プレスリリース 2001年

PNJ-Cを軸としたPNJグループの事業体制強化について

                                平成13年4月12日
                      株式会社PNJコミュニケーションズ
            北海道電力株式会社           北海道総合通信網株式会社
              東北電力株式会社   東北インテリジェント通信株式会社
              東京電力株式会社       東京通信ネットワーク株式会社
              中部電力株式会社 中部テレコミュニケーション株式会社
              北陸電力株式会社       北陸通信ネットワーク株式会社
              関西電力株式会社         大阪メディアポート株式会社
              中国電力株式会社       中国通信ネットワーク株式会社
              四国電力株式会社   株式会社四国情報通信ネットワーク
              九州電力株式会社       九州通信ネットワーク株式会社
              沖縄電力株式会社       沖縄通信ネットワーク株式会社
                             株式会社パワーネッツ

 電力会社10社ならびに電力系通信事業会社グループ(PNJグループ)は、このたび、
全国の法人向けにデータ通信サービスを提供している「株式会社PNJコミュニケーシ
ョンズ」(略称:PNJ-C、別紙1参照)を電力系通信事業会社の中核として位置付
け、全国規模および国際規模での法人ユーザー向けIP、専用線サービスの経営、営業、
技術開発等の戦略機能をPNJ-Cに一元化するとともに、営業体制を大幅に強化する
ことで合意いたしました。

 電力系通信事業者10社は、平成9年に相互連係による高速ディジタル専用サービスの
全国サービス(地域連係)を開始するなど、積極的なサービス提供を進めてまいりまし
たが、インターネットの発展に伴い急速に拡大する企業通信市場において、熾烈な競争
に勝ち抜いていくためには、従来の電力系通信事業者10社としての強みを活かし、地域
に根ざす企業・自治体からグローバルに展開するメガカンパニーまで、幅広い顧客の支
持を獲得する必要に迫られております。

 このため、
o地域経済の中枢を担う電力会社10社が、従来の電力系通信事業者10社への出資に加え
  てPNJ-Cに直接出資することにより、電力グループとしての全国通信サービスに
  関する事業戦略を一元的に策定することといたします。
oPNJ-CはPNJグループの通信事業経営の中核として、経営・営業・技術開発な
 ど戦略機能を集中するとともに、全国的、国際的なサービスの一元化、とくに需要の
 集中する関東、東海、近畿エリアについては、域内も含めた企業向けサービスを分担
 いたします。
o地域の電力系通信事業者10社はネットワークなどインフラの提供ならびに運用、保守
 を分担して、PNJ-Cのサービスを強力に支えていきます。

 これらの取り組みにより、企業向け通信市場を主体に、全国サービスを一元的に提供
するPNJ-Cと、全国に張り巡らされた18万kmを超える光ファイバー網を活用するな
ど設備面で支えていく各地域の電力系通信事業者10社とが相互に協力し、PNJグルー
プの強みを最大限に活かした全国規模でのワンストップサービス、高品質・低廉なサー
ビス、スピーディな対応によりお客さまにご満足いただけるサービスの提供を行います。
 とりわけ、今後発展が期待されるIP関連サービスについては、M-IP(Powered 
IP、MPLS)、IPV6、V-LAN、iDCなどについて、先進的な事業展開をはかり、
さらに国内外の通信事業者、システムインテグレーター、コンピュータベンダーなどと
の提携を強化して積極的な事業展開をはかるなど経営資源を積極投入し、日本のIT革
命促進の一翼を担ってまいる所存です。

 PNJグループは3年後に日本における企業通信市場でのシェア20~30%の確保、将
来的にはシェアNo.1を目指してまいります。

 今回の体制強化の具体的な内容は以下のとおりです。

(1)株式会社パワーネッツ(PN)のPNJ-C子会社化
電力系通信事業者10社が保有するPN株をPNJ-Cに譲渡し、PNをPNJ-Cの
100%子会社化(4月20日)するとともに、営業要員を統合し、法人向けデータ通信サ
ービスを全国一元的に提供いたします。

(2)PNJ-Cの資本構成再構築
電力系通信事業者10社が保有するPNJ-Cの全株式を各々の親会社である電力10社に
それぞれ譲渡(4月11日)するとともに、新規IPサービスの提供基盤を確立するため、
各電力会社を引受先として総額200億円の増資を実施いたします(4月26日)。

