プレスリリース 2011年

福島第一原子力発電所からの低レベルの滞留水などの海洋放出について

                             平成23年4月4日
                             東京電力株式会社

 現在、福島第一原子力発電所タービン建屋内には、多量の放射性廃液が存在して
おり、特に2号機の廃液は、極めて高いレベルの放射性廃液であります。
 これを安定した状態で保管するには、集中廃棄物処理施設に移送することが必要
と考えております。しかし、同施設内には、現状、1万トンの低レベル放射性廃液
が既に保管されており、新たな液体を受け入れるには、現在保管されている低レベ
ルの廃液を排出する必要があります。
 また、5号機ならびに6号機では、サブドレンピットに低レベルの地下水が溜ま
ってきており、建屋の内部に地下水の一部が浸入してきており、このままでは原子
炉の安全確保上重要な設備を水没させる恐れが出てきております。
 つきましては、極めて高い放射性廃液をしっかりと管理貯蔵するために、集中廃
棄物処理施設内に溜まっている低レベルの滞留水(約1万トン)と、5号機および
6号機のサブドレンピットに保管されている低レベルの地下水(延べ1,500トン)
を、原子炉等規制法第64条1項に基づく措置として、準備が整い次第、海洋に放出
することといたします。
 なお、この低レベル滞留水等の海洋放出にともなう影響としては、近隣の魚類や
海藻などを毎日食べ続けると評価した場合、成人の実効線量は、年間約0.6ミリシー
ベルトと評価しており、これは、一般公衆が自然界から受ける年間線量(2.4ミリ
シーベルト)の4分の1であります。

                                  以 上

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