当社関連報道について

1月19日付産経新聞「非常用電源外し放置 東電、震災4ヶ月前から」他、各紙の報道について

平成24年1月20日
東京電力株式会社


 1月19日付の産経新聞において、「福島原発データ送信装置 非常用電源外し放置 東電、震災4ヶ月前から」との記事の他、各紙で本件に関する報道がなされておりますが、事実関係は以下のとおりです。

○非常用電源(無停電電源装置)のケーブルを外し放置したとの報道について
 ・電源強化に関する当社からの申し出により、メディアコンバーター(MC)※1と非常用電源(無停電電源装置)との接続を新たに行うこととしたものであり、既に接続していた非常用電源のケーブルを外して放置していたといったことはない。
 なお、交流電源にもバックアップ電源があり、メディアコンバーター(MC)を設置する建物には大熊1号線または東電原子力線から受電することとなっていた。


○非常用電源(無停電電源装置)に電源ケーブルを接続できなかった経緯について
 ・メディアコンバーター(MC)の設置にあたって、事前に保安検査官から示されていたL3スイッチ※2の場所が間違っていたことから、非常用電源(無停電電源装置)との接続箇所を誤って認識し、用意していた電源用ケーブルでは長さが足りず対処できなかった。このため、保安検査官に状況を説明のうえ、既設交流電源への接続により緊急時対策支援システム(ERSS)への伝送を行い、運用を開始した。


○拡散予測への影響に関する報道について
 ・当社の解析結果によると、福島第一原子力発電所1号機の炉心が露出(有効燃料頂部へ到達)に至った時間は3月11日の17時46分頃であり、国防災ネットワーク網の故障により伝送ができなくなった16時43分以前は放射性物質の放出はなかったものと認識している。


○メディアコンバーター(MC)と非常用電源(無停電電源装置)が接続できなかったことについて、国や原子力安全基盤機構から接続の指示や要請があったとの報道について
・国や原子力安全基盤機構から接続の指示や要請があった事実はない。


(参考:無停電電源の工事概要)
 当社が実施した工事は、発電所プラントデータを国のシステムである緊急時対策支援システム(ERSS)に伝送するため、当社システムと国の防災ネットワーク網をつなぐ工事。当社設備であるメディアコンバーター(MC)を新たに設置し、国の設備であるL3スイッチに接続するとともに、通常使用する交流電源のバックアップ電源として、国の非常用電源(無停電電源装置)に接続する工事を実施することとしていた。


※1 メディアコンバーター(MC):光ファイバーと銅線など、異なる伝送媒体や規格を相互接続し、信号の変換を行うための機器。

※2 L3スイッチ(レイヤ3スイッチ):IPアドレスによる経路制御、パケットを目的のIPアドレスに対応する出力ポートに転送する。


以 上


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