定期検査中の福島第一原子力発電所3号機における制御棒の過挿入について
平成21年4月6日 東京電力株式会社 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− <概要> (事象の発生状況) ・平成21年4月6日午後3時14分頃、定期検査で停止中の福島第一原子力発電 所3号機において、3月26日に過挿入した制御棒の制御棒駆動水圧系水圧制 御装置の復旧作業として、駆動水の元弁を開いたところ、制御棒が動作した ことを示す警報が発生いたしました。 ・現場操作の内容および警報発生のタイミング等から、当該制御棒が全挿入位 置から、さらに挿入側に動作(過挿入)したと判断いたしました。 (今後の対応) ・原因について、再度、詳細に調査いたします。 (安全性、外部への影響) ・現在、制御棒は全挿入状態にあり、原子炉に安全上の問題はありません。 ・本事象による外部への放射能の影響はありません。 (公表区分) ・本事象は公表区分I(法律に基づく重要な事象など)としてお知らせするも のです。 詳細は以下のとおりです。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1.事象の発生状況 定期検査で停止中の福島第一原子力発電所3号機(沸騰水型、定格出力78万 4千キロワット)において、平成21年3月26日に制御棒(46-19)が過挿入す る事象が発生し、その原因と対策を4月3日にお知らせしておりますが、本日 午後3時14分頃、当該制御棒の制御棒駆動水圧系水圧制御装置*1の駆動水の 元弁を開いたところ、水の流れるような音がしたため、ただちに当該弁を閉め ましたが、同時刻頃、中央制御室で当該制御棒の「制御棒ドリフト」の警報*2 が、再度、発生いたしました。 ただちに、中央制御室の制御盤で制御棒の位置を確認した際には、当該制御 棒の位置表示の変化を確認することはできませんでしたが、現場操作の内容お よび警報発生のタイミング等から、全挿入されている当該制御棒が全挿入位置 からさらに挿入側に動作(過挿入)したと判断いたしました。 現在、当該制御棒駆動水圧系水圧制御装置については、「制御棒ドリフト」 の警報は復旧し、制御棒は全挿入位置になっております。また、制御棒が動作 しないよう、当該制御棒駆動水圧系水圧制御装置の駆動水の元弁を閉めており ます。 2.今後の対応 原因について、再度、詳細に調査いたします。 3.安全性、外部への影響 現在、原子炉は全制御棒が全挿入状態であり、原子炉の安全上の問題はあり ません。 本事象による外部への放射能の影響はありません。 以 上 *1 制御棒駆動水圧系水圧制御装置 制御棒を炉心内に挿入したり引き抜きしたりするため、制御棒駆動機構に 駆動水等を送る装置。 *2 「制御棒ドリフト」の警報 制御棒が所定の位置にない状態となったことを示す警報。 添付資料 ・制御棒駆動水圧系 概略図(PDF 19.3KB) ・制御棒位置図(PDF 10.1KB)
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