平成12年11月10日
                                                        東京電力株式会社

　インターネット需要の爆発的増大による高速大容量伝送に対するお客さまニー
ズにお応えしていくために、当社は、これまでも第一種電気通信事業者等に対し
て光ファイバの心線貸しサービスを提供してまいりましたが、お客さまからの要
望の更なる高まりや、ＩＴ革命の推進が叫ばれる最近の社会情勢等をふまえ、心
線貸し事業の貸出対象や範囲を大幅に拡大することといたしました。

　当社は、主に電力ネットワークの運用・管理を行う電力用通信（注）として、
昭和53年から光ファイバネットワークの構築に取り組んでおり、現在、亘長約
4.5万km（平成11年度末）におよぶ光ファイバ網を所有しております。
　こうしたなか、設備の有効活用をはかることを主目的に、平成11年10月から心
線貸しサービスを開始いたしました。

　このたびの心線貸し事業の拡大では、これまで第一種電気通信事業者、ＣＡＴ
Ｖ事業者に限定していた貸出対象を、放送事業者、第二種電気通信事業者、官公
庁、地方自治体、大学など幅広く拡大いたします。また、貸出範囲につきまして
も、これまで幹線系に限っていたものを、引込部分を含む加入者系まで拡大いた
します。
　料金は、設備ごとの建設費をベースに算定したコストをもとに、お客さまと協
議の上で、ご利用いただきやすいマーケットプライスで提供してまいります。多
数心線のご利用に伴うボリュームディスカウントの設定など、貸出メニューを多
様化し、柔軟に対応してまいります。
  営業は、東京通信ネットワーク（株）を中核に進め、グループの営業力を最大
限に発揮してまいります。東京通信ネットワーク（株）も、所有する光ファイバ
（亘長約６万km）について心線貸し事業を開始いたしますので、グループ間で連
携をとることにより、設備の有効活用をはかるとともに、わが国のＩＴ化の進展
にもお役に立ってまいりたいと考えております。

　なお、光ファイバネットワークの整備については、心線貸しニーズのさらなる
高まりと当社の電力保安通信高度化に伴う光ファイバ整備計画との整合をはかり
つつ、需要密度の高い都区内地域などを中心に加速させ、平成16年度末までに現
在の２倍を超える約10万kmへ拡大する予定です。

（注）　電力用通信設備は、電力の安定かつ効率的な供給確保や、万一の事故時
　　　の迅速・的確な対応のために必要不可欠な設備として整備してまいりました。
　　　電力設備の運転自動化・業務の機械化等による情報量の増大に伴い、大容量
　　　かつ信頼性の高い情報伝送に対するニーズが高まり、現在では、電磁誘導を
　　　受けずに大容量長距離伝送が可能という優れた特長を持つ光ファイバーが電
　　　力用通信設備の主流になっています。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以　　上

                                                                ＜別紙＞

                    光ファイバ心線貸し事業の概要


１．貸出対象の拡大内容


    　　　従　　来                      　 今　　後

    ・第一種電気通信事業者       ・第一種電気通信事業者
    ・ＣＡＴＶ事業者             ・ＣＡＴＶ事業者
                                 ・放送事業者
    　                           ・第二種電気通信事業者
     　                          ・官公庁、地方自治体、大学など


２．貸出範囲の拡大内容


          従　　来                     　　今　　後

    ・幹線系                     ・幹線系
                                 ・加入者系（引込部分を含む）

　＊幹線系
　　当社本店～支店・発電所～営業所・工務所～変電所等までのネットワーク
　＊加入者系
    変電所等からお客さま近傍までのネットワーク
　＊引込部分
    加入者系からお客さま（ビル等）までのネットワーク