東北地方太平洋沖地震による影響などについて
【午前10時現在】
平成24年1月31日 東京電力株式会社 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震 により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、 立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけし ておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。 福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を 取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となって いること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性 物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いた しました。 また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1〜4号機の廃止措置等に向けた 中長期ロードマップを取りまとめました。 プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1〜4号機の廃止措置に向けて 必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰 宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り 組んでまいります。 当社設備への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。 ※下線部が新規事項 【原子力発電所】 ・福島第一原子力発電所 1〜3号機 地震により停止中 (4〜6号機については地震発生前から定期検査中) ※1月30日午後3時5分、1号機使用済燃料プール代替冷却系の過冷却防止のた め、使用済燃料プールの二次系エアフィンクーラーを停止(停止時の燃料プー ル温度:12℃)。 ※1月29日午後4時27分、4号機使用済燃料プール代替冷却系の過冷却防止のた め、使用済燃料プールの二次系エアフィンクーラーを停止(停止時の燃料プー ル温度:21℃)。1月30日午後3時13分、使用済燃料プールの二次系エアフィ ンクーラーを起動(起動時の燃料プール温度:29℃)。 ※1月30日午後4時5分、2号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設(雑 固体廃棄物減容処理建屋[高温焼却炉建屋])へ新たに設置したポリエチレン 管による溜まり水の移送を開始。 ※1月30日午後4時12分、3号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設(雑 固体廃棄物減容処理建屋[高温焼却炉建屋])へ新たに設置したポリエチレン 管による溜まり水の移送を開始。 ※1月30日、凍結が原因と思われる一連の水漏れを受けて、夜間のパトロールを 実施。同日午後10時50分頃、常用高台炉注水ポンプ(C)入口のろ過水側の配 管の弁箱に、凍結が原因と考えられる亀裂らしきものを確認。なお、当該箇所 の表面の水は凍結しており、漏えいは確認されていない。今後、弁本体の交換、 および凍結対策を検討する予定。 ・前回のお知らせ(1月30日午前10時現在)から新規に確認した水漏れは下記 の通り ○常用高台炉注水ポンプ(B)入口のろ過水側の配管の弁箱(1月30日午後3 時15分頃発見) (ろ過水※:鉛筆2本ほどの太さ) ○蒸発濃縮装置3Aシール水冷却器出口ラインフランジ部(1月30日午後3時 20分頃発見) (ろ過水※:約1秒に2滴程度) ○蒸発濃縮装置用ボイラ(A)凝縮水戻りラインのフランジ部(1月31日午前 9時5分頃発見) (ろ過水※:約20リットル程度) ※ろ過水:ダムより取水した水 ※原子炉注水の信頼性向上に伴う高台炉注水ポンプの注水ラインについてポリエ チレン管への引き替えが完了したことから、1月30日午後3時50分、1号機原 子炉への注水量について、給水系からの注水量を約6.5m3/hから約5.5m3/h、 炉心スプレイ系からの注水量を約0m3/hから約1.0m3/hに変更。 ※1月30日午後10時15分、1号機原子炉への注水量の低下が確認されたため、炉 心スプレイ系からの注水量を約0.5m3/hから約1.0m3/hに調整。(給水系から の注水量は約5.8m3/hで継続中)。 ※1月31日午前9時35分、集中廃棄物処理施設において、サイトバンカ建屋から プロセス主建屋への溜まり水の移送を開始。 ※1月31日午前10時、6号機タービン建屋地下の溜まり水について、仮設タンク への移送を開始。 ※集中廃棄物処理施設のプロセス主建屋と雑固体廃棄物減容処理建屋[高温焼却 炉建屋]間のトレンチにおける放射性物質を含む溜まり水の発見(平成23年12 月18日)を受け、1月11日、発電所構内のその他のトレンチ等の点検を開始。 1月30日の点検の結果、水溜まりが確認された場所および核種分析結果(速報 値)は以下の通り。 ・2号機変圧器防災用トレンチ内 I-131:検出限界値未満、Cs-134:2.1×100Bq/cm3、Cs-137:3.0×100Bq/cm3 ・福島第二原子力発電所 1〜4号機 地震により停止中 ・柏崎刈羽原子力発電所 6号機は通常運転中 (1〜5、7号機は定期検査中) 【火力発電所】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【水力発電所】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【流通設備等への影響】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【電力需給への影響】 今冬につきましては、柏崎刈羽原子力発電所5号機の定期検査などの減少要因* があるものの、一方で、地震により被災した共同火力の一部運転開始などの増加要 因を織り込んだ結果、5,460万kW(1月末)、5,370万kW(2月末)の供給力を確保 できる見通しとなりました。 なお、これは、昨年冬期の最大電力である5,150万kWに対して220〜310万kW程度 の供給予備力を確保できることになります。 今冬は安定供給を確保できる見通しですが、電源の計画外停止や急激な気温の変 化による需要増加の可能性もあることから、お客さまにおかれましては、無理のな い範囲での節電へのご協力をお願いいたします。 当社は、引き続き計画停電の「原則不実施」を継続するために、供給力を着実に 確保するとともに、電力設備の確実な運転・保守に努めてまいります。 以 上 *【電力需給への影響】の記載の訂正について 「定期検査に入る予定の柏崎刈羽原子力発電所5号機などの減少要因」と記載し ておりましたが、柏崎刈羽原子力発電所5号機は1月25日より定期検査に入ってお りますので、正しくは「柏崎刈羽原子力発電所5号機の定期検査などの減少要因」 です。お詫びして訂正させていただきます。(平成24年2月8日) 添付資料 ・過去の実績(平成23年8月1日以降)(PDF 446KB) 参考資料(最終更新日時:平成23年8月19日午前9時) ・過去の実績(平成23年3月11日〜7月31日)(PDF 337KB) ※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績 ファイル】ページをご覧ください。