東北地方太平洋沖地震による影響などについて
【午前11時30分現在】
平成24年1月29日 東京電力株式会社 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震 により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、 立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけし ておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。 福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を 取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となって いること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性 物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いた しました。 また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1〜4号機の廃止措置等に向けた 中長期ロードマップを取りまとめました。 プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1〜4号機の廃止措置に向けて 必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰 宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り 組んでまいります。 当社設備への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。 ※下線部が新規事項 【原子力発電所】 ・福島第一原子力発電所 1〜3号機 地震により停止中 (4〜6号機については地震発生前から定期検査中) ※1月28日午後10時12分、2号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設(雑固 体廃棄物減容処理建屋[高温焼却炉建屋]およびプロセス主建屋)へ溜まり水の 移送を開始。1月29日午前8時21分、移送を停止。 ※1月28日午後10時6分、3号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設(雑固 体廃棄物減容処理建屋[高温焼却炉建屋]およびプロセス主建屋)へ溜まり水の 移送を開始。1月29日午前8時18分、移送を停止。 ※1月28日午前10時、6号機タービン建屋地下の溜まり水について、仮設タンクへ の移送を開始。同日午後4時、移送を停止。 ※1月29日午前8時49分、第二セシウム吸着装置において、徐々に処理流量に低下 傾向が見られることから、フィルタの逆洗をするため、当該装置を一時停止。 ※1月29日午前9時37分、1号機原子炉への注水について、高台炉注水ポンプの注 水配管切替のため、給水系からの注水量を約4.5m3/hから約5.5m3/h、炉心 スプレイ系からの注水量を約2.0m3/hから約1.0m3/hに変更。 ※1月29日午前10時、3号機原子炉への注水量の低下が確認されたため、炉心スプ レイ系からの注水量を約1.5m3/hから約2.0m3/hに調整(給水系からの注水 量は約7.1m3/hで継続中)。 ※1月29日午前9時50分頃、当社社員が原子炉注水系の流量調整操作作業において、 現在待機中の原子炉注水用の非常用高台炉注ポンプ(C)系の流量計付近より水 が漏えいしていることを確認。その後、漏えい部の近傍の弁を閉め、同日午前9 時55分に漏えいが停止したことを確認(漏えい量は確認中)。漏えい箇所は高台 (事務本館前)で、付近の側溝に流れ込んだ形跡があることから、側溝から海へ の流出の可能性について、現在確認中。漏えい箇所付近の表面線量率は周辺の雰 囲気線量率と同等であることを確認(蒸発濃縮装置出口水の至近の放射性物質濃 度は主要3核種(H23/12/20採取分)で検出限界未満(ヨウ素131:1.6×10-2 Bq/cm3、セシウム134:2.9×10-2Bq/cm3、セシウム137:3.3×10-2Bq/cm3)、全 ベータ核種(H23/11/29採取分)で6.0×10-1Bq/cm3)。なお、原子炉への注水は 常用高台炉注ポンプ(A)および(C)にて継続中。 ※1月29日午前9時35分頃、4号機使用済燃料プール代替冷却系において、システ ムの異常に関する警報(4号SFP代替冷却システム異常)が発生。現場を確認 したところ、二次系の冷却水を循環させるポンプ(A)が停止し、二次系の冷却 水の循環が停止していることを確認(警報発生時の燃料プール温度:21℃)。そ の後、現場を確認したところ、二次系のA系のエアフィンクーラーユニット(A 1〜A4の4ライン)のA2ラインから冷却水が漏えいしていることを確認。漏 えい箇所であるユニットA2ラインの弁を閉操作したことにより、水漏れが停止 したことを確認。当該の水は消火系の水(ろ過水タンクからの水)であり、放射 性物質は含まれていない。午前11時14分、停止していた二次系のポンプ(A)を 再起動し、使用済燃料プール水の冷却を再開(冷却再開時の燃料プール温度:21 ℃)。 ・福島第二原子力発電所 1〜4号機 地震により停止中 ・柏崎刈羽原子力発電所 6号機は通常運転中 (1〜5、7号機は定期検査中) 【火力発電所】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【水力発電所】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【流通設備等への影響】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【電力需給への影響】 今冬につきましては、柏崎刈羽原子力発電所5号機の定期検査などの減少要因* があるものの、一方で、地震により被災した共同火力の一部運転開始などの増加要 因を織り込んだ結果、5,460万kW(1月末)、5,370万kW(2月末)の供給力を確保 できる見通しとなりました。 なお、これは、昨年冬期の最大電力である5,150万kWに対して220〜310万kW程度の 供給予備力を確保できることになります。 今冬は安定供給を確保できる見通しですが、電源の計画外停止や急激な気温の変 化による需要増加の可能性もあることから、お客さまにおかれましては、無理のな い範囲での節電へのご協力をお願いいたします。 当社は、引き続き計画停電の「原則不実施」を継続するために、供給力を着実に 確保するとともに、電力設備の確実な運転・保守に努めてまいります。 以 上 *【電力需給への影響】の記載の訂正について 「定期検査に入る予定の柏崎刈羽原子力発電所5号機などの減少要因」と記載し ておりましたが、柏崎刈羽原子力発電所5号機は1月25日より定期検査に入ってお りますので、正しくは「柏崎刈羽原子力発電所5号機の定期検査などの減少要因」 です。お詫びして訂正させていただきます。(平成24年2月8日) 添付資料 ・過去の実績(平成23年8月1日以降)(PDF 433KB) 参考資料(最終更新日時:平成23年8月19日午前9時) ・過去の実績(平成23年3月11日〜7月31日)(PDF 337KB) ※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績 ファイル】ページをご覧ください。