平成18年2月20日
東京電力株式会社
当社・福島第一原子力発電所3号機(沸騰水型、定格出力78万4千キロワット)
は、定格熱出力一定運転中のところ、平成17年10月10日、原子炉再循環ポンプ
(B)軸封部(メカニカルシール)*1からの漏えい水が増加していることを示す
警報が発生いたしました。
そのため、警報発生時の手順に従い、同日より関連パラメータ*2の確認頻度*3
を増やし、監視強化を行うことといたしました。
その後、関連パラメータに有意な変動は認められないことから、現状ではただ
ちに運転に支障を及ぼすものではありません。
(平成17年10月11日お知らせ済み)
引き続き、関連パラメータの監視を継続しておりましたが、平成17年12月下旬
頃より格納容器内機器ドレン*4量の緩やかな増加傾向が認められ、さらに平成18
年1月下旬頃より当該軸封部の温度の緩やかな上昇が確認されました。現在、当
該ポンプのシール機能は維持されておりますが、これらの事象がその後も継続し
ており、当該軸封部のシール性が低下していることから、計画的にプラントを停
止して、当該軸封部を取り替えることといたしました。
このため、2月21日午後5時からプラントの停止操作を開始いたします。
なお、今回のプラント停止にあたり、現在、原子炉内に装荷されているハフニ
ウム板型制御棒18本の取り替えを実施いたします。
以 上
*1 軸封部(メカニカルシール)
ポンプ内部の水(冷却材)が軸を通してポンプ外部に出ないようにする
ために設けられている部分。軸封部は2段構成となっており、2段のどち
らか一方のシール機能が低下した場合でも、他の1段でシール機能が維持
できるよう設計されている。
*2 関連パラメータ
原子炉再循環ポンプ軸封部圧力・温度および格納容器内機器からの排水
量等。
*3 関連パラメータの確認頻度
原子炉再循環ポンプ軸封部の圧力と温度の確認頻度を1日1回から1時
間に1回に、格納容器内機器ドレン量の確認頻度を1日1回から6時間に
1回に増やす。
*4 格納容器内機器ドレン
格納容器内で発生する低電導度・高放射能濃度の廃液であり、当該軸封
部からの漏えい水を含んでいる。
添付資料
・3号機原子炉再循環ポンプ軸封部概略図(PDF 16.6KB) |