プレスリリース 2000年

柏崎刈羽原子力発電所4号機の手動停止の原因と対策について



                                                  平成12年7月28日
                                                  東京電力株式会社

 すでにお知らせいたしましたとおり、当社・柏崎刈羽原子力発電所4号
機(沸騰水型、定格出力110万キロワット)は定格出力にて運転中のところ、
6月13日から発電機内を冷却するために使用している水素ガスの消費量が
通常より増加傾向にあることを確認、その後の調査の結果、水素ガスが発
電機内の冷却水の系統(固定子を冷却するための系統)内へ漏れ込んでい
る可能性が高いと推定いたしました。
 漏れ込み量は直ちに運転に支障を及ぼすものではありませんでしたが、
7月15日に原子炉を停止し調査を行っておりました。
(7月14日お知らせ済み)

 調査の結果、固定子の巻線に冷却水を供給している絶縁ホース144本の内
の1本にひび割れがあり、この部分から水素ガスが冷却水系統側に漏れ込
んでいることが判明しました。
 このひび割れを詳細に調べたところ、工場での当該絶縁ホースの製造時
にホース材内部にすきまが生じ、その後の発電機の運転による固定子巻線
の振動等により、この部分からき裂が発生・進展してひび割れが生じたも
のと推定いたしました。
 以上のことから、当該絶縁ホースを健全なものに取り替えるとともに、
念のため当該発電機の他の全ての絶縁ホース(143本)に対し、ひび割れが
生じた同じ部位について、超音波試験により健全性を確認いたしました。

 なお、資源エネルギー庁による国際原子力事象評価尺度(INES)暫
定評価では、対象外となっております。

                                                             以 上

<参考>
  発電機は、蒸気タービンにより回転される回転子巻線(磁界を発生さ
 せるもの)と起電力(電気)を発生する固定子巻線から構成されており、
 回転子巻線からの発熱を水素ガスにより、また固定子巻線からの発熱を
 水により冷却する方式としております。
  この方式は、火力発電所も含めて大容量発電機の冷却方式として一般
 的に採用されているものです。
        
                     








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