平成12年11月21日
                                                            東京電力株式会社

［当期の概況］
　今年度上半期のわが国経済は、個人消費の回復力が弱く、厳しい状況をなお脱して
いないものの、情報関連を中心に企業の設備投資が増加するなど、緩やかな改善が続
きました。

　このような経済情勢の中で、当社の販売電力量は、産業用需要が生産活動の緩やか
な回復によって前年同期を上回ったことに加え、生活関連需要も夏季の高気温によっ
て冷房需要が増加したことから、全体では見通しを上回る伸びを示しました。内訳と
しては、電灯は前年同期に比べ1.8％増の416億kWh、電力は2.7％増の1,008億kWhとな
り、電灯と電力をあわせた総販売電力量は2.4％増の1,424億kWhとなりました。

　収入面では、電気事業において、販売電力量の増加や燃料費調整制度の影響もあり、
電気料収入が前年同期比5.1％増の２兆6,083億円となりました。これらにより、連結
の売上高（営業収益）は２兆6,912億円、経常収益では２兆7,013億円、また、当社単
独の売上高（営業収益）は前年同期比5.3％増の２兆6,757億円、経常収益では前年同
期比5.2％増の２兆6,879億円となりました。

　一方、支出面では、電気事業において、原油価格の上昇に伴う燃料費の負担増があ
りましたが、金利低下による支払利息の負担減や減価償却費の減少がありました。加
えて、当社および連結各社において、業務運営全般にわたる徹底したコストダウンに
努めるとともに、当中間期から「中間財務諸表規則」の改正によって、下半期の費用
の一部を上半期へ繰上計上する「中間調整」が廃止されたため経常費用が大幅に減少
しました。これらにより、連結の経常費用は２兆3,510億円、当社単独の経常費用は
前年同期比2.6％減の２兆3,465億円となりました。

  以上のことから、連結の経常利益は3,502億円、中間利益は2,233億円となりました。
また、当社単独の経常利益は前年同期比136.1％増の3,414億円、中間利益は前年同期
比142.3％増の2,183億円となりました。

［配当政策］
　利益配分にあたっては、安定配当の継続を基本に業績などを勘案して、株主のみな
さまのご期待にお応えしていきたいと考えております。当年度の中間配当金について
は、本日開催の取締役会において、１株につき30円をお支払いすることと決定いたし
ました。内部留保については、設備投資、財務体質の強化など今後の事業展開に活用
していく予定です。

［次期の見通し－通期］
　平成12年度通期の販売電力量については、下半期においても、景気の緩やかな回復
基調を反映し、引き続きプラスの伸びになると見込まれることから、前年度に比べ
1.9％程度の伸びになると見込んでおります。

　売上高については、今年度は燃料費調整制度によって販売単価が前年度に比べ上昇
することから増収が見込まれるものの、10月からの電気料金引下げによる減収がある
ことなどから、連結で５兆2,300億円程度、当社単独は５兆2,000億円程度にとどまる
ものと見込んでおります。

　経常利益については、金利の低下などによる支払利息の負担減などが見込まれるも
のの、原油価格の大幅な上昇による燃料費の負担増や、退職給付会計の適用に伴う人
件費の増加など費用面での増加が見込まれることから、連結で3,000億円程度、当社
単独は2,900億円程度にとどまるものと見込んでおります。


    ＜連結＞
        売上高　　　　  　５兆2,300億円程度
        経常利益            　3,000億円程度
　　　  当期純利益            1,900億円程度

    ＜単独＞
        売上高　　　　  　５兆2,000億円程度
        経常利益            　2,900億円程度
　　　  当期純利益            1,850億円程度

                                                                      以　上