保できることになります。 今冬は安定供給を確保できる見通しですが、電源の計画外停止や急激な気温の変 化による需要増加の可能性もあることから、お客さまにおかれましては、無理のな い範囲での節電へのご協力をお願いいたします。 当社は、引き続き計画停電の「原則不実施」を継続するために、供給力を着実に 確保するとともに、電力設備の確実な運転・保守に努めてまいります。 以 上 添付資料 ・過去の実績(平成23年8月1日以降)(PDF 505KB)
参考資料(最終更新日時:平成23年8月19日午前9時) ・過去の実績(平成23年3月11日~7月31日)(PDF 448KB)
※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績
ファイル】ページをご覧ください。