プレスリリース 2011年

東北地方太平洋沖地震における当社設備への影響について

【午後2時現在】

                             平成23年3月16日
                             東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震
により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、
立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけし
ておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。

 当社設備への主な影響を以下の通りお知らせいたします。
 ※下線部が新規事項 
 
【原子力発電所】
・福島第一原子力発電所 1〜3号機 地震により停止中
 (4〜6号機は定期検査中)
 ※福島第一原子力発電所の半径20km圏内の住民の方の避難指示および、半径20
  km以上、半径30km圏内の住民の方は屋内退避指示有り。

 ※モニタリングカーによる発電所構内(屋外)の放射性物質(ヨウ素等)の測定
  の値が通常値を上回り、原子力災害対策特別措置法第15条第1項の規定に基づ
  く特定事象(敷地境界放射線量異常上昇)が発生したと判断
  ・3月15日午後4時17分に判断 発電所正門付近 
  ・3月15日午後11時5分に判断 発電所正門付近 
 
 ※(1号機)3月12日午後3時36分頃、直下型の大きな揺れが発生し、1号機付
  近で大きな音があり、白煙が発生。
  同日午後8時20分に海水の注水を開始し、その後、中性子を吸収するホウ酸の
  注入も実施。

 ※(2号機)3月14日、原子炉隔離時冷却系が停止したことから、午後1時25分
  に、原子力災害対策特別措置法第15条第1項の規定に基づく特定事象(原子炉
  冷却機能喪失)が発生したと判断。
  その後、同日午後5時17分に原子炉水位が燃料頂部まで到達したが、弁の操作
  を行うことにより注水を再開。
  3月15日午前6時14分頃、2号機の圧力制御室付近で異音が発生するとともに、
  同室内の圧力が低下したことから、同室で何らかの異常が発生した可能性があ
  ると判断。原子炉への海水の注入を全力で取り組むが同作業に関わりのない協
  力企業作業員および当社社員を一時的に安全な場所へ移動開始。
  引き続き原子炉への海水注入を実施。

 ※(3号機)原子炉への注水を継続するなか、3月14日午前6時50分、原子炉格 
  納容器の圧力が530キロパスカルまで上昇したことから、同日午前7時44分、 
  原子力災害対策特別措置法第15条第1項の規定に基づく特定事象(格納容器圧 
  力異常)が発生したと判断。その後、格納容器圧力は、緩やかに低下(同日午 
  前9時5分現在、490キロパスカル)。 
   *3号機について「3月14日に原子炉格納容器圧力上昇により、原子力災害
    対策特別措置法第15条第1項の規定に基づく特定事象(格納容器圧力異常)
    が発生したと判断」と記載しておりましたが、圧力の計算が間違っており、
    上記特定事象に該当するものではなかったことから、当該記載を削除いた
    します。
  3月14日午前11時1分頃、3号機付近で大きな音があり、白煙が発生。これに
  より、当社社員4名、協力企業作業員等3名が負傷(いずれも意識あり)した
  が、救急車を要請し、すでに病院へ搬出。
 
 ※(4号機)3月15日午前6時頃、発電所内で大きな音が発生し、その後、4号
  機原子炉建屋5階屋根付近に損傷を確認。同日9時38分頃、原子炉建屋4階北
  西部付近に出火を確認したものの、午前11時頃、当社社員が自然に火が消えて
  いることを確認。
  本日16日午前5時45分頃、原子炉建屋北西部付近から炎が上がっていることを 
  確認。直ちに消防署、地元自治体へ通報するとともに、関係各所へ連絡し、消 
  火活動実施。本日午前6時15分頃、当社社員が、現場で火が見えないことを確 
  認。 
 
 ※今後、安全の確保に全力を尽くしてまいるとともに、引き続き周辺環境のモニ
  タリングを継続・監視してまいります。

・福島第二原子力発電所 1〜4 号機 地震により停止中
 ※福島第二原子力発電所の半径10km以内の地域住民に対して、国より避難指示
  あり。

 ※敷地境界の放射線量の値が制限値を超えたことにより、3月14日午後9時58分
  および3月15日午前0時に、原子力災害対策特別措置法第10条第1項の規定に
  基づく特定事象(敷地境界放射線量上昇)が発生したと判断。

 ※原子炉冷温停止に向けて、原子炉冷却機能を復旧して原子炉を冷却し、1号機
  については3月14日午後5時から、2号機については同日午後6時から、3号
  機については3月12日午後0時15分から、4号機については本日午前7時15分
  から原子炉冷温停止中。

 ※(1号機)非常用補機冷却系の温度が上昇傾向にあるため、3月15日午後3 
  時20分残留熱除去系(B)を停止して調査。非常用補機冷却系のポンプの電源 
  に故障が確認されたため、電源を交換し、3月15日午後4時25分に当該ポンプ 
  および残留熱除去系(B)を再起動。 
 
 ※(4号機)非常用補機冷却系のポンプ出口圧力が低下。調査のため、3月15 
  日午後8時5分に残留熱除去系(B)を停止。非常用補機冷却系のポンプ電源 
  設備が故障していたため、当該設備を交換し、3月15日午後9時25分、当該ポ 
  ンプおよび残留熱除去系(B)を再起動。 
   * 非常用補機冷却系・・・ポンプ軸受、熱交換機等の冷却用に海水と熱交 
                換した冷却水(純水)が循環している非常用の 
                系統 
 
・柏崎刈羽原子力発電所 1、5、6、7号機は通常運転中
 (2〜4号機は定期検査中)

【火力発電所】
・広野火力発電所 2、4号機 地震により停止中
・常陸那珂火力発電所 1号機 地震により停止中
・鹿島火力発電所 2、3、5、6号機 地震により停止中
・大井火力発電所 2号機 地震により停止中 
・東扇島火力発電所 1号機 地震により停止中

【水力発電所】
・すべて復旧済み

【流通設備等への影響】
・地震により停止した変電所はすべて復旧済み

【当社サービスエリアにおける停電状況】
・本日16日14時時点の停電 合計:約5,100軒が停電中 
  東京都 :        0軒
  神奈川県:        0軒
  栃木県 :        0軒
  千葉県 :        0軒
  埼玉県 :        0軒
  群馬県 :        0軒
  茨城県 :    5,100軒 
  山梨県 :        0軒
  静岡県 :        0軒(富士川以東)

【当社サービスエリアにおける電気の安定供給確保にむけた取り組み需給状況】
・新信濃変換所からの応援受電 60万kW
・佐久間変換所からの応援受電 30万kW
・東清水変換所からの応援受電 10万kW
・北本連系設備からの応援受電 60万kW
・今後予想されます電気の使用量に対し、供給力が大変厳しい状況にあることを踏
 まえ、予見性のないまま大規模な停電に陥らないよう、3月14日以降、計画的に
 停電をお願いさせていただいております。当社としては、安定供給に向け早急、
 最大限の対策を講じることで、一日も早い復旧に取り組んでまいります。大変申
 し訳ございませんが、停電の対象となるお客さまにつきましては、お知らせしま
 した停電予定時間に備えていただくとともに、そのほかの地域にお住まいのお客
 さまにつきましても、引き続き、不要な照明や電気機器のご使用を控えていただ
 きますよう、お願いいたします。

【その他】
・切れた電線には絶対にさわらないでください。
・火災防止のため、自宅を離れる際には、ドライヤーなどの電気機器のスイッチを
 入れたまま外出しないようお願いします。
・自家発をお持ちのお客さまにつきましては、燃料の確保等をお願いいたします。

                                  以 上
 
※実績の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファ 
 イル】ページをご覧ください。

 

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