プレスリリース 2011年

東北地方太平洋沖地震による影響などについて

【午後6時現在】

                             平成23年3月18日
                             東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震
により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、
立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけし
ておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。

 当社設備への主な影響を以下の通りお知らせいたします。
 ※下線部が新規事項 
 
【原子力発電所】
・福島第一原子力発電所 1〜3号機 地震により停止中
 (4〜6号機は定期検査中)
※福島第一原子力発電所の半径20km圏内の住民の方の避難指示および、半径20km
 以上、半径30km圏内の住民の方は屋内退避指示有り。

※(1号機)3月12日午後3時36分頃、直下型の大きな揺れが発生し、1号機付近
 で大きな音があり、白煙が発生。
 同日午後8時20分に海水の注水を開始し、その後、中性子を吸収するホウ酸の注
 入も実施。

※(2号機)3月14日、原子炉隔離時冷却系が停止したことから、午後1時25分に、
 原子力災害対策特別措置法第15条第1項の規定に基づく特定事象(原子炉冷却機
 能喪失)が発生したと判断。
 その後、同日午後5時17分に原子炉水位が燃料頂部まで到達したが、弁の操作を
 行うことにより注水を再開。
 3月15日午前6時14分頃、2号機の圧力制御室付近で異音が発生するとともに、
 同室内の圧力が低下したことから、同室で何らかの異常が発生した可能性がある
 と判断。原子炉への海水の注入を全力で取り組むが同作業に関わりのない協力企
 業作業員および当社社員を一時的に安全な場所へ移動開始。
 引き続き原子炉への海水注入を実施。

※(3号機)原子炉への注水を継続中。3月14日午前6時50分、原子炉格納容器の 
 圧力が530キロパスカルまで上昇したことから、同日午前7時44分、原子力災害 
 対策特別措置法第15条第1項の規定に基づく特定事象(格納容器圧力異常)が発 
 生したと判断。その後、格納容器圧力は、緩やかに低下(同日午前9時5分現在、 
 490キロパスカル)。 
  *3号機について「3月14日に原子炉格納容器圧力上昇により、原子力災害対
   策特別措置法第15条第1項の規定に基づく特定事象(格納容器圧力異常)が
   発生したと判断」と記載しておりましたが、圧力の計算が間違っており、上
   記特定事象に該当するものではなかったことから、当該記載を削除いたしま
   す。
 3月14日午前11時1分頃、3号機付近で大きな音があり、白煙が発生。これによ
 り、当社社員4名、協力企業作業員等3名が負傷(いずれも意識あり)したが、
 救急車を要請し、すでに病院へ搬出。
 使用済燃料プールの水温上昇に伴い、自衛隊へご協力を要請し、3月16日にヘリ
 コプターによる原子炉建屋上部への放水を実施する検討をしていたが、同日中の
 作業を中止。
 3月17日午前6時15分より、圧力抑制室の圧力の指示値が、一時的に上昇したが、
 現在は一定の範囲内で安定し、引き続き監視継続。
 3月17日、使用済燃料プールの冷却のため、自衛隊へご協力を要請し、ヘリコプ
 ターによる放水を実施。
 3月17日午後7時過ぎ頃、警察や自衛隊にご協力を要請し、放水車による放水を
 開始。午後8時9分、放水終了。
 本日18日午後2時前、自衛隊にご協力を要請し、放水車による放水を開始。 
 
※(4号機)3月15日午前6時頃、発電所内で大きな音が発生し、その後、4号機
 原子炉建屋5階屋根付近に損傷を確認。同日9時38分頃、原子炉建屋4階北西部
 付近に出火を確認したものの、午前11時頃、当社社員が自然に火の消えているこ
 とを確認。
 3月16日午前5時45分頃、原子炉建屋北西部付近から炎が上がっていることを確
 認。直ちに消防署、地元自治体へ通報するとともに、関係各所へ連絡し、消火活
 動実施。同日午前6時15分頃、当社社員が、現場で火が見えないことを確認。

※本日18日、使用済燃料共用プールの使用済燃料の保管状況については、水位が確
 保されていることを確認。今後詳細に点検予定。
 *使用済燃料共用プール 各号機の使用済燃料プールで一時貯蔵、管理していた
             使用済燃料を、発電所内の独立した建屋に設置される
             各号機共用のプールへ移送して貯蔵・管理するもの

