平成19年1月10日
東京電力株式会社
当社は、他電力会社の火力発電所において冷却用海水の取水温度測定値に補正
が行われていたことを踏まえて調査した結果、柏崎刈羽原子力発電所1号機およ
び4号機において、プロセス計算機*1の復水器出口海水温度データ*2を改ざん
していたことを確認いたしました。
その後、平成18年11月30日、経済産業省原子力安全・保安院より当社の発電用
の水力設備、火力設備、原子力設備に対して、データ改ざん、必要な手続きの不
備その他同様な問題がないかについて、点検を行うことを求める文書を受領しま
した。
(平成18年11月30日お知らせ済み)
柏崎刈羽原子力発電所1・4号機復水器出口海水温度データ改ざんについては、
12月1日、新潟県知事・柏崎市長・刈羽村長から、原因の徹底調査と調査結果の
全面開示、同様な問題がないかの点検と再発防止対策の確実な実施に関する要請
を受領し、12月27日に新潟県知事・柏崎市長・刈羽村長に「柏崎刈羽原子力発電
所におけるデータ改ざん問題に係る総点検計画*3」について報告いたしました。
当社は、柏崎刈羽原子力発電所1・4号機復水器出口海水温度データ改ざんに
関する原因および再発防止対策をとりまとめ、本日、地元自治体に報告いたしま
したのでお知らせいたします。
当社といたしましては、復水器出口海水温度データの改ざんを行っていたこと
について、立地地域をはじめ社会の皆さま方に深くお詫び申し上げます。
今後、上記の総点検計画に沿って、他の発電設備について同様な問題がないか
徹底的に調査・点検を行い、このような事態を二度と起こさないよう再発防止対
策を着実に実施してまいる所存です。
以 上
【別添資料】
・柏崎刈羽原子力発電所1・4号機復水器出口海水温度データ改ざんに
関する原因および再発防止対策について(概要)(PDF 52.1KB)
・柏崎刈羽原子力発電所1・4号機復水器出口海水温度データ改ざんに
関する原因および再発防止対策について(PDF 1.04MB)
*1:プロセス計算機
プラントの運転状態を監視・記録している装置。
*2:復水器出口海水温度データ
原子力発電所では、タービンで使用された蒸気を冷却して水に戻すために、
取水口から海水を取水し、復水器で熱交換した後に放水口から温排水として
海に戻している。その際、放水した海水の温度を復水器の出口に設置された
複数の温度計にて測定し、その平均データを監視している。
*3:柏崎刈羽原子力発電所におけるデータ改ざん問題に係る総点検計画
調査・点検の範囲については、発電所設備に係る広範囲の業務におよぶこ
とから、対象を大きく3つの区分に分けて調査・点検を行い、状況について
は以下の通り、適宜公表する。
区分1:温排水等漁業調査結果報告書、電気事業法および原子炉等規制法に
基づく法定検査における計算機のデータ処理等[経済産業省からの
報告徴収指示(12/5)の対象、平成19年1月末までに報告予定]
区分2:電気事業法に基づく法定検査記録、原子炉等規制法に基づく記録・
定期報告および安全協定に基づく定期報告等[原子力安全・保安院
からの指示文書(11/30)の対象、平成19年3月末までに報告予定]
区分3:発電所運営に係る報告[平成19年度中に報告予定]
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