中国の水力発電CDMプロジェクトへの参加について
~貴州省の水力発電CDMプロジェクトにより創出される炭素クレジットを購入~
平成18年6月29日
東京電力株式会社
当社は、本日、中国の水力発電事業会社「貴州蒙江流域開発有限公司」[注1]
との間で、同社が貴州省恵水県団波(きしゅうしょうけいすいけんだんぱ)地区
で実施する水力発電CDM[注2]プロジェクトにより、2007年から2012年まで
の6年間に創出される炭素クレジットを全量購入する売買契約を締結いたしまし
た。
本プロジェクトでは、貴州蒙江流域開発有限公司が、貴州省南部の恵水県団波
地区に、総出力8万kW(3.2万kW×2基、1.6万kW×1基)の自流式水力発電所を
建設します。発電した電力は、地元系統運営会社の貴州電網公司[注3]を通じ
て広域電力系統である「中国南方電力網」[注4]に供給される予定です。これ
により、この系統の電力の一部が水力発電により代替され、化石燃料の消費が抑
制されることにより、6年間で約84万トンのCO2排出量の削減が見込まれます。
当社はその全量を炭素クレジットとして購入する予定です。
詳細は別紙のとおりです。
なお、本プロジェクトは、既に中国政府よりCDMプロジェクトとして承認さ
れており、今後、日本政府によるCDMプロジェクト承認等、炭素クレジットの
創出に必要な手続きを進めてまいります。
当社は、地球温暖化防止への取り組みを経営の最重要課題の一つとして位置づ
けており、引き続き、国内における電気の供給面・使用面の対策や、海外プロジ
ェクトを通じた炭素クレジットの取得など、国内外での地球温暖化対策を積極的
に推進してまいります。
以 上
[注1]貴州蒙江流域開発有限公司
(きしゅうもうこうりゅういきかいはつゆうげんこうし)
正式名称 :貴州蒙江流域開発有限公司
Guizhou Mengjiang River Basin Development Co., Ltd.
本社所在地:
代 表 者:(Mr. Li Qinan)
設 立:2003年
資 本 金:2億人民元
事業内容 :水力発電事業の実施など
[注2]CDM(クリーン開発メカニズム:Clean Development Mechanism)
先進国・移行経済国が、途上国において温室効果ガス排出削減(また
は吸収増大)プロジェクトを実施し、その結果生じた排出削減量等を、
炭素クレジットとして取得する仕組み。
共同実施(JI:Joint Implementation)、排出量取引(ET:Emission
Trading)と並ぶ京都メカニズムの一つ。
「京都メカニズム」とは、1997年に「京都議定書」において定められ
た、温室効果ガス削減をより柔軟に行うための経済的メカニズムのこと。
[注3]貴州電網公司(きしゅうでんもうこうし)
貴州省の送配電を管理する系統運営会社であり、中国南方電力網の子
会社。
[注4]中国南方電力網(ちゅうごくなんぽうでんりょくもう)
雲南省、貴州省、広東省、海南省、広西壮族自治区にまたがる広域電
力系統で、中国南方電網有限責任公司(ちゅうごくなんぽうでんもうゆ
うげんせきにんこうし)によって運営、管理されている。貴州省等の西
部で発電された電力の一部は、中国南方電力網を通じて、主に香港、マ
カオなどの大規模需要地を有する広東省等の東部に送電される。
添付資料
・別紙:中国の水力発電CDMプロジェクトの概要(PDF 102KB) |
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