平成19年12月17日
東京電力株式会社
東電環境エンジニアリング株式会社
東京電力株式会社は、千代田区と共同で、同区大手町の歩道において、石炭火
力発電所で発生する石炭灰を再生利用して保水性を高めた「ヒートアイランド抑
制ブロック」の実証試験を進めておりますが(平成19年4月16日お知らせ済み)、
一定の抑制効果が確認できたことから、本日より、東電環境エンジニアリング株
式会社(東京電力の100%子会社)が販売を開始することといたしました。
路面アスファルトの高温化は、ヒートアイランド現象の一因とされており、そ
の抑制対策が喫緊の課題となっております。
こうした中、東京電力は、従来から100%リサイクルしている石炭灰のさらなる
有効利用法の一つとして、平成17年7月、東電環境エンジニアリングとともに、
「ヒートアイランド抑制ブロック」を開発いたしました。
開発したブロックの原料は、ブロックを硬化させるセメントを除き、石炭火力
発電所から出る石炭灰などのリサイクル資源を有効利用しております。また、製
造にあたっては、「無焼成レンガブロック製造技術(注1)」の特許実施権を所
有する東電環境エンジニアリングが担当し、製造に伴うCO2排出量の抑制を実
現しております。
実証試験の実施にあたっては、千代田区大手町の区道に、2種類の「ヒートア
イランド抑制ブロック」と一般的なアスファルト舗装を敷設して、それぞれの表
面温度を自動計測するとともに、日照条件の影響や歩行者の往来などによる摩耗
や劣化状況など耐久性についてもあわせて検証しているところです。
これまでの結果、一定の路面高温化の抑制効果が得られたため、本日より「ヒ
ートアイランド抑制ブロック」の販売を開始することにしたものです。
なお、両社は、この技術を活用して、本ブロックに浄水場発生土(注2)を加
えたブロックを開発し、来年度の商品化を目指してまいります。
東京電力と東電環境エンジニアリングは、今後とも、循環型社会の実現および
ヒートアイランド対策に貢献してまいります。
以 上
(注1)無焼成レンガブロック製造技術
粘土や砂などの原料に、セメントと水分を加えて混合したものを、真
空吸引により脱気しながら押し出し成形することにより、焼成せずに固
形化する技術。無焼成のため、製造に伴うCO2の排出量を抑制できる。
(注2)浄水場発生土
浄水場で、河川などから取水した水を浄化する過程で発生した泥水を、
濃縮・脱水・乾燥させたもの。
添付資料
・別紙1:「ヒートアイランド抑制ブロック」の販売の概要(PDF 13.1KB)
・別紙2:「ヒートアイランド抑制ブロック」の実証試験の概要(PDF 104KB) |