【増資後のPNJ-Cの資本構成】
	   譲渡分(億円)	増資額(億円)	合計(億円)	出資比率
東京電力	 4.57	      82.43	 87.00	     41.23%
関西電力	 2.74	      67.26	 70.00	     33.18%
中部電力	 1.82	      38.18	 40.00	     18.96%
九州電力	 0.33	       3.17	  3.50	      1.66%
北海道電力 0.11	       1.89	  2.00	      0.95%
東北電力	 0.33	       1.67	  2.00	      0.95%
北陸電力	 0.33	       1.67	  2.00	      0.95%
中国電力	 0.33	       1.67	  2.00	      0.95%
四国電力	 0.33	       1.67	  2.00	      0.95%
沖縄電力	 0.11	       0.39	  0.50	      0.24%
合計	    11.00	     200.00	211.00	    100.00%

(3)事業体制の再編成によるPNJ-Cへの事業集中
東京通信ネットワーク株式会社(TTNet)、大阪メディアポート株式会社(OMP)、
中部テレコミュニケーション株式会社(CTC)の3社は、会社分割(平成13年10月)
により専用サービス、インターネット接続サービス等の主要なデータ通信サービスをP
NJ-Cに移管し、PNJ-Cは第一種通信事業者として一元的にデータ通信サービス
を提供いたします。
 1. PNJ-Cは全国大容量バックボーンを構築し、第一種通信事業者として、信頼性の
   高い電気通信サービスを提供。
  2.3社(TTNet、OMP、CTC)の専用サービス(高速ディジタル・ATM)・
    フレームリレーサービス・インターネット接続サービス(TTCN・WCN・CTCN)
    をPNJ-Cへ移管し、現在PNJ-Cが提供している Powered IPサービス、Powered
    Ethernetサービスを含めた法人ユーザー向けデータ通信サービスを効果的かつ効率的に提供。
  3.全国規模でのサービス提供に関する経営企画機能・営業戦略機能・技術開発機能をP
    NJ-Cに集中し、サービスを全国一元的に提供。

また、北海道総合通信網株式会社(HOTnet)、東北インテリジェント通信株式会社
(TOHKnet)、北陸通信ネットワーク株式会社(HTNet)、中国通信ネットワ
ーク株式会社(CTNet)、株式会社四国情報通信ネットワーク(STNet)、九州
通信ネットワーク株式会社(QTNet)、沖縄通信ネットワーク株式会社(OTNet)
の7社は、PNJ-Cの全国サービスに設備を提供するなど、PNJ-Cの事業に全面的
に協力してまいります。


 なお、体制強化を進めるにあたり、4月2日付でPNJ-C社内にPNJ-C強化準備室
を設置いたしました。(別紙2参照)
 さらにPNJ-Cは、平成13年6月の定時株主総会後に、東京電力株式会社取締役副社長
種市 健が、社長に就任する人事を内定いたしました。
 

<別紙1>

PNJグループの概要

1.PNJグループの沿革

平成9年4月  
 専用サービスにおける地域連係サービス開始

平成10年1月
 全国連係サービス販売会社「株式会社パワーネッツ」の設立

平成11年2月
 電力系通信事業者10社の連合体「パワーネッツ・ジャパン(PNJ)」の設立 

平成11年11月
 IPサービス会社「株式会社PNJコミュニケーションズ」の設立


2.PNJコミュニケーションズの会社概要

(1) 会社名     株式会社PNJコミュニケーションズ

(2) 本社所在地   東京都港区新橋二丁目12番15号

(3) 設立年月日   平成11年11月11日

(4) 資本金     11億円(増資前)

(5) 社長      岩崎 克己

(6) 事業内容    IPを中心とする電気通信サービスの提供

				
<別紙2>

PNJ-C強化準備組織の発足

・事業体制強化を推進する組織としてPNJ-C社内に「PNJ-C強化準備室」
 を設置する。
・強化準備室は50名程度の要員を配置し、4月2日に発足。
・準備室長には、東京電力株式会社取締役副社長 種市 健が就任。 


種市 健 略歴
生年月日:1935年10月7日
最終学歴:1959年3月 早稲田大学 第一理工学部 電気工学科卒業
職歴  :1959年4月 東京電力株式会社に入社
1977年6月 工務部施設業務課長  
1980年7月 企画室業務新体制推進室副室長  
1981年7月 工務部副部長(計画担当)  
1982年7月 企画部副部長(設備効率担当)  
1985年6月 江東支社長  
1987年6月 工務部長  
1991年6月 取締役工務部担任  
1994年9月 取締役工務部担任兼電子通信部担任  
1995年6月 常務取締役  
1996年6月 取締役副社長  
1997年6月 取締役副社長・技術開発本部長 

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