プレスリリース 2005年

福島第一原子力発電所1号機の点検停止について

                            平成17年8月11日
                            東京電力株式会社

 当社・福島第一原子力発電所1号機(定格出力46万キロワット)は、定格出力
にて調整運転中ですが、平成17年7月28日、タービン建屋地下1階の給水加熱器
ドレンポンプ*1架台に水溜まりがあることを当社社員が発見いたしました。
 溜まり水はポンプ架台の床面から湧き出ており、溜まり水からは放射性物質が
検出されませんでしたが、その後も継続して湧き水が発生していたことから、湧
き水の水質分析を行ったところ、自然界に含まれる濃度よりも高い*2トリチウ
ム*3が検出されました。
 そのため、詳細な調査を実施することとしておりました。
                    (平成17年8月4日お知らせ済み)

 その後、調査を行った結果、水溜まりが発見された場所近傍の室内の配管・機
器からは、漏えいは確認されませんでした。今後、給水加熱器ドレンポンプの埋
設部分と当該場所近傍に埋設されている機器ドレンサンプピット*4および配管
からの漏えいの可能性について調査してまいります。
 本事象は直ちにプラントの運転に影響を及ぼすものではありませんが、今後、
さらに詳細な調査を行うに際し、当該場所が高線量エリアであるため、放射線量
低減の観点からプラントを停止することといたします。
 プラントの停止操作は、本日午後6時より開始いたします。

 なお、タービン建屋周囲に敷設されている排水設備の水を分析した結果、トリ
チウム等の放射性物質は検出されていないことから、外部への放射能の影響はな
いものと考えております。

                                 以 上

*1 給水加熱器ドレンポンプ
    給水加熱器で発生する凝縮水を復水系統に回収するためのポンプ。
*2 自然界に含まれる濃度よりも高い
    ・自然界の海水のトリチウム濃度は約5×10−4ベクレル/cm 
    ・今回検出された水のトリチウム濃度は約4.0ベクレル/cm 
*3 トリチウム
    水素の仲間で地球上のどこにでもある放射性物質で、原子炉の中でも発
   生している。
*4 機器ドレンサンプピット
    各建屋内の機器(ポンプ・配管等)からの排水・漏えい水などを処理す
   るために一時貯蔵する槽。

添付資料 
・1号機タービン建屋内水漏れ概略図(PDF 19.4KB) 


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