東北地方太平洋沖地震による影響などについて
【午後3時現在】
平成24年1月12日 東京電力株式会社 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震 により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、 立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけし ておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。 福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を 取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となって いること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性 物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いた しました。 また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1〜4号機の廃止措置等に向けた 中長期ロードマップを取りまとめました。 プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1〜4号機の廃止措置に向けて 必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰 宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り 組んでまいります。 当社設備への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。 ※下線部が新規事項 【原子力発電所】 ・福島第一原子力発電所 1〜3号機 地震により停止中 (4〜6号機については地震発生前から定期検査中) ※1月11日、2号機原子炉格納容器ガス管理システムの気体のサンプリングを実施。 分析の結果、当該システム入口でキセノン135が検出限界値(1.1×10-1 Bq/cm3) 未満であり、再臨界判定基準である1Bq/ccを下回っていることを確認。 ※1月12日午前10時15分、3号機復水貯蔵タンクから2号機タービン建屋地下へタン ク貯蔵水の移送を開始。同日午後0時50分、移送を停止。 ※1月12日午前10時30分、3号機原子炉への注水について、タービン建屋内炉注水 ポンプの試運転準備に伴う給水系からの注水配管切替のため、給水系からの注水 量を約1.0m3/hから0m3/h、炉心スプレイ系からの注水量を約8.2m3/hから 約9.0m3/hに調整。給水系からの注水配管切替作業が終了したことから、午前11 時、給水系からの注水量を0m3/hから約1.0m3/h、炉心スプレイ系からの注水 量を約9.0m3/hから約8.0m3/hに調整。 ※1月12日午前11時7分、1号機原子炉への注水量の変動が確認されたため、給水 系からの注水量を約4.6m3/hから約4.5m3/h、炉心スプレイ系からの注水量を約1.6m3/h から約2.0m3/hに調整。 ※集中廃棄物処理施設のプロセス主建屋と雑固体廃棄物減容処理建屋[高温焼却炉 建屋]間のトレンチにおける放射性物質を含む溜まり水の発見(平成23年12月18 日)を受け、1月11日、発電所構内のその他のトレンチ等の点検を開始。 1月12日の点検において、3号起動用変圧器ケーブルダクト内に溜まり水を確認。 核種分析の結果、溜まり水の放射能濃度は、ヨウ素134が検出限界値未満、セシ ウム134が4.9×101Bq/cm3、セシウム137が6.9×101Bq/cm3(主要3各種の合計で、 100 Bq/cm3オーダー)であり、比較的高い濃度の放射性物質が含まれていること が判明。なお、当該溜まり水の水位(水面)は、建屋内滞留水の水位(水面)よ りも高い位置にあることから、建屋内の滞留水が流入している可能性は小さいも のと考えている。 ※1月12日午後1時30分、4号機使用済燃料プールへ循環冷却系を用いたヒドラジ ンの注入を開始。 ・福島第二原子力発電所 1〜4号機 地震により停止中 ※平成23年11月7日より、4号機主タービンについて、地震後の設備状況を確認す るため、主タービンの点検作業を開始。平成24年1月11日までに低圧タービン (A)、高圧タービンの内部を目視点検したところ、通常の運転で見られる軽微 なひび以外に、低圧タービン(A)および高圧タービンの動翼*1と静翼*2の 先端部、ならびに軸受部の油切り等に東北地方太平洋沖地震の影響による接触痕 を確認したが、いずれも軽微なものであり、安全上問題となるものはないことを 確認。 *1 動翼:タービンに入ってきた蒸気により回転する羽根であり、ロータに植 え込まれている。 *2 静翼:蒸気が効率よく動翼へ流れるよう導くためのケーシングに固定され た構造物。 ・柏崎刈羽原子力発電所 5、6号機は通常運転中 (1〜4、7号機は定期検査中) 【火力発電所】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【水力発電所】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【流通設備等への影響】 ・電気の供給については、すべて復旧済み (ただし、設備損傷箇所については、適時対応中) 【電力需給への影響】 今冬につきましては、定期検査に入る予定の柏崎刈羽原子力発電所5号機などの 減少要因があるものの、一方で、地震により被災した共同火力の一部運転開始など の増加要因を織り込んだ結果、5,460万kW(1月末)、5,370万kW(2月末)の供給 力を確保できる見通しとなりました。 なお、これは、昨年冬期の最大電力である5,150万kWに対して220〜310万kW程度の 供給予備力を確保できることになります。 今冬は安定供給を確保できる見通しですが、電源の計画外停止や急激な気温の変 化による需要増加の可能性もあることから、お客さまにおかれましては、無理のな い範囲での節電へのご協力をお願いいたします。 当社は、引き続き計画停電の「原則不実施」を継続するために、供給力を着実に 確保するとともに、電力設備の確実な運転・保守に努めてまいります。 以 上 添付資料 ・過去の実績(平成23年8月1日以降)(PDF 401KB) 参考資料(最終更新日時:平成23年8月19日午前9時) ・過去の実績(平成23年3月11日〜7月31日)(PDF 337KB) ※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績 ファイル】ページをご覧ください。