11月27日放送 NHKスペシャル「シリーズ原発危機 安全神話 ~当事者が語る事故の深層~」について
平成23年11月29日
東京電力株式会社
11月27日放送のNHKスペシャル「シリーズ原発危機 安全神話 ~当事者が語る事故の深層~」において、「津波の試計算の結果について、社外への影響を考慮して公表しなかった」といった趣旨の内容がとりあげられております。
この内容について、現時点で当社が確認している事実関係は以下のとおりです。
津波の「波源」(津波をもたらす地震の発生位置、規模、すべり量等)は、過去に発生した地震に伴う津波を基に設定されるものですが、この「波源」が確定していなければ、そもそも実務上、津波の想定を行うことはできません。
そのため、これまで当社は、確立された「波源」に係る知見に基づき、津波を想定し、対策を実施してきました。
具体的には、平成14年2月、土木学会の津波評価技術における知見に基づき、確立された「波源」を用いて、福島第一原子力発電所に最も影響があると考えられる津波高さを5.7mと評価し、これに基づき、対策を実施しています。
一方、未確立の新たな知見、学説等が出された場合、参考のために自主的な検討も実施してきました。
今回報道された「試計算」も、その一環であり、あくまで、津波評価に必要不可欠な波源モデル等の知見が定まっていないなか、社内検討の参考として、仮想的な「波源」を立て、自主的に行った試行的なものであり、津波対策のベースとなるものではありません。
また、当社は、今後の津波対策に結びつけるためには、専門家による現実的な波源モデルの一層の検討が必要不可欠と考え、土木学会に、波源モデルの確定等について、審議をお願いしていました。
以 上