※3月17日、乾式キャスク建屋のパトロールを実施し、外観目視点検の結果、乾式
 キャスクに異常が無いことを確認。今後詳細に点検予定。
 *乾式キャスク 使用済燃料を乾式の貯蔵キャスクにおさめて、キャスク保管庫
         に貯蔵する方法。福島第一原子力発電所では1995年8月に運用
         開始。

※今後、安全の確保に全力を尽くしてまいるとともに、引き続き周辺環境のモニタ
 リングを継続・監視してまいります。

・福島第二原子力発電所 1〜4 号機 地震により停止中
※福島第二原子力発電所の半径10km以内の地域住民に対して、国より避難指示あ
 り。

※原子炉冷温停止に向けて、原子炉冷却機能を復旧して原子炉を冷却し、1号機に
 ついては3月14日午後5時から、2号機については同日午後6時から、3号機に
 ついては3月12日午後0時15分から、4号機については3月16日午前7時15分か
 ら原子炉冷温停止中。

※3月12日より、原子炉格納容器内の圧力を降下させる措置(放射性物質を含む空
 気の一部外部への放出)の準備をしていたが、3月17日に全号機の措置準備を解
 除。

※(1号機)非常用補機冷却系の温度が上昇傾向にあるため、3月15日午後3時
 20分残留熱除去系(B)を停止して調査。非常用補機冷却系のポンプの電源に故
 障が確認されたため、電源を交換し、3月15日午後4時25分に当該ポンプおよび
 残留熱除去系(B)を再起動。

※(4号機)非常用補機冷却系のポンプ出口圧力が低下。調査のため、3月15日
 午後8時5分に残留熱除去系(B)を停止。非常用補機冷却系のポンプ電源設備
 が故障していたため、当該設備を交換し、3月15日午後9時25分、当該ポンプお
 よび残留熱除去系(B)を再起動。
 * 非常用補機冷却系・・・ポンプ軸受、熱交換機等の冷却用に海水と熱交換し
              た冷却水(純水)が循環している非常用の系統

・柏崎刈羽原子力発電所 1、5、6、7号機は通常運転中
 (2〜4号機は定期検査中)

【火力発電所】
・広野火力発電所 2、4号機 地震により停止中
・常陸那珂火力発電所 1号機 地震により停止中
・鹿島火力発電所 2、3、5、6号機 地震により停止中
・東扇島火力発電所 1号機 地震により停止中

【水力発電所】
・すべて復旧済み

【流通設備等への影響】
・ 地震により停止した変電所はすべて復旧済み

【当社サービスエリアにおける停電状況】
・ 本日(3月18日)18時時点の停電 合計:約1,100軒
  東京都 :        0軒
  神奈川県:        0軒
  栃木県 :        0軒
  千葉県 :        0軒
  埼玉県 :        0軒
  群馬県 :        0軒
  茨城県 :    1,128軒 
  山梨県 :        0軒
  静岡県 :        0軒(富士川以東)

【当社サービスエリアにおける電気の安定供給確保にむけた取り組み需給状況】
・新信濃変換所からの応援受電 60万kW
・佐久間変換所からの応援受電 30万kW
・東清水変換所からの応援受電 10万kW
・北本連系設備からの応援受電 60万kW
・今後予想されます電気の使用量に対し、供給力が大変厳しい状況にあることを踏
 まえ、予見性のないまま大規模な停電に陥らないよう、3月14日以降、計画的に
 停電をお願いさせていただいております。当社としては、安定供給に向け早急、
 最大限の対策を講じることで、一日も早い復旧に取り組んでまいります。大変申
 し訳ございませんが、停電の対象となるお客さまにつきましては、お知らせしま
 した停電予定時間に備えていただくとともに、そのほかの地域にお住まいのお客
 さまにつきましても、引き続き、不要な照明や電気機器のご使用を控えていただ
 きますよう、お願いいたします。

【その他】
・切れた電線には絶対にさわらないでください。
・火災防止のため、自宅を離れる際には、ドライヤーなどの電気機器のスイッチを
 入れたまま外出しないようお願いします。
・自家発をお持ちのお客さまにつきましては、燃料の確保等をお願いいたします。

                                  以 上
 
※実績の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファ 
 イル】ページをご覧ください。

 

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